「国によるいじめ もしくは 血も涙もない「美しい国」」 と、
「長勢甚遠法務大臣、これを「日本人の優しい思いやり」と言わないでください (アミネ・カリルさん一家支援キャンペーン)」 の続きです。
イランへの強制送還が法務大臣によって決定されたアミネ・カリルさん一家は、長女マリアムさんが2年間の学業のための異例の在留特別許可を得て4月から日本の学校で学ぶ一方で、奥さんのシャロキさん、次女のシャザデちゃんはマリアムさんの入学式を見届けて「帰国」させられるそうです。「帰国」といっても、日本で生まれ育ち、日本語しか話せないシャザデちゃんにとっては「帰国」ではなくて、言葉もわからず土地勘もない全くの外国、それも、経済的基盤をゼロから築かなければならない政情不安定な国に強引に行かされる、ということにほかなりません。マリアムさんにしても、2歳の時に両親に連れられて日本に来ていて、日本語しかわからないわけですから、日本の学校で学んだ後、職を求めてどこで生活するのか、運に恵まれて日本で職を見つけて生活できるとして、家族三人を日本にふたたび呼び寄せてまた一緒に暮らすことはできるのでしょうか。マリアムさんが学業の後、日本政府が「イラクに帰れ」と決定したら、マリアムさんにイラクでどのような生活が可能なのか。日本政府はその点にいっさい耳を傾けずに「オーバーステイは不法滞在であり、不法滞在は強制送還。それが規則だ」とだけ繰り返すのでしょうか。それは規則の適用のしかたを誤っているのではないでしょうか。在留特別許可という人道的措置は何のためにあるのでしょうか。
イランからのビザ無し渡航ができた時期に来日し、短期の在留許可が切れた後も滞在を続けてオーバーステイとなる一方、その間に日本で次女が生まれて育った、という一家の歴史。不法就労や犯罪を目的に入国したのではなく、平和に暮らす一家にこのような意固地で冷たい仕打ちをする法務省と法務大臣。二人の子どもたちに対して、何の良心の呵責も覚えないのでしょうか。不思議でなりません。
国際的な基準である「子どもの権利条約」(児童の権利に関する条約)、「国連人権規約」など、このような移民に対して人道的な措置をうながす根拠はいっぱいあります。「在留特別許可」もそのような人道的措置を可能にするもののはずです。そして、そういう人道的措置は「不法」や「犯罪」を奨励するものではないことはもちろんです。現にここで暮らす人々、現に日本社会に溶け込んで暮らしている人々、日本で生まれて日本で育つ日本人と同じく、彼らも日本社会に溶け込み、働いて、犯罪とは関係なく一家で平和に暮らしています。しかも、二人の子どもたちは、日本で育ち日本語しかわからない。子どもたちには、両親が必要です。似たような条件で在留特別許可が出ている別の移民もいることを考えれば、それらの例に比べてアミネ・カリルさんがどのようにちがうのでしょうか。繰り返します。日本で平和に暮らすアミネ・カリルさん一家がここまで冷酷に扱われなければならない理由はありません。
支援団体の連絡先をもう一度載せます。
アミネ・カリルさん一家を支援する市民団体「APFS」
APFS (ASIAN PEOPLE'S FRIENDSHIP SOCIETY)
http://www.jca.apc.org/apfs/
apfs@jca.apc.org
〒174-0073 東京都板橋区大山東町26-9 伊澤ビル101号
TEL: 03-3964-8739
FAX: 03-3579-0197
さて、アミネ・カリルさん一家とは全く違いますが、ここに興味深い不法移民の例があります。これを読んでみなさん、どう思われるでしょうか。
1995年以降のフランス社会について書いた本、「シラクのフランス」(軍司泰史著、岩波新書853)の第六章「ルペンのフランス」で引き合いに出されている、フランスのパリ国際空港(シャルルドゴール空港)に居ついて「生活」している不法移民のアルフレッドという男です。
巧みな文章力と構成力で書かれたこの本は、フランスの社会・政治事情を知らない人をも引き込む力があり、ぜひ原本を読んでいただきたいと思いますが、要約して紹介します。
このアルフレッド、なかなか波乱万丈の人生のようです、本人の話を信じるなら。
1945年、イラン人の父と英国人の母の間に生まれ、20歳過ぎまでイランで暮らし、父親の死を機に英国にわたって、帰国していた母親を探し、見つからないままイラクに帰国し、反国王派の濡れ衣で逮捕、国外追放され、欧州を転々とし、ベルギーで得た難民認定証をパリで紛失、不法滞在者として4ヶ月拘置され、フランス当局から国外追放命令を受けたものの、どこの国に追放すべきか警察当局も判断できず、アルフレッドはイラン行きを拒否し、本人希望の英国も米国もビザの発行を拒否。アルフレッドをパリのシャルルドゴール空港まで護送した警官もどうしてよいやらわからず、彼を空港において帰ってしまった、というのが本人の話の要約ですが、全部本当の話かどうかは怪しいのだそうです。
