村野瀬玲奈の秘書課広報室
社員一人のサイバー政治団体(笑)「世界愛人主義同盟」秘書課勤務の村野瀬です。消費税収入は社会保障に使われずに法人税減税に回っただけって知ってました?まるで国民から大企業への利益の直接補てんですね。有権者と政治の距離を縮めるため、国会議員名簿の活用を!
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前回の記事、「『ルール』が破られるときに社会の発展がある。」の続きです。前回の記事をさらに展開します。
たしかに、ルールはいろいろあります。日本の社会、というか、通常の民主主義国で一番重要なルールは何かといえば、次の三つですね。
国民主権。基本的人権の尊重。平和主義。
これは憲法の三大原則という名の「ルール」。他の「ルール」よりも上位にあり、優先されるべき「ルール」。人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果として、過去幾多の試錬に堪え、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託された「ルール」。
この「ルール」に違反する「ルール」は作ることができない。それも「ルール」。
(引用ここまで)日本国憲法第九八条
1 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
国旗国歌の指導という名の「強制」行為は、思想・良心の自由という「ルール」に抵触します。
(引用ここまで)日本国憲法第一四条
1 すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。
日本国憲法第一九条
思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。
ちなみに、世界人権宣言にもありますね。
(引用ここまで)世界人権宣言第二条
1 すべて人は、人種、皮膚の色、性、言語、宗教、政治上その他の意見、国民的若しくは社会的出身、財産、門地その他の地位又はこれに類するいかなる事由による差別をも受けることなく、この宣言に掲げるすべての権利と自由とを享有することができる。
国旗国歌の成り立ちについて、多様な情報を教え、自ら考えさせることは「教育」の範疇に入りますが、国旗国歌に対する特定の態度を一方的に強要することは「ルール」の誤った使い方であると考えられます。なぜなら、憲法という上位法という「ルール」に違反するからです。また、国旗国歌に対する考えや態度は個人の思想信条に任されるわけで、国旗国歌への特定の態度を一方的に強要することは非合理的な「ルール」といってもいいと考えられます。あるいは、上位法を破った「ルール破り」ともいえるでしょう。だからこそ、昨日の記事で紹介したリンクでもはっきりしているように、世界の多くの民主主義国では国旗国歌に特定の態度を強制する儀式が行われていないわけです。そもそも入学卒業に際しての式典もなく、式典で何かを教えようとはしていないということでもあります。
いえ、そもそも、日本の国旗国歌法だって、「国旗はこれこれ、国歌はこれこれ」と定めるだけの法律で、「強制してよい」と定めてはいません。実際、国旗国歌法制定当時の野中広務官房長官が「東京の処分は間違い。私は答弁で、人の内心まで入ってはいけないと言った」と述べていました(2008年3月26日毎日新聞「記者の目」で改めて指摘されています)。そのような法律をもとに強制が可能だという法律的根拠はなんなのでしょうか。
すると、「通達」で「国旗国歌への敬意を教えると定めている」と言って反論した気になる向きもあるかもしれません。(東京都の「10.23通達」など。)しかし、「通達」は憲法、法律、条令などよりもさらに下位にあり、公僕たる公務員が主権者たる国民(と日本に住む外国人)に向かって「通達」によって何でも好きなように命令・強制してよい権限を持っていると考えてもらっては困るのです。上位法の支えのない「通達」を上位法より優先した政策は主客転倒と呼ぶべきですね。
この条文を無視する人たちがけっこういることを経験上知っていますので、何度も繰り返しますね。
(引用ここまで)日本国憲法第九八条
1 この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
2 日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
上位法を破った「ルール破り」による強制が何を意味するかといえば、思想・良心の自由の侵害であり、信条による差別ということになります。上位法より下位法を優先させてかまわないという思想は、公務員や政治家や政府の気まぐれが国民主権よりも上位にあるとする思想です。そのようなことが平気で行なわれる社会は国民主権に価値を認めない非民主的社会であり、北朝鮮のような全体主義社会です。そのような「強制」を単なる式典に持ち込むことが無理なのであり、不適切なのです。そのような強制はパワーハラスメントと言ってもいいものです。
「ルール」を守らないのは、国旗国歌に起立しない人々の側ではなく、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない」、「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない」といった上位ルールを無視して「通達」などを根拠に国旗国歌への特定の態度を強制する側である、と言うこともできます。
