今回紹介したいのは、残念ながら大島博光さんのサイトには載っていない、だからこそここで紹介したい、「その気があれば理解せよ」(Comprenne qui voudra)という1944年、フランスがナチスドイツのくびきから解放された直後の作品。第二次大戦でドイツが敗北した時、ナチスドイツに「協力」していた同国人やナチスドイツの将校の「愛人」だった同国人女性たちをフランス人たちが集団リンチしていた情景を悲しみをもって見つめている詩です。
その後、彼は、丸刈りにされて路上に放置された一人の女性を見た個人的経験を語る。彼は彼女のことを描写するのに、短く単純な行の中で悲しい言葉を使っている。彼はその娘を「不幸な女性」(la malheureuse)と呼んでいる。これは、この状況の特徴である悲哀と絶望を示している。続く数行が表現しているのはこの女性の性格である。彼女は「思慮ある」(raisonnable)犠牲者であり、そのことは、彼女の行ないの理由が理性的で人間的であることを示している。彼女の衣服は「破かれ」(déchirée)ている。ふつう、犠牲者の女性は丸刈りにされるときは半裸または全裸にされたものである。その不幸な女性は「迷子になった子ども」(enfant perdue)のようで、歳若く、無力な存在である。エリュアールは彼女が犠牲者であると強調している。続く二つの形容詞は韻をふみ、彼女の美しさが破壊されたことを示唆している。彼女は「冠を奪われ」(découronnée)、社会の中での自らの価値と居場所を失っている。彼女はナチスドイツに協力したりそのことで丸刈りにされたりしてその美を失ったのかもしれない。しかし、その組み合わせは彼女の名誉にとって確実に致命的であった。彼女はまた、(殴られて)「歪んだ顔にされ」(défigurée)ているが、その言葉は彼女の名誉が失われたことを示唆しているだけではなく、物理的暴力があったことも示唆している。この暴力は二つのことを示しているのかもしれない。一つは、彼女がナチス高官と「寝た」という仮定、もう一つは、彼女が公衆の面前で暴力的に丸刈りにされたときのことである。したがって、エリュアールは、この二カ国、この戦争の敵どうしが一人の娘を陵辱したと言っているのかもしれない。エリュアールは続ける。服を破かれて舗道の上に放置された「彼女は死者に似ている」(ressemble aux morts)と。たとえ彼女がナチスによって冠を奪われて(殴られて)「歪んだ顔にされた」のだとしても、彼女を死者に似せるようにしたのはフランス人たちだったことに疑いはない。さらに、彼女は「愛されたゆえに命を落とした」(qui sont morts pour être aimés)ようなものである。そのことは、彼女が似たような理由で「死んでいた」ことを示している。フランス人たちが彼女を「殺した」のは、たぶん、彼女がナチス高官と寝たからだろうが、彼女は「愛されている」と感じるためにそうしたのかもしれない。戦争は誰にとっても困難なことであった。エリュアールは対ドイツ抵抗運動の価値を信じたが、同時に、彼は愛の大切さも信じていた。彼にとって愛とはいつも特別なことであり、この歴史的瞬間をかえりみることなく愛さなければならないのである。
第二段落は、陰気な雰囲気の三行から成り立っている。「一輪の花束が添えられて 覆われた」(faite pour un bouquet / Et couverte)一人の若い娘は、死という考えを表している。しかし、その若い娘の死には立派な埋葬をする価値がなかったのである。彼女の人生すべては一輪の花束の価値しかなかったのだ。そのうえ、彼女は豊穣な土で覆われているのではない。普通の埋葬ではなくて、彼女は舗道の上に打ち捨てられ、「暗闇から吐かれた黒い唾で」(noir crachat des ténèbres)覆われているのである。唾とは、不名誉の中で迷子になった彼女を尊重する気持ちが(当時のフランス人には)欠けていたことを示している。
反対に、続く段落は彼女が「みやび」(galante)であると言っている。そこで、彼女の運命が不当なものであることをエリュアールは強調している。彼は彼女を「5月1日のオーロラ」(une aurore de premier mai)、つまり、大きな希望を示す天気にたとえている。5月1日は労働者の祭典(メーデー)であり、歴史的に、無産階級や普通の人々によって祝われる日である。5月1日のオーロラはフランス人全員にとって多くの希望の瞬間を示す。なぜなら、それは彼らにとって勝利の日の始まりだからである。この日は、フランス人全員にとっても世界中の人々にとっても、新しい平等の始まりを象徴している。最後の行で、エリュアールはこの若い娘を「とても愛らしい獣」(la plus aimable bête)にたとえている。「獣」(bête)という言葉は、たぶんその娘をナチス高官との性的関係に導いた性的本能を示唆している。同時に、この語は彼女の無垢さと無力さを示唆している。