不法滞在者は大勢フランスにいるのに、なぜ彼が国際空港で悠々と「生活」できたのか。それは、空港職員たちがレストランチケットを与え、空港内のシャワールームを使わせてやるなど、彼に便宜をはかってやっていたからのようです。成田空港ではそんなことは絶対にありえないでしょう。警察当局が黙っていないでしょうし、空港の職員たちもそのような便宜をはかるとは思えません。どちらがいいとかわるいとかを言っているのではありませんが。
そして、この話をイントロに、フランス国内の移民問題の深刻さを説明しています。ソフトな排外主義のこと。1998年のサッカーワールドカップでジネディン・ジダンを中心とするフランスチームが、人権団体が何十年もかけてなしとげられなかったフランス人の一体感を、優勝するまでの30日でなしとげたものの、その幸福感も過ぎ去り、再び移民排斥のきびしい現実が変わっていなかったことに気付かされたこと。実際、2002年の大統領選で、排外主義を唱える極右のジャンマリー・ルペン候補が、本命の一人のはずだった社会党のリオネル・ジョスパン候補を抑えて第二回決選投票に進出してしまった「ルペン・ショック」のこと。
「人権の国」のフランスですら、排外主義との戦いは困難を極めているということです。
さて、この章「ルペンのフランス」の結論部で、章の冒頭に引き合いに出した不法移民のアルフレッドに触れながら、著者は次のように考察しています。私が興味深いと思った部分、そして、希望を感じた部分を引用します。
「私は今でも訝っている。フランス当局がなぜこれほど鷹揚だったのか。首都の玄関口に映画のモデルになるような「有名な」不法滞在者を長期間住まわせて、放置している国はそう多くない。取り締まる側と取り締まられる側が、噴水をバックに長年の知己のように(実際そうなのだろう)話し込んでいる姿に、「いったいこれは、何なのだ」とめまいさえ覚えた。ただ単にいい加減なのか。それとも政治的な深謀遠慮が背景にあるのか。結局はっきりしない。 ただ一つ言えることは、「寛容さ」という言葉をめぐる社会全体の黙契のようなものが、そこに立ち現れていたという点だ。寛容とは優しさではない。日本の半分の人口で、数倍、数十倍の不法移民を抱えるこの国が、博愛の精神だけでやっていけるわけがない。摩擦は、必ず起きる。寛容とは、全く異質なものと一緒にやっていく覚悟のことだ。涼しげな目で身もふたもない結論を語るのではなく、多少格好が悪くとも歯を食いしばりながら一緒に出口を探す忍耐のことだ。 アルフレッドの存在は、したがって、社会の寛容度を測る試薬だった。本人にその自覚が全くないことは承知している。だが、アルフレッドがパリの空港に住み続けることを認めることで、この国は「ルペンのフランス」に抵抗しているのだ。自分たちだけがフランス人だと思っている人々、自分たちの考えだけがフランスの政治だと思っている人々に。 」 (「シラクのフランス」 (軍司泰史著、岩波新書853 150-151ページより引用。タイプミスあればご容赦を)
アミネ・カリルさん一家の運命に思いをはせずに、「不法移民は強制送還だ」とだけ繰り返すことは私はしたくない。日本に現実に平和に住んでいる人々はどこの出身の何人であれ、ともに日本を構成する同舟の市民だと思います。「純」日本人だけが日本の住民だという考え方に、私は抵抗したい。「純」日本人の考えだけが日本の政治だという考え方に、私は抵抗したい。私は、日本社会を窮屈にしないための「寛容の黙契」の一部でありたい。
フランスはおもしろい国であり、まだまだ教えられることが多い国だと思います。
もう一度、アミネ・カリルさん一家のためにできることの提案です。
多文化・多民族・多国籍社会で「人として」 から
「まだまだ続くよキャンペーン!(長勢甚遠法務大臣の不信任決議さらには辞職、そしてアミネさん一家への真に人道的な措置を求めるお願い)」
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>そもそも日本が戦争が出来村野瀬 玲奈軍事力強化をしないと攻撃されるかもしれないと心配の皆さん。攻撃的軍事力保有が日本を安全にしない理由を簡単に説明します。Re: No title>北朝鮮が怖いのはミサイルとテロぐらいで正攻法で
来られて怖いなんて誰も言ってない。
「正攻法」って具体的に何かよくわかりませんが、ミサイルが怖いなら怖いんじゃ村野瀬 玲奈反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。意義あるのか反戦デモっつっても日本が他国の軍事的脅威に
なると思っているのかな。
