村野瀬玲奈の秘書課広報室
社員一人のサイバー政治団体(笑)「世界愛人主義同盟」秘書課勤務の村野瀬です。消費税収入は社会保障に使われずに法人税減税に回っただけって知ってました?まるで国民から大企業への利益の直接補てんですね。有権者と政治の距離を縮めるため、国会議員名簿の活用を!
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「誰もが運命のいたずらで仕事や住居を失って明日ホームレスになるかもしれないという思いのもとに」(6) (貧困と闘う、フランスのある社会運動)
- ジャンル : 政治・経済
- スレッドテーマ : ワーキングプア(働く貧困層)

7ヶ月半ぶりに、『「誰もが運命のいたずらで仕事や住居を失って明日ホームレスになるかもしれないという思いのもとに」(5) (貧困と闘う、フランスのある社会運動)』の続きです。
2007年12月3日、フランスの社会連帯運動「心のレストラン」は1985年の第一回以来、23回目になる冬季キャンペーンを開始します。
「心のレストラン」とは、冬の間、12月から3月まで、貧困者や失業者やホームレスに対して無料の食糧をフランス全土で配給する社会運動です。この運動が単純な慈善運動(それだけでも評価すべきですが)に終わらない国民的広がりを持ったフランスのもっとも重要で影響力の大きい社会連帯運動になっていることを、当秘書課広報室では、
「誰もが運命のいたずらで仕事や住居を失って明日ホームレスになるかもしれないという思いのもとに」(1)(貧困と闘う、フランスのある社会運動)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-105.html
を皮切りに書いた全部で5本の記事で説明してきました。(各エントリーの末尾に続きのエントリーへのリンクが貼ってありますので、リンクを順々にたどって続けて読めます。)
「心のレストラン」のオフィシャルサイトに、今回のキャンペーン開始の告知が載っています。訳してみましょう。
今年、「心のレストラン」は8170万食を70万人以上の人々に配給しました。この数字は、残念ながら再び増加傾向を示し、51000人のボランティアをひどく心配させています。なぜなら、食糧の援助以上に、「心のレストラン」の優先課題は、これらの人々を貧困から継続的に救いあげることができるようになることだからです。
たとえ、寄付が増え続けても、地方レベル、国レベルの政策の多くがこの状況に追いついたことはありません。また、以前に実行に移された施策を政治の路線変更が断ち切ってしまうこともよくあります。
このように、「心のレストラン」はその活動を続けながら、次のような目的のために闘います。
-欧州からの援助を維持する。
-ホームレスへの援助の約束と、今年1月になされた住居援助の約束を守る。
-「心のレストラン」のような社会運動団体のための基本的な活動手段である就職のための施策が保持されるように気を配る。
連帯したヨーロッパをめざして
欧州委員会が「恵まれない人々への欧州援助計画」(略称PEAD、1986年にコリューシュが創始)に興味を示したため、その計画と人道活動団体の備蓄の本質的役割について説明するために「心のレストラン」は二度、欧州委員会におもむきました。援助を受ける新しい国が二つ加わって、来年に予定されている予算が拡大したことをを見込むと、(ホームレス支援の配給に向けられる)余剰食糧がなくなることを考慮に入れるために、「恵まれない人々への欧州援助計画」を近々見直す必要がある。「心のレストラン」は、縮小されるおそれがあるこの計画を守るために全面的な行動を続け、2008年後半にフランスが欧州議会の議長国になるという優先課題を支持するかのように、そのスローガンを支える。
あらゆる人々のための居住権
2007年1月上旬、ホームレスへの援助強化計画(略称PARSA)は緊急居住場所を固定住居に変更することを提案していた。しかし今のところは、予算が十分でない。社会援助の予算不足と、結局、実際に作られた新しい収容施設が少なかったからである。「心のレストラン」はこの計画の実施を注意深く見守ってゆく。
一方、2007年3月5日に可決された抗弁可能な居住権(略称DALO)は「心のレストラン」などの多数の社会運動団体の数年にわたる闘いの成果であるが、これはピエール神父の闘いに着想を得たものである。
しかし、法律は、実行されない限り意味はない。抗弁可能な居住権は単なる名目から現実にならなければならず、すべての人々に適用されなければならない。
「心のレストラン」はいつも、いろいろな人々の社会的共存の尊重を重視し続ける。それは、社会政策住居が必要な場所あらゆるところで建設されるためであり、自治体の市長と候補者が連帯・都市再建関連法(略称:SRU法)を尊重することを約束し、実際に尊重するためである。