獣という発想はその次の段落でも続く。エリュアールは彼女を「罠に落ちた獣」(une bête prise au piège)と呼び、彼女の純朴さと無垢さを示唆しつづける。もしこの若い娘をフランスの象徴と見るなら、フランスにとっての「罠」(piège)とはヒトラーの沈静状態であったと言うこともできるだろう。ペタン元帥は強制労働の労役を若いフランス人たちに与えようとしていたが、実際は、やり取りがヒトラーの罠だったのである。「汚された」(souillée)という、美の破壊という発想を示す語は第一段落の発想の続きである。かつて彼女は美しく、無垢で純粋だった。しかし、彼女はナチスとフランス人に同時に陵辱されたのである。彼女は堕落した、穢れた存在になった。最初の二行の形式にも意味があるのである。
エリュアールは、「穢れた」(souillée)という語と「獣」(bête)という語を二度繰り返す。彼はそれらの語の重要性を強調しているのだ。なぜなら、その二語はその若い娘の最も重要な性質を意味しているからである。その二語には不潔さと道徳の欠如という二つの強い意味が秘められている。エリュアールは「汚されたけれども、汚されたことも理解できない」(Souillée et qui n'a pas compris / Qu'elle est souillée)と言いながら、一つの問いを投げかけている。それはこの詩の最初のいざないに似ている。彼と読者との関係はとても私的で緊密なものである。「汚された」(souillée)という語は第一行の最初と第二行の最後に配置されている。これは一つの語の中に二行を封じ込めて強い印象を残すものだ。この詩でのエリュアールの技法は、女性たちを責め苛んではならなかったと読者を説得するために力を込めて証拠を提示するというものである。
最後の段落はこの若い娘の悲しい状況に私たちを再び導く。女性たちの命の環は「女性」(femme)と「母」(mère)という二語によって完結する。エリュアールは一人の若い娘について語り、次に一人の母親について語った。エリュアールは、彼女の母親はこの追い詰められたこの娘のイメージを彼女よりも強く意地悪な力によって守りたいと望んでいると言っている。最後の行で、エリュアールはこの状況の不幸は彼女の母親の不幸であると言っている。しかし、彼女の母親というのは単に彼女の母親だけにとどまるものではない。なぜなら、エリュアールは最初の行で「女性たる彼女の母親」(ma mère la femme)と言っており、彼女の母親はすべての女性たちという最も大きなカテゴリーの一部であると示唆している。こうして、彼女の母親をフランスのすべての女性と娘のための象徴として見ることができるようになる。エリュアールは、この不幸は女性一人一人の不幸であると言いたいのだ。女性たちは現実を詩的に表現したイメージであるこの「理想的なイメージ」(image idéale)を「やさしくあやし」(dorloter)たいと願っていると彼は言っている。「やさしくあやす」(dorloter)という動詞は非常に母性的で、女性たちの苦悩を強調している。本当の愛の代わりに「この理想的なイメージ」(cette image idéale)を守る一人の女性、子どもや夫のための自分の愛を苦悩の肖像に置き換える一人の女性をエリュアールは示唆している。
エリュアールは、女性の髪を刈り取ることはもはや無視することのできない大きな問題であると伝えたいのである。これが彼の詩のねらいである。つまり、彼は女性たちに、彼女たちの姉妹たちの髪を刈り取ることに反対するように呼びかけようとしている。「不幸」(malheur)という語はまた、この詩の最初で使われた「不幸な女性」(la malheureuse)という名前を示唆している。最後の語句、「地上で」(sur terre)も、二重の意味を持っている。最初の意味は生きている間の「この世」ということである。この不幸はもっと大きな不幸であり、あらゆるところに生きる女性の不幸である。第二の意味は、この若い娘が「舗道の上」(sur le pavé)、あるいは地べたに倒れていているという、この詩の最初の部分との関連である。この不幸は特にこの若い娘と関連しているので、もっと具体的なものである。
「その気があれば理解せよ」(Comprenne qui voudra)の最後はこの詩の環になった構造を完成させている。最初に、エリュアールはフランス人たちに挑みかけた。この詩の本体は、ある女性についての彼の目撃事例のための証拠を示している。詩の最後では、この若い娘の問題をすべての女性たちに広げて、なぜ彼女のことを無視することがもはやできないのかを説明している。誰からであっても自国民に対して暴力が加えられることをエリュアールは決して受け入れなかった。フランス人たちが他のフランス人たちをその行為によって罰した時、本来最大の敵と闘うために団結することが必要なのに、フランス人が二つに分断されてしまったとエリュアールは思っていたのだ。