そもそも日本が戦争が出来ると思っている者が
いるのが驚く。
まず間違いないのが日本が他国に戦R2軍事力強化をしないと攻撃されるかもしれないと心配の皆さん。攻撃的軍事力保有が日本を安全にしない理由を簡単に説明します。No title北朝鮮が怖いのはミサイルとテロぐらいで正攻法で
来られて怖いなんて誰も言ってない。
そんな長者番付よりも信用ならないデータだけ
では事実が見えない。
自衛隊は多くR2自民党無くして杉田水脈「議員」無し。だから、#杉田水脈の議員辞職を求めます 。そして、それなら同時に #自民党の与党辞退を求めます 。#自民党が滅びなければ日本が滅ぶ杉田水脈「女性はいくらでもうそをつけますから」★1970年代前半の時期に米国のニューヨーク市で、性犯罪分析特別班を設置し、女性の警察官を被害者の面接に当たらせたところ、同市における強姦罪の虚偽告発率は2%であり、檜原転石反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。白バラの祈り>Takeshiさん
戦後、ドイツではショル兄妹を顕彰するために学校の名前に「ショル兄妹記念」と名付けられていたりしますよね。
そして、それが書籍や映画になり、広く語る津木野宇佐儀反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。白バラ事件を思い起こさせる。 ミュンヘン大学でショル兄妹たちは反戦ビラを巻きちらしました。大学の用務員がビラを拾ってナチス当局に届け出ました。ショル兄妹たちは民族裁判所で「国家反逆罪」に問Takeshi言い続ける。 #汚染水を海に流すな #汚染水の海洋投棄に反対します #汚染水の海洋放出に反対します #汚染水の海洋放出を直ちに中止せよソロモン諸島の首相が日本の汚染水海洋投棄を非難 国連総会において,ソロモン諸島のマナセ・ソガバレ首相が日本の汚染水の海洋投棄を非難しました。IAEAの処理水をめぐる報告書についても,不十分だとしたうえで,「原発Takeshi反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。No title 反戦デモに参加したことで学生が懲戒を受けるだけでもすさまじいのに、一番重い退学処分とは・・・。愛知大学は一体何を考えているのか。これが容認されれば萎縮効果は甚クテシフォン維新・鈴木篤志市議候補について (メモ)維新の会の池上卓は公設秘書として2人の市議を採用 維新の会の池上卓議員(大阪10区)は,公設秘書として現職の高塚市議2人を採用していたとのこと。国会議員の秘書に関しては法改正で兼職が禁止され,例外的に兼職届が出Takeshi反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。No titleそのうち「焚書」とか起こりそうで、冗談じゃなく怖いです。
まさに「新しい戦前」…津木野宇佐儀現行の健康保険証の圧勝、マイナ保険証の惨敗。 #現行の健康保険証を残してください #保険証廃止はありえない #サントリー不買運動No title新浪と成田が格差拡大を正当化する対談をプレジデントオンラインでほざいています。
まあ、救いようのないバカばっかりです。アンドリュー・バルトフェルド弁護士ドットコムタイムズに #維新 の橋下徹を登場させるのはおかしいのではないか。No titleいかにもそれっぽい名称を名乗った(所謂弁護士連合会とは無縁の)営利目的の組織じゃないですか。何せ株式会社ですからね。
ここの発するニュースなんかを見ててずーっと別人28号言い続ける。 #汚染水を海に流すな #汚染水の海洋投棄に反対します #汚染水の海洋放出に反対します #汚染水の海洋放出を直ちに中止せよ二重基準の適用問題No. 1919 福島の核廃棄物:ロシアを非難し、日本を承認
投稿日時: 2023年9月20日
Fukushima’s nuclear waste:Stigmatising Russia, approving Japan
by Richard Cullen
h檜原転石日本人集団が起こした残虐な事件の例(メモ)Wer aber vor der Vergangenheit die Augen verschließt, wird blind für die Gegenwart.「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」
何度でも引用されるヴァイツゼッカー元ドイツ大統領の言葉ですが、日本ではもっともっと使われるべき言葉ですよね。
