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白川勝彦さん



数年前まで自民党の議員で、弁護士でもあり、国家公安委員長まで務めたことがある白川勝彦氏のサイトに次の記事がありました。保守の方にしては意外な(?)内容の記事で、だからこそたいへんに興味をもって読みました。書いている内容もたいへんに明晰です。まだお読みでない方がいらしたらぜひにとおすすめします。下手な冒険小説よりも面白かったです。

●白川勝彦Web 政治理念
忍び寄る警察国家の影
http://liberal-shirakawa.net/idea/policestate.html

警察官に取り囲まれ、見せろ見せないなどといって揉み合う姿は、決して格好いいものではありません。東京の繁華街ですから、顔見知りの人はあまりいませんが、それでも私を知った人がいたかもしれません。名誉な光景では決してありません。だったら、素直に彼らのいうことを聞いていればいいじゃないかという人がきっと多いでしょう。確かに、そうしても私は困るようなものを持っていた訳ではありませんから、直ぐに無罪放免になっていたかもしれません。しかし、自由主義者の一人として、それだけは絶対に認めることはできません。

(中略)

わが国では、テロへの恐怖は、まだそれほど切迫感がありません。しかし、犯罪の多発化や凶悪化には、多くの人が恐怖を感じています。かつてのような日本の治安に対する神話は、もはやありません。当然のこととして、警察には、その責任が問われています。日本の治安を守るためまた犯罪を検挙するために、警察官がその職務を遂行する上で多少の強権をふるうのは仕方ないのではないかという風潮が強くなっていることは、容易に想像できます。

そういう中で、今回のような職務質問がなされたのでしょう。しかし、このようなことが許されるようになれば、日本という国はあっという間に警察国家となることは明らかです。警察国家になった時、その国の国民がどういうことになるか、これもまた明らかです。残念ながら、日本の警察にも、日本という国家に対して、私はそれほど楽観的になれないのです。そのような考え方は、決して危険思想でもなんでもありません。そもそも、自由主義というのは、権力への不信から出発した思想なのです。

(引用ここまで)

こうなると、同じ白川氏の次のような古い記事もつい紹介したくなってしまいます。せめて白川氏のような人が自民党の中枢に多数いればよかったのに、と思います。

●永田町徒然草
教育基本法改正案の衆議院通過に思う 2006年11月18日
http://www.liberal-shirakawa.net/tsurezuregusa/index.php?itemid=12

だから、この人たちは、何か問題があると憲法のせいにする。そして、こういう人間を作った戦後教育にその責任を押し付ける。元凶は、戦後教育の根本を定めた教育基本法改正というわけだ。私などは昭和20年生まれ。いうなれば戦後第一期生だ。戦後民主主義教育をもろに受けてきた人間だから、こういう人たちからみれば、危険極まりない存在だったのだろう。自民党には、新しい価値観についてこれない人たちが多かった。しかし、私にいわせれば、私たち戦後教育を受けてきたものを非難する人たちが、そんなに立派といえるのかといいたかった。少なくとも、引け目などまったく無かった。

教育基本法改正をことさらに主張する政治的グループは、昭和54年私が国会に出てからは、特に福田派に多かった。森元首相は文教族のボスであった。小泉前首相も安倍首相も福田・森派の直系だ。小泉首相が教育基本法の改正案を提出し、安倍首相が最初の仕事としてこれを成立させようというのも、偶然ではない。わが国における右翼反動的な勢力の長年の悲願達成なのだ。政治的にはそういう問題だということを、この際しっかりと認識する必要がある。

今回の教育基本法改正案の大きな問題点は、愛国心教育の問題だといわれる。私の政治の師匠大平正芳氏は、

「自由主義の政治は『心』の問題を政治のテーマにしてはならない」

と口すっぱくいっていた。だから、竹下首相などが「これからは心の時代だ」などと軽々しくいうことに、私は嫌悪感を禁じえなかった。だが、こんなことを深く考える政治家も国民も、意外に少ないのである。

心の問題は、宗教や教育に委ねるべき問題なのである。政治は、判断が誰にでも一義的にできる制度や予算などで、その意思を明らかにしなければならない。安倍首相がいう「美しい国、日本」も、どのような予算や制度で具体的に何をやって美しい国を作ろうとするのかが示されなければ、これがいいのか悪いのか、判断しようがない。

(引用ここまで)

そして、次の記事のこの一節。

●永田町徒然草
個人の尊厳と税金
http://www.liberal-shirakawa.net/tsurezuregusa/index.php?itemid=566

“小泉改革”なるものは人間を置き去りにしたものだった。企業とか国家とか国際社会とかいうものが特に強調された。企業も国家も人間が作るものであり、人間にとって大切なものであることは確かだ。しかし、企業や国家に個人を超えた特別の価値を認める考えを全体主義という。全体主義に対置する概念は、個人主義である。個人の尊厳に何よりも価値を認める考えである。そういえば最近“個人の尊厳”などという言葉を滅多に聞くことがなくなった。“個人の尊厳”などということ自体が青臭いといわれる。

(中略)

国民に対して犯罪や脱税の追及するには、警察や税務署は証拠に基づいて行わなければならない。これが自由主義国家の原理原則である。憲法はその原理原則の章典といっても良い。この原理原則が無くなると独裁国家になる。独裁国家はいまでも多数ある。その国の国民がどのような生活を強いられているか、マスコミが伝えるところである。

(引用ここまで)

このエッセイで(というか、他のエッセイでも)白川氏は全体主義を否定的にとらえ、個人主義を「個人の尊厳」から肯定的にとらえています。正直言ってこの一節に私はしびれました。元自民党議員の書いた文章を読んで良い意味でしびれる時がくるとは思っていませんでした。笑