黙然日記さんの記事:産経記者、美談を仕立てる。 - 黙然日記で、コンゴにおける国連平和維持部隊による現地女性への性的虐待の話が載っていたんで、ちょっと調べたらかなり深刻な話がみつかった。 Sexual abuse of women and exploitation of children by peacekeepers こ
国会で答弁した当時は(佐川宣寿は)財務Takeshi自民党・豊田真由子衆議院議員が秘書に加えた暴力がすさまじい。高学歴モンスター 精神科医である片田洙美氏が「高学歴モンスター 一流大学卒の迷惑な人たち」(小学館新書)で豊田真由子元衆議院議員のことを的確に分析・整理していたので紹介します。Takeshi天皇制は日本国民分断の象徴だと思える。君主主義と民主主義は両立するのか。 天皇機関説が論争になっていたころ,天皇陛下を機関車に例えるとはなにごとか,と憤慨した人がいたそうです。今で言うネトウヨのさきがけでしょうか。
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季語がないのはご容赦ください。
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・ 野次言うぞ 安倍が手をすり 足をする
・ Takeshi鳥取県の女性差別的婚活パンフヨルダンにおける女性を抑圧する男性後見人制度に関心を持とう。 ヨルダンにおいては,女性が婚外での性交渉や後見人の許可を得ない無断外出をすれば,当局に拘禁されたり「処女テスト」を強要されるおそれがあります。婚外で出産すればTakeshi嫌韓の代償を払う日本「在日韓国・朝鮮人」とは 金村詩恩さん(1991年生まれの日本籍在日コリアン3世)が次のように述べています。
「わたし,『北朝鮮』じゃなくて,『朝鮮』って言ってほしいんですよね」。
民族Takeshi嫌韓の代償を払う日本3・1独立運動100周年をめぐる韓日政府の動き 長尾有起氏(日本基督教団から韓国基督教長老会へ派遣されたミッション・コーワーカー,いわゆる宣教師)は次のように述べています。
この原稿の依頼をいただいた際,Takeshi嫌韓の代償を払う日本「反日」と「嫌韓」 長尾有起氏(日本基督教団から韓国基督教長老会へ派遣されたミッション・ワーカー,いわゆる宣教師)が次のように述べています。
日本に一時帰国すると,韓国におけるTakeshi嫌韓の代償を払う日本韓日関係悪化を憂慮する石破茂衆議院議員 佐藤優氏は,石破茂衆議院議員について,次のように触れています。
<石破氏は記者団の取材に応じ,泥沼化する日韓関係の悪化に触れ,安倍政権の対応ぶりを念頭に,Takeshi嫌韓の代償を払う日本女性差別的な安部政権 菊地夏野氏(名古屋市立大学教員)は,安倍政権は女性差別的であると論じています。
まず,「慰安婦」問題がここまで紛糾しているのは,日本政府の政治的責任が大きTakeshi嫌韓の代償を払う日本歴史修正主義の戦略 倉橋耕平氏(立命館大学ほか非常勤講師)があいちトリエンナーレをめぐる騒動は「歴史修正主義の大勝利」であると論じました。
歴史修正主義が「歴史を見直すくらいTakeshi天皇制は日本国民分断の象徴だと思える。象徴としての天皇(2) インターネットを見ると,安部は天皇を政治利用していると言う人がいるが,それは本質を見誤っている,象徴というものは政治利用されるものなのである,と指摘した人がいTakeshi鳥取県の女性差別的婚活パンフヒジャブ着用に抗議して逮捕されたイラン女性を救おう! 2019年3月8日の国際女性デーに,イランの女優であるヤサマン・アリヤニさんは地下鉄の車両にヒジャブを脱いで乗り込みました。そして,「いつの日か,すべての女性が好きTakeshi嫌韓の代償を払う日本代償を払うのは当然の帰結日本帝国主義支配の犠牲者である徴用工。
安倍政権は日韓基本条約で解決済みという立場をとっています。
(日韓基本条約は1965年6月、韓国内の激しい反対運動を無視し閉口節約を勧める日本経済新聞は経済にとって役に立たない有害な存在になった。改めて消費税増税に反対。消費税増税後1カ月を経過10月1日に悪名高い消費税が8%から10%に引上げられ1カ月が経過しました。
庶民の生活はより一層苦しくなりましたが、どうしたことかこれに反発する声がほとんど起閉口日本政府・行政お抱えの広報機関となっている、笑えない吉本興業吉本よ!おまえもか吉本興業が安倍政権、行政お抱えの広報機関に転落。
笑えない吉本になってしまいました。
吉本に限らず芸能関係、メディア、司法等々ありとあらゆるものが安倍政権に忖度し閉口世界中に知られる麻生太郎氏の放言癖宰相の器 古代国家においては料理人が非常に重要な意味をもち,大変な地位があったそうです。
中国では,約2万年前の殷の時代に国家の中枢として料理人が選ばれたという記述がTakeshi死刑FAQ (適宜更新)死刑囚に恩赦は適用されないのか。2019年10月26日,アムネスティ・インターナショナル日本 活動・事業計画会議に出席してきました。
アムネスティの最高意思決定機関であるグローバル会議の会合
(GAMTakeshi