村野瀬玲奈の秘書課広報室
社員一人のサイバー政治団体(笑)「世界愛人主義同盟」秘書課勤務の村野瀬です。消費税収入は社会保障に使われずに法人税減税に回っただけって知ってました?まるで国民から大企業への利益の直接補てんですね。有権者と政治の距離を縮めるため、国会議員名簿の活用を!
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東アフリカの国、ソマリアで、レイプされたために処刑された女性がいたそうです。
●ねごろのぷくぷく日記3
ソマリアでレイプされた上に処刑された女性は13歳でした
http://d.hatena.ne.jp/negorin/20081110/1226305932
●Free Jamal Diary ジャマルさんに難民認定を!
それでも多文化共生を美化するのでしょうか?!!
http://d.hatena.ne.jp/free_jamal/20081107
ねごろさんの記事と、そこに引用されているBBCの記事と、ジャマルさんの記事を参考に、ことのいきさつをまとめると次のようになるようです。
ソマリアで、13歳の女性が3人の男にレイプされ、イスラム系武装勢力アル・シャバブ(al-Shabab)の民兵にレイプされたと通報しましたが、逆に「姦通」(婚外性交)を犯したとして拘束され、サッカースタジアムで1000人もの見物人の前で50人以上の民兵たちに投石の刑で殺されたということです。処刑を行った者たちは女性が自ら「姦通」罪を認めたと主張するのに対して、犠牲者は助けを求めて泣き叫んでいたとの目撃情報が伝えられています。
(ちなみに、13歳の少女を「姦通」で起訴することはイスラム法にも反するとされるとのことなので、この地域で死刑が制度あるいは習慣として行われているとしても、本来はこの「処刑」はされてはならなかったということになります。その意味で、この事件から、イスラム社会全体に対する無条件の否定的感情が広がることを恐れます。この記事も、イスラム社会全体に対する無条件の否定的感情を広める意図は一切ないことを明言します。)
この事件をどう考えるかは人によっていろいろでしょう。私に関して言えば、死刑という「制度」がある社会や、死刑という「習慣」が決別すべきネガティブなものとして考えられていない社会は、どういう残酷さを秘めているのかということを思いました。また、よりよい社会を追求する道をどのように自ら閉ざしているのか、ということに思いをはせました。
死刑制度や死刑の習慣があれば、人々はそれが実施されることを求めます。それが集団的にたいへんに残酷な形で噴出したのがこのソマリアの例なのだと。死刑制度や死刑の習慣があるがゆえに、レイプの被害者を「不倫」で処刑するという暴走的行為への最後の歯止めさえもきかなかったのだと。このソマリアの例は極端なケースなのかもしれませんが、何かことがあれば「xx事件の犯人を死刑にせよ」という「声」がマスメディア上に沸きあがったり、担当弁護士に非難が殺到したりすることと、このソマリアの例は、ほぼ同じベクトルの方向を持っているのではないかと。人間だから凶悪な犯罪に触れたときに「この犯人は死刑にせよ」という感情を持つことは自然なことだと思うし、私にもそういう感情が生じることは皆無ではないけど、死刑の存在はその感情をさらにあおっているのではないだろうか、と。死刑の存在は人を殺すことがそもそも残酷であることを忘れさせてはいないだろうか、と。
死刑が制度として存在すれば、あるいは、「習慣」として許容されていれば、人々はある種の犯罪に死刑を求めます。それはある意味で仕方がないことです。
しかし、すでに当秘書課広報室で「死刑廃止」カテゴリーのたくさんの記事で書いているように、事実を事実としてありのままに受け取ることのできる思考のできる人であれば認めるはずの多くの問題点が死刑制度にはあります。凶悪犯罪を抑止する効果はないこと、死刑の全体主義性、冤罪があるという現実、など。
これらの致命的問題点を考えた後で、死刑がある社会が望ましいのか、死刑がない社会が望ましいのか、と問うた場合に、死刑がない社会が望ましいことは私自身は明らかだと思います。なぜなら、前者は、「死刑という問題点だらけの最大の反人権的行為がないと立ち行かない(と人々が思い込まされている)社会」であるし、後者は、「死刑という最大の反人権的行為がなくても大丈夫な社会」だからです。そのことは全世界の大多数の国で今では死刑が廃止されていることからも裏付けられます。私のようなブログに「国旗国歌の強制に反対するのはけしからん」とか「従軍慰安婦問題について(狭義の強制はなかったという)『正しい理解』を韓国に広めようとすることを批判するおまえは反日だ」とかいう趣旨の反応を見せる「愛国心」(はい、カギカッコ付きの「愛国心」です)旺盛な方々は、日本という国家が「死刑という問題点だらけの最大の反人権的行為がないと立ち行かない社会」にとどまっていることを恥じなければならないはずなのですが、その様子がないことは残念なことです。