もちろん、このほかにも、誤った「ルール」作りや、「ルール」の誤った使い方はいろいろありますので、「国旗国歌強制」の話だけにとどめるのはもったいないし、この機会にぜひ強調しておきたいと思います。
一つ、憲法にうたわれた生存権に違反する、医療負担関連の法律を例にとりましょう。この4月から実施された、後期高齢者医療制度、別名、長寿医療制度という「ルール」は、高齢者に医療を受けさせないようにするための施策という性質を帯びています。だからこそ、えぼりさんのお友達のいろいろな国籍の外国人たちによって「国による虐殺」という言い方がされたのです。
この法律、後期高齢者医療制度、別名、長寿医療制度という名の「ルール」に従わなければいけないのでしょうか?いいえ、その「ルール」は憲法25条という上位法、つまり優先的「ルール」に違反していると考えられますので、効力を有しない、こう言うこともできます。
(引用ここまで)日本国憲法第二五条
1 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。
この後期高齢者医療制度、別名、長寿医療制度は、憲法という上位法、つまり優先的ルールを非合理的な理由で破っています。私は、「ルール」が非合理的な理由で破られるときに、「法の支配」は崩壊し、社会の退行が始まる、と考えます。現に、日本では社会の退行、崩壊が始まっていると私はみています。
同じようなことが、「障害者自立支援法」(という名の「障害者負担増法」)についても言えるでしょう。やはり上位法である憲法の趣旨に反した法律です。
ほかの例としては、たとえば、政治倫理についてはどうでしょうか。1985年6月25日に議決された政治倫理綱領というものがあります。これも一種の「ルール」であると考えられます。その内容は、民主主義社会では政治の透明性や公正性や公平性を確保し、政治に対する信頼を高めるという趣旨に沿ったきわめて正当なものであり、上位法である憲法とも整合しており、異議を唱える種類のものではありません。
では、政治家はこの「ルール」、上位法で担保された民主政治の「ルール」を守っているでしょうか。私は守っていないと思います。実例はそれこそ毎日のようにマスメディアにあふれています。贈賄、収賄事件、選挙での買収など、法律で禁止されている行為が政治家によって繰り返されてきました。これこそがまさに「ルール」破りなのです。まさに、政治倫理にかかわる「ルール」が、憲法という上位法に反する非合理的な理由で破られるときに、「法の支配」は崩壊し、社会の退行が始まっているのです。
そろそろ結論にいきましょう。「ルールを守る」という一般論だけを繰り返すことは時に無意味、時に有害だと前回の記事で示唆したわけですが、今日の記事の結びは、「ルールどうしの上下関係や優先度のちがい」を無視した非合理的な理由で正当な「ルール」を破ることはさらに有害だということです。
もう一度繰り返します。
「ルール」が合理的な理由で破られるときに社会の発展がある。
「ルール」が非合理的な理由で破られるときに社会の退行がある。
付録1
国旗国歌の強制という「ルール」がおかしいと抗議する方法について考える手がかりとして、一つの意見を以下にメモ。私もおおむね賛成です。
●la_causette
鶏と卵
http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2006/10/post_6e13.html のコメント欄から
雇用主等の方針に反対する労働者たちが法令等に違反しない範囲内でその意思を(顧客等にも見えるように)勤務時間中に表明するということ自体は西側先進国ではしばしばあることであって、そのことについて周囲はあまり「見苦しい」とは思っていないのではないかという気がします。
もちろん、上司の言ったことは、如何に不条理であっても、部下はこれに従う(少なくとも争っている姿は外には見せない)のが美しい姿だと捉える全体主義思考の強い方もおられるとは思いますが、美醜の問題は、幾ら話をしても決着が付かないと思います。
Rédigé par: 小倉秀夫 | le 06/10/2006 à 06:48 PM
●la_causette
パワハラの擁護者
http://benli.cocolog-nifty.com/la_causette/2006/09/post_fefa.html
今回の事件に関しては、教員に対する非難を維持しようと頑張れば頑張るほど、「パワハラの擁護者」みたいになるので、ここのブログの粘着君も大変ですね。
付録2
●教育基本法の再改正を求める会
■東京の先生からのメール [教育基本法] [編集]
http://kokoro-no-jiyuu.blog.so-net.ne.jp/2008-03-16
■世界の「国歌斉唱」事情 [学校と子ども]
http://kokoro-no-jiyuu.blog.so-net.ne.jp/2008-04-08
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6件のコメント
[C3271] 合理・非合理の判断は誰がするの?
