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ガソリン暫定税率をめぐる政府の姿勢、与野党の「攻防」、報道のあり方をどう見るか



ここしばらく、このブログのメインコンテンツの一つである衆参両院の各委員会の名簿の更新作業をしていました。まだ作業中ですが、主な委員会の名簿はだいたい終わりました。本格的な国会審議に並行して、あるいは国会審議の機先を制して、国会議員へのリアルタイムなツッコミ投書ができるお手伝いになればといつも願っています。

民主党の動きに不満があれば、民主党に投書してみるのが有効だと思います。特定の役職や特定の議員に不満があればなおさらです。あるいは、共産党の動きに不満があれば、共産党に投書してみるのが有効だと思います。(他政党についても、以下同文。)また、ある問題についての国会審議に意見があるのなら、その問題が付託されている衆参の委員会の議員たちに投書をしてみるのが有効だと思います。少なくとも、何もしないよりはずっとずっといいはずです。投書は短くても、議員には「納税者、有権者が自分たちのやることを見ている」と感じさせることができます。

政治の改善は納税者・有権者が投票や議員への投書、その他いろいろな手段による声の積み重ねによってしか進むことはないと思います。声を出すための材料、投書に書く意見をまとめるための材料は政治ブログ界にたくさんあります。

さて、特に、ガソリン税について与野党案で駆け引きの高まるこの時期、各政党や国会議員は、有権者、納税者の声に敏感になっているはずです。私も自分なりに考えてみました。

この問題が重要であることは、天木直人さんがこういう記事をお書きになるほどであるということからもわかります。

●天木直人のブログ
ガソリン減税で小沢民主党に塩を送る
http://www.amakiblog.com/archives/2008/01/24/

ガソリン暫定税率問題の本質はなにか。それは官僚と自民党に独占されてきたこの国の税制の欺瞞である。暫定税率を廃止することは、税金を、声なき弱者の一般大衆に正しく還元するという一大事業に向かって風穴を開くことができるか、という問題である。

(...)

その早坂、いや坂本が、ガソリン暫定税率を作るときの当事者の一人であった経験から、次のように、発言したのだ。
 つまり、暫定税率の一部はすでに一般財源化して他の病院建設やほかの目的に転用されている、小泉政権のときに毎年約3%、すなわち600億円を超える財源を、道路建設予算から削って他に回す、つまり事実上一部の一般財源化が決められた、しかしそれを国民に隠した。暫定税率が維持され続けるのは、道路特定財源といっておけば既得権として自動的に国民から取り続けられるからだ、財源を手放したくないからだ、このような暫定税率を許した私は間違っていた、と、ここまではっきり言っていたのである。返す刀で早坂は、財源などは独立行政法人の無駄をなくせばあっという間に財源は捻出できると言わんばかりの発言までしていた。無駄な独立行政法人がたくさんあることを元国交省官僚がテレビの前で認めた瞬間である。



確かに、税金の種類と税率、その使途については、いくらでも議論は尽きません。

私の単純な考えでは、どこからどのようにどのくらいの率の税金を徴収するか、そして、それらをどのように使うか、それは税制全体、国家予算全体で考えることだと思います。「xxx税は○○○のための目的税だ」という議論だけに集中することに絶対的な意味があるとは思えないのです。

2008年1月24日の朝日新聞の第一面には、「世論争奪 ガソリン国会」という大見出しが出ていて、民主党がガソリン税の暫定税率廃止という方針を掲げているのに、大江康弘、渡辺秀央、山下八洲夫の三人の民主党参議院議員が公然と反旗をひるがえし、与党議員たちと並んで「地方に住む我々にとって生活とは道路なんだ」という「論」で、30年以上も続いていて道路財源にあてられているガソリン税の「暫定」税率をさらに10年間維持することを主張している、という内容が書いてあります。

さらに、総務省は自治体ごとに暫定税率撤廃による減収額の試算リストをまとめ、与党はこれを使って「ガソリン税を廃止するとこれだけ税収が減りますよ」と揺さぶりをかけているとも書いてあります。