雇用契約の援助: 職への復帰の権利を守ること
「心のレストラン」のアトリエと職業訓練の現場は毎年1200名の再就職者を受け入れている。一般に、「援助付き雇用契約」(多くの場合、国から再就職援助予算の付いた雇用契約)で雇用されたこれらの人たちは、数ヶ月間の間、専門家とボランティアのチームによって日常的に援助を受ける。
これらの援助付き雇用契約は再就職のための素晴らしい手段であり、その効果は広く証明されている。これを一つの理由として、社会運動団体は活発に未来の「就職支援本部」(Grenelle de l'insertion)に積極的に参加し、あらゆる人のための再就職の権利と社会的・職業的援助と、社会運動団体への援助施策の連続性を守ろうとしている。
就職支援本部の結果を待ちながら、「心のレストラン」はフランス政府にこの夏財務省が決定した援助付き雇用契約の数の削減を見直すように求め続ける。それは、現在行なわれている就職プロセスを中断しないためである。
数字で見る「心のレストラン」(前回2006-2007年の運動期間で)
支給された食事の数: 8170万食
対象者: 70万人
援助対象になった12ヶ月未満の乳児: 23300人
ボランティア: 51000名
センターと支部の数: 1900
乳児向け「心のレストラン」の数: 240
一時居住の提供の対象者数: 7500名
緊急住居の数: 192
居住提供対象者: 1250名
提供住居数: 500
再就職支援の農園・アトリエ: 175
定期的寄付者の数: 48万
(管理人注:フランスの人口は日本の半分ですから、これらの数字を2倍すれば、同じことを日本で行なった場合の規模がわかります。また、乳児向け支援態勢や、再就職支援の農園・アトリエなどについての説明は、「心のレストラン」についての過去5回の記事の中にあります。)
そして、2007-2008年冬のキャンペーンの開始を報じるフランスのマスメディアを見ると、ほとんどが上の公式発表の内容を含んでいますが、それ以外にこんなことがあちこちに報じられています。
食糧の値上がりで予算規模が大きくなってしまったこと。
人々が職から排除される原因にさかのぼって失業と闘うために「心のレストラン」が165の学業支援所を開いたこと。
慈善団体への寄付を税金申告から控除できる「コリューシュ法」の存在が寄付を促進していること。
失業数が減っているにもかかわらず貧困ライン以下の生活を強いられている人の数は減っていないこと。
「不平等監視機関」によると貧困ライン(一人当たり月645ユーロ、今のレートで日本円にすると約105000円)以下で生活しているフランス人が370万人(しつこいけどフランス人の人口は日本人の半分)いること。
こう見てくると、貧困との闘いは、社会全体での取り組みであることがわかります。政治の充実した施策と民間の連帯感両方が必要。公園からホームレスを排除することは貧困との闘いではない、それは私にははっきりしているように思われます。ホームレスだって日本人、人間、労働者。一緒に日本に生きる人々みんなの生活を支える仲間になれないでしょうか。
こういう取り組みや思想が、日本でも少しずつでも大規模な運動に成長していけば日本は少しは生きやすい社会になると思うのだけど。
そこで、たとえば、路上でホームレスの人たちが販売している雑誌、「ビッグイシュー」は一つのとても良いアイデアだと思います。今発売されている号は、「若者をホームレスにしない方法」という充実した特集が載っています。300円を用意して、ぜひ買ってみてください。
当秘書課広報室の過去の関連記事
■貧困と闘わずにホームレスと戦う日本と、ホームレスを援助して貧困と闘うフランス。
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-45.html
■ホームレスの仕事を作り自立を支援する雑誌「ビッグイシュー」
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-52.html
■国民の不安を減らせないすべての政権と政策は失敗である
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-394.html
るか親方にも教わりましょう
●言ノ葉工房
■仏様の「屋根の下で暮らす権利」法案 2007/01/10
http://hizjihizji.blog85.fc2.com/blog-entry-72.html
■フランスの「屋根の上で暮らす権利」? 2007/01/26 13:23
http://hizjihizji.blog85.fc2.com/blog-entry-85.html
日本での生活困窮者支援の取り組みはたとえばこちらで...
