自国の過去の過ちなんて自分には関係ないよ、と言う人や世代に

　　

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「第二次大戦の時に自分は生まれていないし、戦争にもかかわっていないから自分に関係ない、責任はないよ」と思っている人に向けて今回の記事を書いています。今回「あなた」に向けて書いていますが、それは、「私」のことでもあり、私に対する言い聞かせ、戒めでもあることは言うまでもありません。

第二次大戦の時にあなたが生まれていなかったのはその通りです。だから、あなたは「自分には過去についての責任がない」と思っています。確かに、当時の大日本帝国が起こした太平洋戦争や日本のアジア侵略戦争とそれに続く1945年8月15日の日本の大敗北受諾についてあなたには責任はありません。だけど、私はうちのブログで、大日本帝国の戦争責任と現在の日本の戦後処理をめぐって、現在についてあなたに責任があるということと、未来についてもあなたに責任があるということを繰り返し書きます。

現在進行中のことと、その先にある未来に起こることについての責任があなたにはあるのです。

考えてみましょう。過去の失敗や過ちに学ぼうとしないメンタリティを持った人が現在と未来の失敗や過ちを防ごうと責任を果たすでしょうか。過去の失敗や過ちに学ぼうとしない人は現在と未来への責任も果たさないでしょう。まずは過去の失敗と過ちを学ぼうとすることから、現在と未来の過ちを防ぐ姿勢と思考と行動が始まります。

こういってもいいでしょうか。あなたには過去の失敗や過ちについての責任はありません。しかし、あなたには過去の失敗や過ちから学ぶ責任があります。なぜなら、未来の世代から見たら、今この瞬間とは過去だからです。今この瞬間を生きているあなたのもたらす失敗や過ちの責任を、すでに未来の世代からあなたは問われています。

負債は相続せずに財産だけ相続することはできません。自国の過去の失敗も過ちも国民は相続しているのです。自国の過去の歴史的負債なんか払う責任は自分にはない、と思っている人や世代には、次のように言いたいです。

仮に、自国の過去の歴史的負債を現在のあなたが絶対に払いたくないとしても、あなたは未来の人や世代に対して、そのような負債を残さない責任が絶対にある、と。あなたは、自分は過去の人や世代の負債を払いたくないけど未来の人や世代に平気で失敗や過ちや負債を残すつもりですか、と。それはたいへんに自分勝手な態度ではありませんか、と。

未来の人や世代に対してそのような失敗や過ちや負債を残さないように最大限の努力をすることは現在の世代のつとめです。だから、あなたは過去の過ちや失敗から学ばなければならないのです。

ここに書いたことは第二次大戦における大日本帝国のアジア侵略の責任を特に念頭においていますが、もちろん、あらゆることについて当てはまります。原発事故による加害責任、バブル経済崩壊による加害責任など、現代史においてあてはまる「歴史的負債」はこの日本にいくらでもあります。

あなたは過去に起こったことから学ばず、過去からの歴史的負債に対して向き合わず、同じ失敗を未来の人や世代に対して犯すつもりですか。そうなったら、あなたは未来の人や世代から加害者としてきびしく批判されることになります。そうなってからでは遅すぎるのです。だから、今こそ過去の失敗や過ちの責任と向かい合わなければならないのです。

過去の過ちや失敗を正当化しようとする者は、再び過ちや失敗を犯します。私は未来の人や世代に対する責任を果たしたいので、過去の失敗や過ちとこうして向き合います。

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