また、暫定税率をめぐる党の対応への評価として、自民、民主のそれぞれの都道府県支部の代表的な意見も紹介されています。

民主党
暫定税率廃止という党の方針に賛成(40):「税金を道路のみに特化させる時代は終わった。一般財源化することが時代の要請である」(岩手)
どちらともいえない(6):「党本部の方針は現状では説明不足。交付税、補助金が減る中、顕在性が余計に逼迫(ひっぱく)する可能性がある」(富山)
暫定税率廃止という党の方針に反対(1):「県内にはまだ必要な道路がある。党は現時点では必要な道路に対する財源を明確にしていない」(宮崎)

自民党
暫定税率をさらに10年維持という党の方針に賛成(44):「地方にはまだまだ作らなければならない道路がたくさんある。財源確保のために維持は必要」(石川)
どちらともいえない(1):「維持には基本的に賛成だが、期限を一律10年とするのが正しいかは議論の余地がある」(香川)
暫定税率をさらに10年維持という党の方針に反対(2):「暫定税率についてもう少し少ない期間で考えたほうがいい。別の税制を議論していくといい」(新潟)

さらに、私の今回の記事のために作ってくださったような新聞の切り抜きがあります。この問題について誰(どの政党のどの支部)がどのような意見を出しているかをまとめた資料としてリンクをはります。ごまめさん、いつもトラックバックありがとうございます。m(__)m

●護憲+グループ・ごまめのブログ
09年1月25日 金曜日 役に立たないグラフとイラスト集
http://blog.goo.ne.jp/gomame54321/e/b9a8aaf511ad89b98325a4d89fa00ea3

各地からの意見を見てまず思うのは、ガソリン税の暫定税率をさらに延長し、それを道路財源に充てるというのであれば、それぞれの地域にどのような道路が必要なのか、それにはいくらかかるのかを精査し、優先順位や必要性を詳しく具体的に示す必要があるということ。それを検討することなしに、単に「道路が必要だからガソリン税の暫定税率を延長せよ」というのは、説明不足というべきでしょう。この目的税の配分をめぐる利権が政治家や行政や建設業界にあるんでしょうか。そう疑いたくなります。

また、政府が自治体ごとに暫定税率撤廃による減収額の試算をするのもいただけません。予算全体と個々の分野の予算支出の必要性や優先順位をあらゆる支出項目について考えるべきであり、「ガソリン税を廃止するとこれだけ税収が減りますよ」という「揺さぶり」あるいは「脅し」は議論としてあまりにも視野が狭いと思います。

記事の題名にもした『ガソリン暫定税率をめぐる政府の姿勢、与野党の「攻防」、報道のあり方をどう見るか』という問いに答える形でとりあえずまとめるなら、次の2点になるでしょう。

第一に、「道路が必要だ」とか「暫定税率廃止でどれだけ財源がなくなる」などという単純な要求や我田引水的立論を超えて、そもそも税金のかけ方と使い方を税制全体、予算全体から問う視点が必要であること。

第二に、政府・官僚・自民党に税金を食い物にすることを許さず、有権者・納税者の手に税金の配分の議論を取り戻すことが重要だという考えが必要だということ。

これらの視点のない政府や政党や議員や報道機関の主張は無意味だと思うので、釘を刺しておきたいと思います。

本当に必要な道路のための財源は残し、無駄な道路は作らず、政治と行政を硬直化させ腐敗させる利権の発生を防ぐ、という考えに立つなら、自民党の「とにかく道路建設のために暫定税率維持」という方向性を支持することはできないと考えます、ととりあえず言っておきます。

特に、「道路建設のために暫定税率維持」という考えの議員には、具体的にどこにどういう道路が必要なのか、そのための予算はどのくらいなのか、報道機関や有権者・納税者からずばり問うべきだと思います。「政府の試算の金額が先にあってそれ全額を建設業界に分配し、その金額にあわせて道路を作る」などということがあってはなりませんし、それが政治家としての利権につながっているのであれば「語るに落ちる」ということになると思います。

先に紹介した天木さんの記事の結論部を引用しましょう。

ガソリン論争は、単にガソリン価格を25円下げる話ではない。今国会で問題となっているこの国の財政制度のありかた、税制全体のありかた、更に言えば、一般大衆を食い物にしてきた自民党・官僚の亡国政治のあり方を問う問題である。もうそろそろこの辺で自公政権を交代させなければ日本は滅んでしまう、という根本問題なのである。だからこそ福田自民党政権は慌てているのだ。


そして最後に、次の記事でもう一つ基礎的なことを思い出しましょう。

●天木直人のブログ
政治家の最大の責任は税金の適正な国民還元である
http://www.amakiblog.com/archives/2008/01/23/#000683



自公チュー政治に有権者、納税者からの「ノー」を!

