TPPについてのメモ （笹田惣介さんのツイート）

　　

TPP（環太平洋戦略的経済連携協定、環太平洋連携協定）について久しぶりにメモを作っておきたいと思います。うちのブログを定期的に読んでいる方でTPPとは何か聞いたことがないという方はいらっしゃらないと思います。専門家でもないしあまりなじみはないけれどTPPについて知りたい、理解したい、危ないなら反対しなければならないと思う、という方のために少しでも役に立ちますように。

日本の経済と国民生活の命運を握っているモノの一つがTPPです。なぜなら、経済や貿易や外交にたいへん大きな影響を与えるからです。もう少し言えば、TPPはその交渉相手国のアメリカと日本の間の政治的・外交的な力関係のアンバランスを考えると、日本の未来を押しつぶす可能性、いえ、日本の未来を押しつぶす現実性を持った協定です。私自身も『カテゴリ : 産業・経済・金融一般』の記事群の中で、TPPについて多くの記事を書いてきました。それと同時に、ほかの方の記事も紹介することで情報や考え方のヒントが少しでも多くの人に広がればいいと願います。

そこで、TPPについてしばしばとても有益な情報や視点をツイートしているこちらの笹田惣介(@show_you_all)さんのアカウントをご案内します。ぜひご覧ください。

●笹田 惣介(@show_you_all) - Twilog
笹田 惣介(@show_you_all) 「TPP」の検索結果 - Twilog
http://twilog.org/tweets.cgi?id=show_you_all&word=TPP

最近のツイートいくつかを記録しておきます。紹介する中では日付的には一番新しいものですが一番重要なものを先にご紹介。ぜひ多くの人に関心を持っていただきたい情報源なので。

米国政府が開設している「TPP公式サイト」内に「米国各州がTPPによって受ける恩恵」の説明図がある。日本の国家戦略室のHPの資料と比べると、その情報量の差に唖然とする思いだ。騙す国の政府は正直に情報開示し、騙される国の政府は自ら口を噤む。gigazine.net/news/20111104_…

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 7, 2013

もう一度大声で音読しましょう。

米国政府が開設している「TPP公式サイト」内に「米国各州がTPPによって受ける恩恵」の説明図がある。日本の国家戦略室のHPの資料と比べると、その情報量の差に唖然とする思いだ。騙す国の政府は正直に情報開示し、騙される国の政府は自ら口を噤む。（引用ここまで）

以下は、TPP推進の裏にある自己中心的な欲望とダマシのプロセスについての指摘です。

「成長戦略の要のTPP交渉」この言葉を推進派は良く使う。そう主張するのなら「TPP加入で日本経済が成長する合理的根拠」を示すべきだ。韓国政府・マスコミは「米韓FTAがいかに韓国の経済成長に必要か」という抽象的な議論を繰り返しメリット・デメリットの検証すら為されないまま発効に至った

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 12月 20, 2012

【TPP「最善の道求める」自公連立合意書案】「例外なき関税撤廃を前提とする限り反対」と言い続けてきた安倍晋三がとうとう馬脚を露わした。自民党から立候補していながら「TPPは断固反対！」と地元農家に媚を売って当選した議員（宮崎県は全員だが）は、どう態度を表明するんだ？離党するのか？

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 12月 21, 2012

【最重要パートナーは？６カ国意識調査】TPP交渉参加国の中でアジアは、シンガポール・マレーシア・ベトナム・ブルネイ。それら各国ともお互いの国益をかけて何年も苦労してまとめたFTAが発行済み。じゃあそれ以外は？正月早々、墓穴を掘る日経（笑） twitter.com/show_you_all/s…

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 12月 31, 2012

【アジアの成長を取り込むという嘘】TPP交渉参加国の中でアジアは、シンガポール・マレーシア・ベトナム・ブルネイ。各国ともお互いの国益をかけて何年も苦労してまとめたFTAが発行済み。しかも日本以外のアジア各国のGDPは「日本を加えたTPP交渉参加国全体の5％にも満たない」始末（笑）

