村野瀬玲奈の秘書課広報室
社員一人のサイバー政治団体(笑)「世界愛人主義同盟」秘書課勤務の村野瀬です。消費税収入は社会保障に使われずに法人税減税に回っただけって知ってました?まるで国民から大企業への利益の直接補てんですね。有権者と政治の距離を縮めるため、国会議員名簿の活用を!
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「学力低下、学力不足」という言葉からこぼれ落ちる問題点もあると思う。(追記2まであり)
- ジャンル : 学校・教育
- スレッドテーマ : 教育問題について考える
まず、東大阪市のみなさま、市長選に行きましょう。(^^)/
今日は話があちこちに飛びますが、それらに通底するテーマはあるし、ちゃんとまた元のところに戻ってくるのでよろしく〜
数日前に全国学力テストの結果が発表されましたね。そのテストの規模の大きさと文部科学省のサイト上にずらりと並んでいる結果についてのpdfファイルの数の多さにくらべて、その結果と今後の課題の分析(意味ある分析)がとぼしいように思えました。(いくつかの新聞の社説でも言っていたことですが...。)
学力の低下、格差...。それがデータから確かめられたのかもしれませんが、教育現場では教員がのびのびと一人一人の子どもに責任をもって向き合い、教えるという環境が整っているのでしょうか。文部科学省はやたらに現場の教員を締め付け、悪者扱いをしていないでしょうか。文部科学省は政府と与党と財界のために現場と子どもたちを締め付けているという例ばかり見聞きしている気がします。現場の教育環境を教員と子どもと民主主義のためにどれだけ文部科学省は整えたでしょうか。そういう例があれば知りたいものですが...。(そういえば、新人女性教員が自殺に追い込まれた事件がありました。追記2:たとえばこちらで触れられていました。)
そもそも、全国的な傾向を調べるなら全員テストではなく抽出テストでいいわけですし、全員テストは予算きびしい折りにお金がかかるという教育行政上の問題がまずあります。
教育そのものに目を転じれば、学校間の競争意識から試験官が子どもに回答をこっそりと示唆したり一部の子どもたちの受験をやめさせたりする例も報道されました。競争させて点数を上げることが自己目的化していて、子ども一人一人に向き合った教育から離れているとしか思えません。
一方、このテストを実施した教育産業は大きな利益を得て、しかもテスト結果についてのデータをすべて握ったわけです。文部行政と教育産業の不適切な癒着や利権の存在をどうしても疑ってしまいます。最近の政府与党の数々のスキャンダルの多さからしても、この疑いに十分な理由があると思うし、仮に収賄や不正な接待のようなことがないにしても、なぜ一部の教育産業にこれほどの便宜をはかって利益をもたらさなければならないのか、私には理解できません。
教育がどんどん教育から離れていくような気がします。
ところで、フランス語圏の新聞などの記事の紹介を通じて、日本は常に外側からも見られているということをいつも思い出させてくれる「パージュ・デクリチュール」さんの記事で、フランスの学生のおかす綴りの間違いや語彙力不足についての話があります。
●PAGES D'ECRITURE
■中学新入生の40%は読み書きができない?(フランスの話ですが)【1】
http://ameblo.jp/cm23671881/entry-10052043531.html
■中学新入生の40%は読み書きができない?(フランスの話ですが)【2】
http://ameblo.jp/cm23671881/entry-10052179592.html
■大学でも綴りの間違いが多発(フランスの話)―続・中学新入生の40%は読み書きができない?【1】
http://ameblo.jp/cm23671881/entry-10052391892.html#c10073471133
たしかに、個人的な経験からも、かなり高い教育を受けたフランス人でも綴りの間違いはするし、文法の間違いもあることを私はよく知っています。また、フランス人全員が高いレベルの語彙やレトリックを駆使した美文を書くわけでもありません。一般のフランス人が知らない単語もたくさんあります。(ただ、名詞の性はほとんど間違えないそうですが。)まあ、それは日本人と日本語についても同じですよね。すべての日本人が完成度の高い日本語で話したり書いたりするわけでもありません。
個人的には、フランス人によるフランス語の間違いは外国人のフランス語学習者に勇気を与えてくれる(笑)と思うのであまりフランス人は学力不足だとか揚げ足をとろうという気にはなりません。(笑)もちろん、フランス毒電波が半分を占める私としては(笑)、これらの記事で指摘されている問題がフランスの教育行政によって正確に把握され、
でも、フランスの教育で敬服するのは「哲学」が重視されているということ。バカロレアではかなりのレベルの課題が出されて4時間も時間をかけて論文を書かされますので、その意味で論理を鍛える教育が行なわれるといえるでしょう。以前私が書いたこちらの記事を参照してください。
■2007年6月、フランス、バカロレア(大学入学資格試験)の哲学の課題
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-307.html
紙の上に作られた課題の上であらかじめ想定されたただ一つの正答をさがさせるのではなく、考えの筋道を組み立ててそれを人に向けて説得的に発表することが教育の中に大きな位置を占めているということは重要なことです。
話はまた変わりますが、最近のブログ記事で注目したのがこちらです。
●AmlethMachina'sHeadoverheels
論理的帰結を受け入れることのできない人たち
http://amleth.blog119.fc2.com/blog-entry-48.html