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3件のコメント

[C2351] 私は忘れない! 「定率減税廃止分はどこへ」  (暫定税率論議の前に、ハッキリ答えろ!)

先週の金曜日(25日),佐々木憲昭さんが国会で、私の怨念を、追及してくれました。消えた定率減税廃止分も、やっぱり、玲奈さんの推察どおり<政府・官僚・自民党+公明党に税金を食い物に>されていました。

【定率減税廃止で2.8兆円/「年金」口実 増税分どこへ/そのうえ消費税か ...
(年金財源を口実に)定率減税を廃止しておいて、さらに消費税増税とは、二重の国民だましだ」。 日本共産党の佐々木憲昭議員は二十五日、衆院予算委員会で政府・与党による消費税増税の計画にいかに道理がないかを正面から追及しました。 ...
www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-01-26/2008012601_01_0.html】

【論戦ハイライト/増税試算は消費税ばかり/なぜ法人税にふれない 佐々木議員の追及
... 「年金財源」を口実にした消費税増税の欺まんぶりを明らかにした・・・大増税の税収分どこに消えた? ... www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2008-01-26/2008012602_03_0.html 】

【佐々木憲昭オフィシャルサイト www.sasaki-kensho.jp/kokkai/080125-000000.html 】

【基礎年金財源としての「消費税増税」!?「定率減税廃止 .・・基礎年金の国庫負担割合3分の1から2分の1へ引き上げるとされていることを踏まえて、 ... いったいその「財源」は、どこに消えたのでしょうか。 http://www.sasaki-kensho.jp/hunsenki/080123-225107.html

(参照)【Doblog - 悪口雑言罵詈讒謗ブログ -
佐々木憲昭議員 小泉内閣と安倍内閣が高齢者に対してどれだけ負担をしいたのかというのをパネルにしてみました。 ... 国民の立場からいって、大企業の減税はどこまでもやるような発想は、根本的に間違っていると思います。 ... 配当分の減税で年間3000億円。 ...
www.doblog.com/weblog/myblog/76849/176】

コギト「こんなにスリルとサスペンスに満ちた『佐々木議員の25日の国会質疑』を、どこのテレビ局もニュースで流しませんでした。 勿論、古森NHKも。」
  • 2008-01-28
  • 投稿者 : コギトエルゴスム
  • URL
  • 編集

[C2354] 『撤廃』とか『廃止』とか

じつは、「暫定税率」はあくまで「暫定」だから、
とくに「廃止」を言わなくても、新たに法律を作りさえしなければ、自動的に失効する。
(インド洋の給油もそうだった)

わざわざ法律を作ってまで「暫定」を延長しなくてはならないのかどうか、という問題で考えなくてはならない。
「意見がまとまらない」ものは、いったん「終了」するのが「暫定」法。

(安保条約も、昔は、期限付きのものを「更新」するようになっていたので、60年安保だとか70年安保だとかいう「節目」があったけれど、いまは「期限なし」で「止める時に通告する」方式になっている。
条約は衆議院の優越の対象だから、衆議院で過半数の賛成が「廃止」通告のカギ。)

だいたい、道路公団を「民営化」したんだから、「高速道路がほしい」(東国原知事など)なら、「民間会社」に採算性を示して誘致しなければならない。
第二名神など、「すでにある高速道路」にプラスして建設するんなら、
東海道線に並行して走る阪急電車と同じで、「税金」に頼らないで作って当然。

竹中平蔵が、郵政民営化のとき「民間会社になったら、利益を法人税で国に還元できる」と言ってた。
国税を投入なんてチャンチャラおかしい。ちゃんと、法人税を国に納めろよ。高速道路会社。
  • 2008-01-28
  • 投稿者 : ×第二迷信
  • URL
  • 編集

