フランスの金融取引税は2012年8月から実施

　　

『フランスの2013年度予算案： 富裕層・大企業への応分の負担を求める。』の記事で、コメント欄にフランスでの金融取引税実施についての説明を書いてくださった方がいます。補足として、こちらに本文記事として転載させていただきます。私の記事を補うコメントをしていただいた田中徹二さん、ありがとうございました。

■http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-3766.html#comment16878

[C16878] 8月実施されたフランスの金融取引税について
はじめまして、いつもフランスの政治状況について楽しくかつ読まさせていただいています。

さて、2013年度予算ではありませんが、2012年度補正予算で決まったように、フランスは8月から金融取引税を実施しています。このことについて、貴「広報室」は報告されていないと思いますので、僭越ながら当方で把握している範囲の内容で簡単にお知らせしたく存じます。

A．課税種類と税率
（1）株式の購入に0.2％課税
（2）高頻度取引（High-frequency trading）注文件数への80％を超えるキャンセル・変更に対して0.01％課税
（3）ネイキッド国債クレジット・デフォルト・スワップ取引（想定元本）への0.01％課税
（ただしこの取引は欧州規模で年内11月に禁止される予定）

B．課税対象
（1）時価総額10億ユーロ以上のフランス国籍の上場企業（109社）の株式のみ
（2）フランス国内で活動する企業が行う株式の高頻度取引での注文のキャンセル・変更行為
（3）欧州加盟国の国債クレジット・デフォルト・スワップ

C．税収見込み
2012年5億ユーロ、翌年から年間16億ユーロ
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D．税収の使途
3月2012年度当初予算では税収目的を財政補てんとしましたが（サルコジ大統領時）、オランド新大統領は世界の貧困や気候変動対策にも使用すると言明している

あとドイツとフランスを軸とした欧州の有志国が、来年から一斉に金融取引税を導入すべく、EU内で「強化された協力」という法的手続きをもって準備に入っています。

以上、詳しくは当方のウェッブサイト　http://www.acist.jp/　を参照してください。

●なお、10月11日午後2時から青山学院大学の国際会議場で、フランス・フィンランド・ベニンの各開発大臣やNGO、労組を招いて「国際シンポジウム：金融取引税・国際連帯税は世界を救うか？」を開催しますので、ご関心のある方はどうぞ参加ください。

2012-09-30 投稿者 : 田中徹二

（転載ここまで）

それにしても、コメントを拝見して、意味を知らない金融用語を見ながら、私が金融取引にいかに縁が薄いかを思い知らされました。(^^;;

さらに詳しくは、ご紹介のあった次のサイトをごらんください。

●国際連帯税を推進する市民の会（アシスト）
http://www.acist.jp/


また、10月11日午後2時からの、青山学院大学の国際会議場での「国際シンポジウム：金融取引税・国際連帯税は世界を救うか？」に興味のある方はどうぞお出かけください。

●国際連帯税を推進する市民の会（アシスト）
10月11日「国際シンポジウム： 金融取引税・国際連帯税は世界を救うか？」開催
http://www.acist.jp/index.php?option=com_content&view=article&id=211:1011-&catid=47:intcampaign&Itemid=65
2012年 9月 11日(火曜日) 18:04

今秋10月12-13日東京においてIMF・世界銀行年次総会（本会議）が開催されます。この総会には各国の政府関係者（財務・開発大臣、中央銀行総裁）はじめ経済界・エコノミスト・ジャーナリスト・NGO/市民社会など、公式参加者で1万人、非公式の参加者を含めれば2万人ほどが参加すると言われています。


この総会に連動して、私たちは世界の政治リーダーと市民社会からの代表をお招きし、「金融取引税・国際連帯税は世界を救うか？～革新的資金メカニズムを巡る世界のリーダーと市民社会との対話～」をテーマとして国際シンポジウムを開催します。ぜひご参加ください。

。。

写真は、本年6月、米国で開催されたG8サミット時に金融取引税（FTT）を要求する全米看護士組合。「ウォールストリートに課税し、米国を治療しよう」とのスローガンが見られる。

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。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。10月IMF・世界銀行年次総会サイドイベント

。。。。。。。。国際シンポジウム： 金融取引税・国際連帯税は世界を救うか？

。。。。。。～革新的資金メカニズムを巡る世界のリーダーと市民社会との対話～

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。。。。◎日　時：2012年10月11日（木）　14：00～18：00（開場13：00から）

。。。。◎会　場：青山学院大学・国際会議場（17号館6階）

。。。。。。。。。。。 地図→ http://www.aoyama.ac.jp/outline/campus/access.html


（中略）

＜呼びかけ＞

今秋10月12-13日東京においてIMF・世界銀行年次総会（本会議）が開催されます。この総会には各国の政府関係者（財務・開発大臣、中央銀行総裁）はじめ経済界・エコノミスト・ジャーナリスト・NGO/市民社会など、公式参加者で1万人、非公式の参加者を含めれば2万人ほどが参加すると言われています。

。。。。

この総会に連動して、私たちは世界の政治リーダーと市民社会からの代表をお招きし、「金融取引税・国際連帯税は世界を救うか？」をテーマとして国際シンポジウムを開催します。

。。。。

さて、飢餓や感染症など世界の貧困問題を克服すべく国連ミレニアム開発目標（MDGs）の達成期限まであと3年となりましたが、いまだ多くの最貧困階層が取り残されています。とくに憂慮されるのは飢餓人口の増加であり、2008年の穀物高騰・食料危機を受けてその数は10億人を突破し、過去最大となりました。ところが、先進国ドナーもリーマンショック以降財政危機に発展し、資金の動員力を減少させてきています。

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昨年の東北大震災では、死者・行方不明者合わせて2万人以上が発生し、まだ多くの方々が精神的な痛みを抱え、経済的な課題を抱えるなか、日本は、途上国含め、世界中から多大な精神的、人的、物資的な援助を頂きました。かたや、世界に目を向けると、昨年の東北大震災・津波に襲われ、犠牲になられた方以上の人びとが、毎日、わずかな食事や、水、薬を得ることができず、亡くなっているのです。

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こうした中で、気候変動・貧困対策のための財源として革新的資金メカニズム（金融取引税・国際連帯税）が世界的に注目を集めています。フランスではこの8月より金融取引税を実施し、他の欧州諸国も実施準備に入っています。日本では国際連帯税（通貨取引税や航空券連帯税）の取組みがこの間ねばり強く行われてきています。

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世界のリーダーたちから金融取引税・国際連帯税の意義について語っていただき、ともに議論を進めたいと思います。この日本からも、世界の“絆”に応えるために、皆さまの積極的なご参加をお待ちしております。
（後略）

（転載ここまで）

金融取引税こそが、薄く広く適用され、担税力のある者に応分の負担を求め、貧者には負担とならない合理的な税目です。

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