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 12月 31, 2012

途方もない資金力を持つ多国籍企業や、それを牛耳る国際金融資本が米国に寄生している。彼等の世界戦略は「相手国家の邪魔なルール変更」だ。日米構造協議・年次改革要望書・日米経済調和対話・TPPも、米国にしてみれば日本国内のルール変更のための一幕に過ぎない。NAFTA、米韓FTA、然り。

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 2, 2013

「例外なき関税撤廃を前提とする限り反対」から「国益にかなう最善の道を求める」と、TPP交渉参加に向けて、一歩前に進んだ安倍晋三に呼応するように、マスコミは「日米経済調和対話」には敢えて一切触れない。tl.gd/kiqqea twitter.com/show_you_all/s…

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 2, 2013

TPP推進紙・日経は「初夢特集：TPPから取り残された日本」を掲げ、TPP反対派・慎重派を恫喝。関税が掛からないことだけをクローズアップしているが、国際貿易において価格競争力に一番関係するのは「関税などではなく為替相場」だ。しかも「非関税障壁撤廃とISD」に関してはダンマリだし。

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 3, 2013

【日経の経済連携協定に関する刷り込み】「35億人市場狙え　日本のFTA待てないs.nikkei.com/UsohyZ」という記事の中では、TPPではなくアジア地域包括的経済連携・RCEP（ASEAN＋6）の優位性を喧伝し、社説では「TPP交渉参加が遅れている」と話をすり替える。

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 5, 2013

日経は「TPPのルール作りの段階から参加するよう」国に求めているが、TPPに潜ませてあるISDにより、日本国民・国土を守るための日本国内のルールは「外資が公正な競争を阻害されたか否か」という判定基準で全て覆されることに関しては黙して語らず。この片手落ちに、自ら気が付いているだろ？

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 6, 2013

【なぜ日米FTAではなくTPPなのか？】TPP交渉参加国と日本のGDPを比較すると日米で9割強なので、TPPは実質的に日米FTAである事は論をまたない。しかし、全参加国GDPの1割にも満たない日米以外の参加国も発言権は1国分であり、多数派工作が出来るほうが有利だからに他ならない。

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 6, 2013

TPPは「美味しい日本市場を米国が先頭に立ってこじ開けるから、皆さんで食べませんか？日本側は『マスコミ・経団連』を筆頭に、自ら日本市場を差し出す代わりに『日本市場を搾取する代官としての地位の確保』を願い出ています。どうしますか？」って話だ。tl.gd/k8eg2d

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 6, 2013

ここにきて「カナダ・メキシコがTPP参加を宣言した」のは「北米自由貿易協定NAFTAの際、ISD訴訟は米国に全敗し全て倍賞させられたが、TPPでは『負け役の日本』さえ引きずり込めば、リスクをヘッジできるから」だ。外交戦術としては「自分より交渉力の弱い相手を責めるのが鉄則」だから。

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 6, 2013

自由貿易とは「国益・国民益を犠牲にしてまで企業益拡大を目指すこと」だ。オバマの一般教書演説での「輸出倍増で米国内雇用創出」という経済戦略の嘘に米国国民でさえ気が付いている。気が付いていないのは「マスコミの嘘に慣らされている日本国民」だけだ。antitpp.at.webry.info/201208/article…

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 7, 2013

@armedlovepower TPPを含む全ての自由貿易で「勝者は資本家で敗者は労働者」である事が明らかになってきている。最早「国対国の駆け引き」ですらない。

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 8, 2013

【政府は必ず嘘をつく：堤未果】ーアメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること。amzn.to/ziLwMO もはや、TPPも政治も「大資本とそれに群がる既得権益者の利益 VS それら大資本に搾取される一般市民」という構図だと言える。慧眼・良書。

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 8, 2013

ISD条項をナイフのように懐に忍ばせたTPP。しかもISD紛争解決機関は歴代米国人しか総裁に就任していない世界銀行傘下のICSIDであり、国際金融資本が寄生する米国は一度たりとも負けたことがない。笑い話のような事実が真実を物語る。優先順位の見極めができる政治家じゃないと国が滅ぶ。