[C2371] 利害が交錯し議論が矮小化されがちな自動車関連税制の問題

「民主党の動きに不満があれば、民主党に投書してみるのが有効だと思います」
「少なくとも、何もしないよりはずっとずっといいはずです。投書は短くても、議員には「納税者、有権者が自分たちのやることを見ている」と感じさせることができます。」

とは正にその通りだと思います。もの言わぬ「市民」が増えると為政者には
驕りが生じる。それを日頃から牽制するのも私たちの役割だと思います。


ところで、今回の問題は、与野党間の議論が極端に矮小化されており、事実を
ひとつひとつ丁寧に追いかけていくでもしないと、安易な利益誘導論に
流されてしまいかねない危険性を抱えていると考えています。

政財界がマスコミを通じて流す「大本営発表」には、物事の一面しか
表れていません。人は誰しも「不都合な真実」を進んで公表しようとは
しません。民主主義の根幹を試されているのだと思います。

昨年末に民主党が示した「税制改革大綱」に対し、質問状という形で送った
文書があるのですが(http://sltc.jp/wiki/Dpj_20071226、なお今なお
回答は得られていません)、私程度の者がざっと洗っただけでもこれだけの
問題点を指摘することができるほど、酷いものだと言わざるを得ません。

他方、自民・公明党の「道路特定財源」にも深刻な欠陥があり、今更
こんな制度を温存している国は、いわゆる先進国の中には日本以外に
ありません(日本が手本にした米国ですら 1991年に制度を改めています)。

#ついでに言えば、僭越ながら、天木氏の論調にも欠陥を感じています。
 この件について議論のすり替え・矮小化をしない方がいいと思います...

では何が最適解なのか。自公・民主の二択ではなく、様々な論点を私たちが
提示してもよいと思います。そもそも政策判断を為政者に丸投げしている
ようでは「国民主権」は形骸化してしまいます。自動車税制にどんな意味が
あるのか、諸外国の税制はどのようなものか、これを変えると何がどう
変わるのか、洗いざらいシミュレートしてみる必要に迫られています。

その点、村野瀬さんが指摘されている「どこからどのようにどのくらいの率の
税金を徴収するか、そして、それらをどのように使うか、それは税制全体、
国家予算全体で考えることだと思います。「xxx税は○○○のための目的税だ」
という議論だけに集中することに絶対的な意味があるとは思えないのです。」
との指摘に私も賛成です。原則論から丁寧に紐解いてゆくべき問題だと思うのです。

加えて、経験上、マスコミにとって自動車問題はタブーになっていることが
明らかなので、マスコミもこの件について深く追求することはないだろう
と考えています。自民党や役人は言わずもがな。私たちがやるしかありません。

自動車関連税制の問題については、私も諸問題をまとめるべく検討を繰り返して
いるところですが、少なくとも、答えはひとつではないと思います。
私たちが自身の問題として政策を考える絶好の機会だと思います。
または、私たちの見識が試されているのだと言えるのかもしれません。

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[T7520] こりゃ楽しみ、目が離せんなぁ(笑)⇒大阪腐警捜査2課の「津田部長」との1/26夜の「楽しい対決会話」全文を公表します!

大阪腐警捜査2課の「津田部長」との1/26夜の「楽しい対決会話」全文を公表します! 「警告」事件でhttp://www.asyura2.com/08/senkyo46/msg/595.html投稿者 ヒゲ-戸田 日時 2008 年 1 月 28 日 07:19:20: Nk87MbMkz45iQ (回答先: みんなを元気にする大阪府警に感謝(笑)...
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Author:村野瀬 玲奈
日本の民主主義化運動のために、国会議員、行政機関、マスメディアに主権者、納税者、市民の声を届けるお手伝いをするサイバー政治団体(笑)「世界愛人主義同盟」秘書。護憲派アマゾネス軍団労働組合所属(笑)。派遣秘書としてこちらにも勤務(笑)。
この秘書課広報室備え付けの国会議員の政党別・委員会別・都道府県別などの名簿の一覧と使い方はこちら。たとえば、民主主義的の原則からして正当で透明度の高い政策や立法を行なうように民主党幹部に要望の投書をするなど、自由にご活用ください。名簿の最終更新日は2008年1月23日。
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