細かくみていけば、白川氏と私の間には意見が一致しない点もあるはずです。ですから、あまり持ち上げるのも気が進まないのですが(笑)、少なくとも、白川氏が自民党を数年前に離れたことは日本の民主主義にとって大きな損失でした、とは言えます。自民党にとっても損失なのですが、今の自民党のようなでたらめな政治をやる政党自身がどんなに損失をこうむっても、その損失が国民一般に及ばない限りは、私には関心はないので、それについては触れないでおきましょう。笑

白川氏のような人が現実にもういなくなっている自民党は「自由」でも「民主」でもない。白川氏の政治エッセイを読んでそのことをしみじみと感じました。



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4件のコメント

[C3383] 白川さんこそ真の政治家ですよ

私も白川さんのホームページはよく見ています。(最も最近は忙しくてなかなか見れませんが・・・。)鋭く政治問題の本質に迫るその論調には思わず見入ってしまいます。そんな白川さんが自民党を離党されたのは、公明党との連立に反対したためのようです。公明党(というより背後でそれを操る創価学会)の批判拒否、全体主義的体質を熟知されていたのでしょう。そして固定票目当てにそうしたカルト宗教と手を組むこと自民党に見切りをつけたという見方もできます。私が白川さんをすごい人だと思ったのは離党後すぐに新党・自由と希望を結成し、自公両党を相手に参院選にうって出たからです。残念ながら議席は得られませんでしたが、こうした捨て身ともいえる方法にうって出ることも辞さないほど日本社会の行く末を案じられていたのでしょう。創価学会批判をしてたと思いきや、知事選では公明党の支援を求める節操のなさをさらけ出す石原東京都知事や、橋下大阪府知事とは政治家としての資質は雲泥の差です。(ちなみに私のハンドルネームにある「邪神」は、靖国神社や創価学会を無条件で正しいと信じる輩の視点からすると邪悪ということです。そんな存在になることが私の理想です。もっともそこへの道のりは遠いですが(涙)。)
  • 2008-04-24
  • 投稿者 : 邪神の使者
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[C3387] 「税、無情!」 NHKは『自公“合体”政権の増税キャンペ〜ン』の実働部隊 

下記は、あるドキュメンタリーの最終シーンでのナレーションです。

【景気対策や住みやすい町を造るためとして自治体が膨らました借金。国が後押し、私たち住民もしっかりと目を向けて来ませんでした。その借金を一気になくす解決策はありません。弱い立場にある人の生活が脅かされ、住みなれた町を離れる人まで出ている今、自治体は住民のために何を守り何を削るのか、厳しく問い直さなければなりません。
そして私たちも自分たちの問題として自治体の取り組みを見て行く必要があります。
総額200兆円と向き合う大返済時代は今始まったばかりなのです。】

ご覧になったかもしれませんが、上記は4月21日の夜のNHKの番組『大返済時代〜借金200兆円。 始まった住民負担〜』での、渡邊あゆみ(旧婚姓?黒田あゆみ)アナの『カタリ』です。
これって、「国や自治体へ抗議しろ!」とか「一揆しろ!」と、住民に檄を飛ばしてはいませんよね。
反対に、「地方の借金が増えたのは、住民が監視を怠っていたからであり、しかも、それなりの恩恵も受けていたのだから、文句なんか言わないで、これからはオトナシク自治体に協力し、なけなしの貯金も吐き出して(金のないやつは命を投げ出して−野垂れ死にして)借金を返済しなさい!」と、命令しています。

虐げられた人たちに同情をする振りをして、サブリミナルに『増税当然キャンペーン』をしているのです。
古森体制下の最近のNHKでは、この手の番組が増えていますので要注意です!
  • 2008-04-25
  • 投稿者 : (無記名コメント)
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[C3388] [3387]の投稿者はコギトです。

[3387] 「税、無情!」 NHKは『自公“合体”政権の増税キャンペ〜ン』の実働部隊

↑上記を投稿したのはコギトエルゴスムです。実は、タケノコホリから戻った直後、マイコンピューターが大崩壊してしまい、無一物の完全なるホームレス状態になっております。

しかし、憤懣やるかたなく、知り合いのコンピューターから投稿したところ、名前を書くのを忘れました。ごめんなさい。
でも、こんな変な投稿するのはコギトくらいしかいませんよね。 
  • 2008-04-25
  • 投稿者 : コギトエルゴスム
  • URL
  • 編集

[C3389] 実体とちがう名称

 こんにちは.食べても美味しくないLadybirdです.
 アイルランドヘラジカはヘラジカの一種ではない.
 イングリッシュホルンは英国と無関係(カドがあるのでアングレと呼んだのを誰かがイングリッシュと誤訳したという説)
 神聖ローマ帝国はローマ人の国ではない.神聖でもない.
   (以上,SJグールド氏(古生物学者)による)
 もう1つありますね.
 自由民主党.これは説明不要.

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日本の民主主義化運動のために、国会議員、行政機関、マスメディアに主権者、納税者、市民の声を届けるお手伝いをするサイバー政治団体(笑)「世界愛人主義同盟」秘書。護憲派アマゾネス軍団労働組合所属(笑)。派遣秘書としてこちらにも勤務(笑)。
この秘書課広報室備え付けの国会議員の政党別・委員会別・都道府県別などの名簿の一覧と使い方はこちら。たとえば、民主主義的の原則からして正当で透明度の高い政策や立法を行なうように民主党幹部に要望の投書をするなど、自由にご活用ください。名簿の最終更新日は2008年1月23日。
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