- 2008-04-11
- 編集
[C3272]
しかし、村野瀬玲奈様たちの主張には反発を覚えます。何故なのだろうと少し考えてみました。
式典で混乱が起き、それを都教委員側のせいだという。確かに都教委員側の対応もどうかと思います。しかし、私は君が代を歌うべきだと考えているため、教員側がおとなしくしていれば混乱は起きないと考えるのです。
都教委員側の強制する姿勢はいただけません。このルールは変えるべきなのかもしれません。しかし、君が代を歌うべきだという考えから、式典中に反対行動を起こす行為には、反発を覚えるのです。
通達についてなのですが、これが上位法に反しているかどうかは裁判所が判断することですので、裁判で憲法違反であるという判決が出るか、もしくは憲法違反であるという指摘により撤回されるまでは、効力を発揮するのではないでしょうか。
- 2008-04-11
- 編集
[C3277] 「ルール」を考える2つの記事が、深く考えられていて素晴らしいですね^^
昔の日本では、政略結婚的なものとか、家を守るための結婚が珍しくなかったのでしょう。
今の若い世代では考えられないことで、「好きだから一緒にいる。ただ結婚したいからする。」というのがほとんどの人の感覚かと思います。
愛国心うんぬん、国旗国歌がうんぬんというのも、何か似たようなものを感じてしまいます。(おそらく年配の方ほど、自民党の憲法草案や教育基本法に違和感を感じにくいのではないでしょうか。)
法律で「何々を好きになりましょう」「こういう生き方が素晴らしいのですから皆さんそうしましょう」と決められてしまうのは、非常に気分の悪いものですよね。
改正教育基本法の様に、生き方や価値観を法律で決めてしまうような法律は先進国では極めて稀で、そのような法律を作れてしまうという状況それ自体が、「立憲主義」や「国家と個人の関係」について理解されていないことを示しているように思われます。
「私はこれがいいと思うから、これが好きだから、こういう生き方をするんだ!」という社会が、やはり楽しいだろうし、それが多くの人が幸せになれる仕組みなんだということを人類は長い時間をかけて学んできたのだと思います。
(ちょっと長くなってしまってゴメンなさい〜)
- 2008-04-12
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[C3280] 基本中の基本。その……いくつだ?
ともかく。
>「強制してはいけない」と定めているわけでもありません。
……えーと、バカ?