付け足津木野宇佐儀英霊には感謝してはならない。英霊には謝罪しなければならない。英霊は讃えられ,傷痍軍人は侮辱・差別された。 わたしがとても幼いとき,神社で祭があると,神社の階段下に軍帽をかぶり,白い服を着て腕や足のない傷痍軍人が恵みの金を求めている姿を見たことがあります。実際に見たTakeshi日本人集団が起こした残虐な事件の例(メモ)Re: タイトルなしハンドルネームを書けないチキンの方がこんなことを書きこまれました。そのコメントは承認しませんが、こちらに丸ごと引用して、私の感想を書き加えます。
(引用開始)
村野瀬 玲奈東京大学出身者が日本の政治を失敗させ、日本の改善や進歩を阻んでいる。夏目漱石に対する疑問 東京帝国大学出身の夏目漱石は日本が誇る文学者・思想家とされていますが,福沢諭吉がそうであったようにレイシストを思わせる文章を残しています。
1909年,夏目漱石Takeshi自民党の聞く力は、自民党に政治献金をして選挙協力をする業界や企業にしか発揮されない。自民党議員は支持者にしか目が向かない。 「ドリル優子」が選挙対策委員長になったことが岸田の内閣支持率上昇を妨げているようです。ドリル優子が事件について弁明したのは地元の支持者に対して行った一回かぎりTakeshi個人の自由が嫌いな日本人「日本人」の枠は自由自在なのか。 毎年ノーベル賞ウイークになると,今年日本人で受賞するのは誰かと話題にするのがマスコミです。南部陽一郎さん,真鍋淑郎さん,カズオ・イシグロさんは日本国籍を離脱しTakeshiAV業者による被害を予防・救済するため、AV新法論議では被害者側の要望を積み残してはならない。特に、「スカウト全面禁止」は必須。AV事業は「新たな性奴隷制度」である。 AV被害者のために任意団体「ポルノ被害と性暴力を考える会」(PAPS)と「NPO法人 人身取引被害者サポートセンター(LH)」があるそうです。前者はITエンジニアとソーシTakeshi日本人集団が起こした残虐な事件の例(メモ)日本人の攻撃性の特徴とは 台湾での霧社事件も原住民族の殲滅を狙った植民者としての日本の軍事行動でした。
弱者だけではなく,権力者に対しても日本は不法・違法な手段で殺害し排除してきましTakeshi中国人が大日本帝国から過去の同胞が受けた被害を悼む行動は「反日」でしょうか?(1931年9月18日、柳条湖事件)No title『中国人が大日本帝国から過去の同胞が受けた被害を悼む行動は「反日」でしょうか?(1931年9月18日、柳条湖事件)』に対する意見
http://muranoserena.blog91.fc2.com/bloewkefc中国人が大日本帝国から過去の同胞が受けた被害を悼む行動は「反日」でしょうか?(1931年9月18日、柳条湖事件)No title以前、第二次世界大戦に関して、日本では最後を云々するが、ドイツでは始まりを問題にし議論する、と聞いたことがあります。
日本では盧溝橋事件や柳条湖事件等はほとんど津木野宇佐儀日本人集団が起こした残虐な事件の例(メモ)差別語「ブラック」問題と「黒歴史」>私のコメントなどは書きません。ただ、読んでください。なかったことにできない黒歴史を、日本人として知ってください。
日本低国の「左翼」・リベラルの近年の完全崩檜原転石公文書改ざんをさせられた赤木俊夫さんの無念の死について責任を問うことを拒否する裁判所と、公文書改ざんをさせた政府は共犯だと考えるしかない。自らの処世術と裁判官の処世術山崎雅弘:この件も、BBCや国連人権機関が関心を持ってくれるまで
これって多くの人が気づきもしない、山崎雅弘の処世術発言。
私にとってBBCなどテロ国家英国の広檜原転石公文書改ざんをさせられた赤木俊夫さんの無念の死について責任を問うことを拒否する裁判所と、公文書改ざんをさせた政府は共犯だと考えるしかない。日本の司法は死んでいる「沖縄の司法は死んでいる」とよくいわれます。
かつて米国統治下の沖縄では、裁判権さえ米軍に奪われており、米兵が犯罪を犯しても米軍基地に逃げ込めば沖縄の警察は手も閉口日本人集団が起こした残虐な事件の例(メモ)歴史改竄主義者の台頭関東大震災時の本庄事件、平頂山事件は、日本人集団が起こした残虐な事件であり、なかったことにできない黒歴史です。
以前の日本はこういった黒歴史に謙虚に向き合おうと閉口日本人集団が起こした残虐な事件の例(メモ)No title『日本人集団が起こした残虐な事件の例(メモ)』に対する意見
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-9364.html
セロトニントランスポーター遺伝子というものがewkefc「靖国神社思想の本音」 (メモ)侵略戦争の証拠=田中上奏文 極東軍事法廷で中国側証人が「日本の計画な侵略政策」の証拠として提出した「田中上奏文」というものがあるそうです。これは田中義一が裕仁天皇に対満蒙強硬策を上奏したTakeshi