— 笹田 惣介さん (@show_you_all) 1月 8, 2013

最後にISD条項の話が出てきました。それについてのネットメディア記事もあわせて記録しておきます。韓国でのISD条項の話です。日本も同じように翻弄されるだろう、ということですね。

●ZAKZAK
日本のＴＰＰ参加を左右する「毒素条項」　韓国で初のＩＳＤ条項発動
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20121212/ecn1212120710003-n1.htm
2012.12.12

連載：森岡英樹の金融スクープ

　日本のＴＰＰ（環太平洋戦略的経済連携協定）参加を占う上で、ネックとなりかねない動きが隣国韓国で浮上している。

　米投資ファンド「ローンスター」が外換銀行の売却で不当な損失を被ったとして、ＩＳＤ条項に基づき韓国政府を仲裁機関である「国際投資紛争解決センター」に提訴したのだ。ＩＳＤ条項は今年３月に発効した米韓ＦＴＡ（自由貿易協定）に盛り込まれ、国際協定で先進国がＩＳＤ条項で訴えられるのはあまり例がない。同条項は日本が参加を目指すＴＰＰにも盛り込まれる可能性が高く、懸念の声が上がっている。

　ＩＳＤ条項は経済連携した国の間で投資に関して不利益を被った場合、国や投資家が相手国に訴訟を起こせる権利を定めている。韓国は他国と７件のＦＴＡを結び、うち６件に同条項が盛り込まれている。

　今回の訴訟はローンスターが２００３年に外換銀行を買収、９年後の昨年末に売却手続きを終える過程で韓国当局から妨害され、売却時期が遅延したこと。さらに韓国の国税当局から恣意的に課税され損出を被ったというもの。ローンスターが今年５月に駐ベルギー韓国大使館に送付した予告文書では「韓国政府の恣意的かつ差別的な法執行で数十億ユーロの損害が発生した」と主張した。

　ＩＳＤ条項は２０１０年まで計３９０件発動され、ほとんどは発展途上国が対象。そもそも同条項は投資ルールが整備されていない途上国で、先進国の投資家の利益を守るのが目的のためだ。それが韓国で初適用されたインパクトは大きい。

　米国は米韓ＦＴＡ締結に熱を入れた。オバマ大統領は昨年１０月に訪米した韓国の李明博大統領をバージニア州の韓国料理店に誘い、夕食を共にしている最中に米議会は米韓ＦＴＡを批准した。晩餐会翌日にはデトロイトのゼネラルモーターズの工場を訪問、韓国製品が使われている新車の運転席に両氏が仲良く乗り込んだ。さらに李大統領は、米大統領への機密説明が行われる「ザ・タンク」と呼ばれる米国防総省内の特別会議室で、国防長官と統合参謀本部議長からブリーフィングを受けた。まさに異例の厚遇。経済面でライバル視される韓国との親密ぶりをアピールし、「日本もＴＰＰに参加しなければ大変なことになる」とブラフをかけているようなものであった。

　一方、韓国内では米韓ＦＴＡ締結について懸念する声が根強かった。その象徴が、今回のＩＳＤ条項をはじめいったん規制を緩和すると元に戻せない「ラチェット条項」。自動車分野で韓国が協定に違反したり、米国製自動車の販売・流通に深刻な影響を及ぼすと判断された場合、米国の自動車輸入関税撤廃を無効にする「スナップ・バック条項」などの存在であった。韓国国内では一連の協定を「毒素条項」と呼んで警戒していた。

　懸念が図らずも現実となった。米韓ＦＴＡは、日本のＴＰＰ参加の試金石とみられているだけに、今回の訴訟の行方が注目される。

　■森岡英樹（もりおか・ひでき）　１９５７年、福岡県出身。早大卒。経済紙記者、埼玉県芸術文化振興財団常務理事などを経て２００４年４月、金融ジャーナリストとして独立。

（転載ここまで）

最後にもう一度大声で音読しましょう。

米国政府が開設している「TPP公式サイト」内に「米国各州がTPPによって受ける恩恵」の説明図がある。日本の国家戦略室のHPの資料と比べると、その情報量の差に唖然とする思いだ。騙す国の政府は正直に情報開示し、騙される国の政府は自ら口を噤む。（引用ここまで）

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