言葉をかえて言うと、死刑という制度があることによって、「人を殺す」ことが残酷であることや反人権的であることが人々の意識から薄められているのではないかと感じる、ということです。「死刑がある」から殺人が重大な犯罪であることや命の尊さが社会に理解される、という考え方もあるようですが、たとえその考え方を認めたとしても、法で禁じられている「人殺し」という死刑制度によって法で禁じられている「人殺し」という犯罪と闘おうということの矛盾は、死刑のかかえるたくさんの問題点とともに、永遠に残ったままです。
それに、日本という国が、死刑制度がないと人殺しが悪であると納得できない人々の集まりである、ということを日本人が(暗黙のうちに)受け入れているとしたら、日本人自身の自己評価はかなり自虐的なのだということにもなります。
実際、死刑制度があることは、死刑なしでよりよい社会を追求する努力に対する重いブレーキになると危惧します。死刑制度があり、死刑が執行されているのだから、被害者は癒されているだろう、とする誤った感情が知らず知らずのうちに社会に広がることを促進してしまうと思うからです。犯人の死刑に賛成し、犯人への憎悪だけをあおることで被害者遺族に一時的に同情するだけではなく、社会としてどう犯罪をなくしてゆくか、被害者遺族へのサポートをどうしてゆくか、そのことを継続して考える努力を打ち消す作用を死刑制度は持っていると思うのです。そのことは、死刑制度に賛成する人が死刑制度に反対する人にしばしば投げる言葉に、「ならあなたたち死刑反対派が犯罪をなくす方法を考えて、死刑賛成派のわたしたち多数派を説得せよ」というたぐいのものがあることによって裏付けられる、私はそう感じます。
ソマリアの「レイプ被害者処刑」の話そのものからはだいぶそれたように感じられるかもしれませんが、死刑という「制度」や「習慣」がある社会では失われる大切なことがあるのではないか、という問いかけ、ということでご理解いただければ幸いです。
最後に、処刑されたこの女性を悼むためにも、以前この記事でも紹介した、こちら↓の詩と歌を、改めて読み、聴きたいと思います。
これは、フランスの人気女性歌手の曲です。ここにリンクした映像はアーティスト自身のビデオクリップではなくて、どこかの誰かが作ってYoutubeにアップロードした、戦争の映像やDV(家庭内暴力)の被害者の映像や人権宣言の条文や犯罪統計のまとめなどのコラージュです。
歌の題名は、フランス国歌の一節、「武器を取れ、市民たちよ(Aux armes, citoyens !)」をもじったもので、「行進しよう」という呼びかけもフランス国歌といっしょです。でも、でも、この歌は勇壮なフランス国歌とはまったく対照的な、スローな短調の行進曲です。しかも、抗議のために使うのは「武器」(アルム、armes)ではなくて「涙」(ラルム、larmes)なのです。この歌を聞くと、フランス人が意思表示のためになぜあれだけ事あるごとに街頭でのデモ行進をするのかがわかるような気がしませんか。
■Aux armes citoyennes
武器を取りましょう、女性市民のみなさん
ザジ
イヴは
アダムの半分にすぎないと
考える男たちに。
イヴは
あらゆる悪徳の母であると
言う男たちに。
我こそは神に次ぐ
唯一の主人であると
言い張れる男たちに。
笑う男たちに。
そして、泣く女たちに、この歌をささげます。
空気のように
気ままに振る舞う男たちに。
ひきこもってしまう女たちに。
女たちは黙っていろと
言う権利を
持っている男たちに。
この世に命を生みだす女たちの
命を奪う男たちに。
泣く女たちを
笑う男たちに、この歌をささげます。
武器を取りましょう、女性市民のみなさん。
わたしたちの武器は
ありふれた犯罪を見たときに
こみあげてくる涙。
わたしたちを愛している男たちに。
行進しましょう、一緒に。
でも、そのほかの男たちは悪魔にでもさらわれたらいいわ。
愛するという罪を
犯したために
つぶされる女に。
肌を少しだけ
あらわにする服を着たために