●特定非営利活動法人 自立生活サポートセンター もやい
http://www.moyai.net/
この記事、『「誰もが運命のいたずらで仕事や住居を失って明日ホームレスになるかもしれないという思いのもとに」(7) (貧困と闘う、フランスのある社会運動)』に続きます。
ボーナストラック
「心のレストラン」キャンペーンソング オリジナル1986年版
ジャンジャック・ゴールドマン
ソロボーカル(登場順): コリューシュ(運動の創始者、漫談家、俳優)、イヴ・モンタン(俳優、歌手)、ナタリー・バイ(女優)、ミシェル・ドリュケール(テレビ司会者)、ミシェル・プラティニ(サッカー選手)、ジャンジャック・ゴールドマン(キャンペーンソングの作者、歌手)
「心のレストラン」キャンペーンソング 2000-2001年ヴァージョン
ソロボーカル(登場順): コリューシュ、ジネディン・ジダン(サッカー選手)、ティエリー・レルミット(俳優)、シャルロット・ゲンズブール(女優)、ダヴィッド・ドゥイエ(シドニーオリンピック柔道世界チャンピオン)、MCソラー(ラッパー)、エメ・ジャケ(サッカー監督)、ガルー(カナダの歌手)、そして「みなさんを頼りにしています」という最後の一声はミュリエル・ロバン(漫談家、女優)
「心のレストラン」キャンペーンソング 2000-2001年版(フランス語歌詞字幕付き)
私は、無一文の人たちに約束しよう
イデオロギーや大演説や大法螺は抜きで
毎日大御馳走とはいかないけれど
冬の間、飲んで食べるだけは約束しよう
年齢と失業で職にあぶれた人々みんな
パイを奪われた人々、分け前にあずかれない人々
皆さんのことを思いやる理由は、実はエゴイズム
明日になれば、私たちも貧困者の仲間入りをするかもしれないから
今日、誰も飢えや寒さに震えさせるわけにはいかない
「自分の分は自分だけのもの」なんて考えは捨てて
きみのことを考えながら、私は自分のことも考える
大御馳走とはいかないけれど
心のレストランには
飲んで食べる分と
少しのパンと温もりがある
今日、もう誰も飢えや寒さに震えさせるわけにはいかない
その昔、食卓にはいつも場所があった
椅子、スープ、小屋の片隅
今日、私たちが目をつむり、扉を閉ざす一方で
私たち以外の人たちはいつも貧困中毒
そのせいで良心がうずくわけでもないし、夜眠れないほどでもない
でも、そのせいで少し私の喜びが薄れてしまう
空腹な人がいたとしても、それは私のせいじゃない
でも、何も変えようとしなければ、いずれは私のせいになってしまう
今日、誰も飢えや寒さに震えさせるわけにはいかない
「自分の分は自分だけのもの」なんて考えは捨てて
きみのことを考えながら、私は自分のことも考える
大御馳走とはいかないけれど
心のレストランには
飲んで食べる分と
少しのパンと温もりがある
今日、もう誰も飢えや寒さに震えさせるわけにはいかない
きみの生活を変える名案は持っていない
でも、数時間だけでも手伝うことはできるだろう
不幸はほかにもたくさんあって数え切れない
でも、この貧困はまさに今、ここで起こっている問題なんだ
今日、誰も飢えや寒さに震えさせるわけにはいかない
「自分の分は自分だけのもの」なんて考えは捨てて
きみのことを考えながら、私は自分のことも考える
大御馳走とはいかないけれど
心のレストランには
飲んで食べる分と
少しのパンと温もりがある
今日、もう誰も飢えや寒さに震えさせるわけにはいかない
「心のレストランの歌」キャンペーンソング 2007年支援コンサート「レ・ザンフォワレのキャラバン」で
「すべてはコリューシュが僕の楽屋に来たところから始まった。
『やあ、心のレストランのためにキャンペーンソングが要るんだけど、ヒット曲ならきみ、書けるだろう?』
『いつまでに?』
『来週』
すべてがすでにそろっていた。コリューシュの力、このアイデアの力、その両方が引き付けあっていたこと、そして不可能が実現した。
今でもまだすべてがそろっている。無傷で。
(この運動の開始後1年たたずに事故で亡くなった)彼を除いて。」
(キャンペーンソングの作者、ジャンジャック・ゴールドマンの言葉。出典は、「心のレストラン」の歴史についての本、"Les restaurants du Cœur 1985-2000" (Michel Lafon出版))
フランス人はこの短い賛辞から、コリューシュがフランスではどれだけ大きな存在だったかをずしりと感じるのですね...。
さらにもう一つボーナストラック(笑)
「バッハのプレリュードに乗せて」 2005年支援コンサート「レ・ザンフォワレ列車」で
わお、toxandoriaさん、海舌さん、ララ・ファビアンが歌ってますよ!
この記事、『「誰もが運命のいたずらで仕事や住居を失って明日ホームレスになるかもしれないという思いのもとに」(7) (貧困と闘う、フランスのある社会運動)』に続きます。
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http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-50.html

3件のコメント
[C1819]
- 2007-12-08
- 編集
[C1821] >アイスゆずさん
エントリーの中で引用した体験談でも言われているとおり、「人間の一番の幸せは少しでも本当に誰かの役に立つことだ」と本当に思います。他人を蹴落とすことで自分が幸せになることが意図的にであれ結果的であれ奨励されるような制度と実践と心性が固定した社会は地獄だと思いますし、日本が現実にそうなっているのではないかということを強く心配するためにもこの記事には力を入れました。アイスゆずさんのような方にそれを読み取っていただいて、うれしく思います。
- 2007-12-08
- 編集
[C1858]
- 2007-12-12
- 編集
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35件のトラックバック
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- 発信元 : dr.stoneflyの戯れ言
[T6568] いろんなニュース40
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- 発信元 : 言ノ葉工房
[T6566] 「これは贅沢だから我慢しなさい」と上から指図されるのはむかつくのだ!
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- 発信元 : AmlethMachina'sHeadoverheels
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(1)から拝見しました。やっぱり、人間の一番の幸せは少しでも本当に誰かの役に立つことだと感じます。他の人が幸せな様子を見て、自分が幸せになれるのだと思います。