近代立憲主義において国家権力が行うことのできる行為は、すべて法によって規定され、明示されている。換言すれば、法によって明示されていないいかなる行為も、国家は行ってはならないのである。すなわち、法によって『許可されていない』いかなる行為を行う権限も、国家権力は有していないのである。
国家権力は、私人である国民が有する権利とは質的に全く違うものなのである。
というわけで、徴税という権力行為(これは憲法によって公権力がその権限を与えられている)を持ち出すことで相対化を図ろうとした試みは、はっきり言って的外れ以外の何物でもない。
つーか、本気で基本中の基本なんだけど。
コメント【3272】の人は、そもそも主観的な思いから一歩もでていないので、誤謬云々というものではなく、考慮に値しない。
- 2008-04-12
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[C3281]
なんでそんなに他所の国のことを引き合いに出すのかと思っていたが、「日本の学校も社会もああいうふうにありたいものだ」と思っているわけだね。
ちょっと彼の国への言い回しに嫌みがこもってるような感じがしたのは、羨望からくる妬みってやつか。
- 2008-04-12
- 編集
[C3298] 「民主主義」のつかいかた
近頃は自分のところも更新できない状況になっており^^;; 情けない限りです。
さて、3つの中で、「平和主義」はけっこう新しい概念ですが、いずれも過去の反省から得られたとても重要な概念だと思います。私たちはせっかくこの概念を憲法・法律という名の道具に定型化して用いることができるようになった(=進化した、のだと思う)のですから、誤用しないよう大切に使いたいところです。
本記事で村野瀬さんが指摘されている事、象徴や儀式の強要が日常的に行われているか否かは、民主主義と全体主義を判別する際の「リトマス試験紙」になるように思えます。
#記事中では国旗国家を例にお話しされていましたが、これも一種の象徴ですものね。
体制にかかわらず象徴的なものはあっていいと思いますが、個々人にその受け容れを押しつけるのは全体主義の特徴であり、民主主義には馴染まないことです。
たとえば自治体が市町村章や「市の花」などを定めているのと同様で、それを崇める行為が強制される(この花を軒先に飾らない人には住民票は出しません、とか)ということになれば強烈な違和感を覚えます。しかし、そういう真似を平然としている国や自治体もあるという話ですから、これを見ると日本が全体主義化している傾向があると判ります。
#政治ばかりの問題ではなく、たとえば「日本的」な会社の中には社章・社歌などが強制される現場もあるようですが、そういう所は明らかに「民主主義」ではなく「全体主義」であり、どんな社会にも当てはまる事だと思います。なお、ここでは善し悪しを問うているわけではないことを念のためお断りしておきます。「全体主義になるべき」と言う人もいるのでしょうから。
この国では、何かにつけて「民主主義」を自称する割りには、民主主義の要件はどんどん失われているように思えてなりません(政治や政府の問題ばかりではなく、国民の側にも言えることだと思います)。そういう人は「民主主義」という言葉を自嘲の意味で使っているのかと思えてしまいます……または、言葉の意味を解らずに使っている人が少なくないことの顕れなのかもしれませんが。
ちなみに、「ルール」は一種の道具であり、あらゆる道具は使いようで便利な生活必需品にも凶器にもなるのだと思います。たとえばハサミでいえば、その道具の用途(紙などを切るためですね)と用法(利き手で持って、反対の手で紙を持って切る)、また誤った使い方をしないように(手渡すときは刃を持って柄を向けて渡すとか)と、子供の頃からよく教わります。
ところが憲法や民主主義といった大切な道具については、ほとんど何も教わっていないように思えます。結果、その道具の仕組みや使い方を知らず、誤った使い方をしてしまう人が少なくないのかも?といった心配をしてしまいます。
このような現状を考えると、民主主義を基礎から丁寧に解説してくださる村野瀬さんのような方がおられることがますます有り難く思えます。という事で御礼を言うだけのつもりが長文になってしまいました(^^;。お邪魔しました。
- 2008-04-14
- 編集
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「強制してはいけない」と定めているわけでもありません。
ですから、下位法である条例や校則で国旗の掲揚義務を定めても法律に違反することにはなりません。
ほとんどすべての法律は、国民に何らかの強制をします。
私たちは買い物をするたびに消費税の支払いを強制されています。
極めて不愉快です。
私のような貧乏な老人から見ると、消費税は明らかに日本国憲法第二五条に違反するものであります。
「ルール」が非合理的な理由で破られ、日本社会が退行している現実がここに実在するのです。
左翼の皆さんにお願いがあります!!!
昔の情熱を取り戻し、消費税撤廃に向けて立ち上がってください。
国歌・国旗なんて、どうでもいい話にかまけていてはいけませんゾ。