消されてしまう女に。
男たちに抵抗を
試みたために
殺される女に。
わたしの同胞たちよ。
やられっぱなしのわたしたちに、この歌をささげます。
武器を取りましょう、女性市民のみなさん。
わたしたちの武器は
ありふれた犠牲者を見たときに
こみあげてくる涙。
わたしたちを愛している男たちに。
行進しましょう、一緒に。
でも、そのほかの男たちは悪魔にでもさらわれたらいいわ。
私の同胞たちよ。
やられっぱなしのわたしたちに。
武器を取りましょう、女性市民のみなさん。
武器を取りましょう。
火を噴く大砲を見たときに
わたしたちにこみあげてくる
涙を流しましょう。
少しの理性を
取り戻す男たちに、この歌をささげます。
でも、そのほかの男たちは悪魔にでもさらわれたらいいわ。
武器を取りましょう、女性市民のみなさん。
わたしたちの武器は
わたしたちを団結させる力。
行進しましょう、一緒に。
恐怖は人間の常だから。
恐怖の上で涙を流しましょう。
許しのために、わたしたちの涙を。
(>_<)
築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守ろうと情報を伝えるRolling Beanさんへの応援よろしくお願いします。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2008-10-29 【重要】 豊洲新市場の地質調査捏造の証拠(東京都自身の「平成18年地盤解析報告書」から)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10157581149.html
■2008-11-17 農中・イシハラファンド・ゴールドマンサックスと築地「廃止」(参院財政金融委での大塚耕平議員質問)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10165676041.html
■2008-11-24 土壌汚染対策法「改正」案へのパブコメ募集中(12/13まで)・東京都の構想の連動あり
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10168856322.html
■2008-11-27 イシハラ都政の横暴に萎縮する区政の態度を正面から質す、中央区議小坂さんの一般質問(築地関係抜粋)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10170179552.html
■2008-11-29 伊藤ハムがシアン汚染で返上した食品安全認定と行政の責任転嫁(「豊洲」だともっと露骨に)
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5件のコメント
[C5438]
- 2008-11-29
- 編集
[C5439]
ソマリアの例と日本における死刑制度とを同一視することは適切ではないと思います。
御紹介のケースはむしろ近代的な意味での法に基づかない「集団リンチ」とも言うべき行為であって、日本のような曲りなりにも一応法治国家であるような国において、法的手続きに従って拘束、起訴され、公開の裁判を経て刑を宣告されている状況とイコールで結ぶのは少々短絡的ではないでしょうか。
>私のようなブログに「国旗国歌の強制に反対するのはけしからん」とか「従軍慰安婦問題について(狭義の強制はなかったという)『正しい理解』を韓国に広めようとすることを批判するおまえは反日だ」とかいう趣旨の反応を見せる「愛国心」(はい、カギカッコ付きの「愛国心」です)旺盛な方々は、日本という国家が「死刑という問題点だらけの最大の反人権的行為がないと立ち行かない社会」にとどまっていることを恥じなければならないはずなのですが、その様子がないことは残念なことです。
うーん、いかにも死刑存置派が偏狭な「愛国心」に囚われた「右派」「右翼」的な人物、更に言えば「ファシズム」に親和的な人物であると印象付けようとされているように感じられます。
もちろんそのような人々も存在するでしょうが、存置派が全員そのような「愛国者」だとは言えないと思います。
そのような決め付けは消極的存置派を却って死刑廃止論から遠ざける結果にもなりかねないと思うのですが・・・
- 2008-11-29
- 編集
[C5440] >nanamiさん、DHさん
>年齢がそんなに問題なのでしょうか。