知識はあるのかもしれないけど論理と哲学がなく、民主主義や人権への理解も浅く、科学的方法論のたしなみもなく、思い込みを修正できないという特徴をもった人をインターネットでは多く見かけます。しかも、歴史問題系のブログにそのような人たちが集まってくるのはたいへんに悲しいことだと思っています。地動説が定着した世の中で、太陽が東から出て西に沈むのを見て「やっぱり天動説が正しい」と言い続けるようなものだと思います。単なる「学力低下」という言葉ではこのような人たちの行動を十分に説明することができないと考えています。
いろいろな問題について自分の頭で考えることを奨励せず、「決まったことに従わせる」だけの「教育」の必然的な帰結が今の日本の状況で、それを「学力不足」とか「学力格差」とだけ言うだけではこぼれ落ちるものがある、「論理低下、論理不足、科学的認識の低下」という視点も提唱したい、と思う今日この頃なのでした。
追記1
教育学の専門家で、以前
■「都合の悪いものからは学ばない」
http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20070915/1189812953
というトラックバックを送ってくださった(お礼が遅れました。ありがとうございました!)「今日行く審議会@はてな」さんの連続エントリーは、この学力テストの件に関心のある方はぜひお読みください。
「全国学力テストは受験などの際に受ける全国模試と同様のものではなく、全国学力テストは『政策評価』である」というところに注目しましょう。(でも、テストを実施したのは大手受験産業で、データも全部持っていったらしいから、一般の人(私も含む)は全国模試と思いがちになるでしょう...。)
●今日行く審議会@はてな
■学力テストの報道の仕方に注目しよう
http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20071024/1193195480
■全国学力テストの結果について
http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20071025/1193249447
■競う必要のないものを競わせようとするのは愚かなことだ
http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20071025/1193255111
■牽強付会
http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20071026/1193347238
■教育行政を評価しよう
http://d.hatena.ne.jp/kaikai00/20071027/1193413957
(おまけ)
PAGES D'ECRITUREさんの記事についていたゴンベイさんのコメント、学ぶところが多いと思いますので、こちらでもメモ代わりに貼っておきます。国家と個人の関係を熟考することなく国家や国家の作る「規範」に力ではめ込もうと強制するだけの教育では、その国や民族の未来は切り開けないという思いのもとに、別エントリーを立てる予定です。
■無題
パリからのメッセージ〜「ラ・マルセイエーズ」を歌わない自由(レイバーネット)
http://www.labornetjp.org/news/2007/1191840186774staff01
<強制では抵抗精神は養えない>サルコジ大統領の最初のつまずき:ギイ・モケの手紙(レイバーネット)
http://www.labornetjp.org/news/2007/1193281264047staff01
世界大戦下のレジスタンス/ギー・モケの手紙 高校で朗読/強制には「政治利用」と反発も/フランス
2007年10月25日(木)「しんぶん赤旗」
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-10-25/2007102506_01_0.html
ゴンベイ 2007-10-25 15:08:34
当秘書課広報室の参考エントリー
■歴史を忘れない街角
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-205.html
さらに参考エントリー。
●どこへ行く、日本。(福田は国民羊化計画と構造改革(=政財癒着推進→格差拡大)をやめられるのか)
<自由でしなやかな教育を尊ぶフランス人>サルコジ大統領によるギイ・モケの手紙朗読強制に抵抗
http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10052495240.html
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3件のコメント
[C1459]
- 2007-10-28
- 編集
[C1820] <(_ _)>
- 2007-12-08
- 編集
[C1823] >annntonioさん
「今日行く審議会@はてな」のkaikai00さんの記事は、専門的に見ても筋が通っているだけでなく、特別に教育学専門の人でなくても理解できる貴重なものだと思っておりまして、私もよく参照させていただいております。
教育問題については、annntonioさんのブログにも期待しておりますのでよろしくお願いいたします。<(_ _)>
- 2007-12-08
- 編集
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知識を教えることは誰にでもできます。
けど、「私は何を知らないか」について人に伝えたり、「知らないこと」を教えたりすることができる人は少ないです。
ちなみに、日本の高校・倫理科は、「世界史よりも覚えることが少ない」ということで受験生に人気です(笑)。