彼女が23歳だったとしてもこの事件はもちろんたいへんに衝撃的でしょうが、13歳だともっと衝撃的に感じることは不自然ではないと思いました。リンク先の方もそう思ったと私は理解しています。女性の若さに保護すべき価値を見出しているというわけでもないと思います。
>DHさん
ご指摘ありがとうございます。ソマリアのこの件を知って、死刑が制度や慣習にあることがどんな意味を持ち、社会にどんな影響を及ぼすだろうか、と思いをめぐらせたのが今回の記事です。たしかに、ソマリアのこと件と日本のこととを結びつける絶対的必要はないと思います。でも、「死刑を当たり前のことと考えること」に疑問を投げかけた記事であるとご理解いただければ幸いです。
>もちろんそのような人々も存在するでしょうが、存置派が全員そのような「愛国者」だとは言えないと思います。
もちろんです。私がこう書いたのは、「そのような人々」にだけ向けてです。ごく普通の「消極的存置派」には向けていないつもりです。次からは書き方を工夫しましょう。ご指摘ありがとうございました。
- 2008-11-29
- 編集
[C5441] FGM
http://www.jca.apc.org/~waaf/FGMtoha.html
このFGMとレイプされた13歳の少女が処刑されたこととは、直接的には関係はありません。ただ、FGMの悪しき因習が残されている国や地域においては女性の地位が劣悪な状態におとしめられています。というのは、FGMには、女性が自らの「性」を積極的に生きることを阻害し、こういう狙いがあるからです。そのような国、地域においては女性は、男性に付き従うべき存在でしかありません。自分の人生を自発的に生きることが女性には許されていない状況があります。こうしたことは、結婚した後の性生活のことに当然影響します。男尊女卑の社会においては女性は性生活において、極論を言うとあくまでも男性の性的欲望を満たす「肉壷」同然に女性が扱われかねません。女性の「性」は男性の「性」によって征服されるものとされている、これがソマリアなどの社会の残っているのです。レイプというのは、男性の「性」が女性の「性」を征服する最悪の形態です。被害女性は、警察に被害届けを出して犯人を告発しようとしたようですが、これは考えようによっては男性の「性」による女性の「性」への征服を拒否する行為として写る、現地ではそのように写ったのかもしれません。これが、結果的に被害女性が処刑されるという悲劇を生み出したのかもしれません。日本では、ソマリアなどほどは極端な形では現れませんが、女性が性犯罪の被害にあうと悪くすると「スキがあったから…」などとなぜか責められてしまう、という「性」の二重基準がないわけではありません(こんな考えだと女性は、銃や刃物を常日頃持ち歩くなど完全武装しなければいけないのか?)。女性の地位に関しては、日本は世界に誇れる状況ではなく恥ずかしい到達点ですね(石原慎太郎の「ばばぁ」発言の飛び出すのが日本の現実です)。
死刑制度に関しては、私は、廃止派です。これは、国家の名によって人を殺すということが正しいかどうかという価値観の問題もありますが、実務的な観点から見ても人間が人間を取り調べて裁く以上、誤審、冤罪の発生が避けられないということを前提に考えざるを得ないのです。
リンク先でソマリアのことが書いてありましたので分量的にFGMのことをコメントで書き込みましたが、これは、ソマリアの場合は、死刑制度があったから自動的にあの悲劇が生じたのではなく、社会における女性の地位、人権のもんだを基本にすえて考えるべきではないか、という問題意識のもと、自分が知る限りの範囲でFGMの問題を書き込みました。
- 2008-11-30
- 編集
[C5442] DHさんへ
村野瀬さんは、死刑制度の弊害・矛盾・犯罪の抑制となるか等を勘案の上で
反対されていることにご留意下さい。
スレッド
1981年9月17日、フランス国民議会、死刑廃止法案の審議における、
法務大臣ロベール・バダンテールの演説全文訳<村野瀬玲奈訳>
は、死刑制度に賛成反対に関わらず
(格調の高さ・説得力 言葉とはこうありたい)一読の価値があります。
丁寧な訳注が付いています。
長文だけど悪文で無いのですらーと読めます。
被害者と関係者が死刑を望むとしても心情的に私は違うよとは言えませんが・・・
- 2008-11-30
- 編集
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女性を年齢で判断し、若い女性のみに保護化する価値を見出す価値観こそが怖いです。
日本社会はその傾向が凄く強いですよね。