大飯原発再稼働問題をめぐる、民主党閣僚たちの無責任の見本市

　　

多い原発、じゃなくて、大飯原発再稼働問題で、民主党首脳は「再稼働を認める際の新しい安全基準」を正式に決定したそうですが、「重要な対策でも、先送りを認め、期限は電力会社任せ」なのだそうです。

まともな判断力があれば、「重要な対策で先送りを認め、期限は相手任せ」という代物を「基準」とは呼びません。

まともな判断力があれば、「重要な対策で先送りを認め、期限は相手任せ」という代物を「基準」とは呼びません。

まともな判断力があれば、「重要な対策で先送りを認め、期限は相手任せ」という代物を「基準」とは呼びません。

短い報道記事を一つ記録。

●東京新聞(TOKYO Web)
電力会社任せ新基準　大飯原発再稼働　重要対策先送り
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012040790071210.html
2012年4月7日 07時12分

　野田佳彦首相と枝野幸男経済産業相ら三閣僚は六日、関西電力大飯（おおい）原発３、４号機（福井県おおい町）の再稼働問題を協議し、再稼働を認める際の新しい安全基準を正式に決定した。ただ、格納容器のベント（排気）時に放射性物質を取り除くフィルターの設置など重要な対策でも、先送りを認め、期限は電力会社任せとなった。

　政府は同日、関電に対し、時間がかかる対策は、実施時期や方法などを記した工程表を作成するよう指示。経済産業省原子力安全・保安院が関電からの報告を検証し、再度、首相や閣僚が協議する。安全と判断されれば、枝野氏が福井県を訪問して説明する。

　基準は、非常用電源車配備など緊急安全対策を実施（基準１）▽安全評価（ストレステスト）の一次評価で、東京電力福島第一原発を襲った地震・津波に耐えられると政府が確認（基準２）▽福島事故を踏まえた三十項目の対策を、事業者が実施する計画を明示（基準３）－の三点が柱になっている。

　政府は、大飯原発は基準１、２はおおむね満たすが、３は不足している部分が多いと判断している。不足分とは、作業員を被ばくから守る免震施設の整備や、原発の熱を海に逃がすための海水ポンプを守る対策など。
　政府は最終的には、これらも実施するよう電力会社に求めるが、再稼働の段階では間に合わないため、実施計画を示すことで地元の理解を得る狙いだ。

　だが、いつまでに全ての対策を実施すればいいのかは不明。枝野氏は「実現可能な最大のスピードでやっていただく」と述べるにとどまった。計画が妥当かどうか判断する基準も「一律には設けられない」とした。

　政府は「現行法令上の規制を超える安全性の確保を事業者に対して求める」と安全性重視の姿勢をアピールするが、逆に法的な根拠がなく、実施されるかどうかは政府の取り組みいかんにかかっていることでもある。枝野氏は「必要ならば法改正はするが、現行では原子力安全・保安院がフォローする」と述べるにとどめた。
　再稼働後、福島第一原発のような重大事故が仮に起きた場合の責任については「政治責任は（首相ら）四人が負う」と強調した。

（転載ここまで）

くどいですが大切なことなので繰り返します。

まともな判断力があれば、「重要な対策で先送りを認め、期限は相手任せ」という代物を「基準」とは呼びません。

『再稼働後、福島第一原発のような重大事故が仮に起きた場合の責任については「政治責任は（首相ら）四人が負う」と強調した』とのことですが、2011年3月11日の福島原発事故を経験した後、政府と与党と原子力ムラが示した無責任な態度のオンパレードを一年間たっぷり見せられた後では、これからの政府与党首脳の責任とは、「原発事故を絶対に起こさないこと」以外にはありえません。

さらに、「重大事故が仮に起きた場合の責任」とは具体的に何なのでしょうか。たとえば、その四人が全私財をなげうって被害者に賠償をし、原状復旧をする、とでも言うのでしょうか？まさかとは思いますが、単に党内や政権内の役職を辞任するとか、議員の職を辞するとかいうだけじゃないですよね。

「責任を取る」というのは、そういう重大な内容を今から決めて明示して国民に示して合意を得ることではないのでしょうか。国民が「それ」を「責任を取る」という意味だと認めればの話ですけど...。少なくとも、それなしに、「責任」なんて上っ面の軽い口約束など聞きたくもありません。

この民主党幹部四人の態度は、無責任を絵に描いたようなものです。

日本という国家とその統治機構は、無責任の見本市のようになってしまいました。

さらに、3月23日にさかのぼれば、再稼働問題についての原子力安全委員会の臨時会議について雨宮処凛さんがこういう報告を書いています。

●マガジン９
雨宮処凛がゆく！
第224回 再稼働問題と、手薄になる被災者支援。の巻
http://www.magazine9.jp/karin/120404/

（前略）
　今年に入ってから、餓死や孤立死が相次いで起きている中での消費税増税の論議。「登録型派遣の禁止」や「製造業派遣の禁止」が盛り込まれなかった改正労働者派遣法。そうして、原発事故がまったく収束していない中での「再稼働」を巡る動き。

　このまま行けば、すべての原発は５月５日には止まると言われている。しかし、それまでになんとか再稼働を進めたいという思惑が至るところで渦巻いている。

　３月２３日には、そんな現場を目の当たりにした。

　この日は原子力安全委員会の臨時会議の日。大飯原発の再稼働について話し合われるという臨時会議だ。

　奇しくもこの日、私は衆議院第一議員会館で記者会見をしていた。大飯原発再稼働に反対する記者会見で、出席者は宮台真司氏やピースボートの吉岡達也氏、そして「原発いらない福島の女たち」の椎名千恵子さんなど。会見では福井現地の人から電話で中継も行われ、大飯原発再稼働に対する不安の言葉が語られた。

　そんな記者会見が終わったのが午後１時前。ちょうど近くで１時から原子力安全委員会の臨時会議が開催されるというので傍聴に行ったのだ。

　私が会議場に着いたのは午後１時を５分ほど過ぎた頃。会場に入るとなんだか騒然とした雰囲気で、班目春樹氏など原子力安全委員会のメンバーが奥の部屋に消えていくところだった。そんな彼らを追い、柵を乗り越えていく人が警備員と揉み合いになっている。殺到するテレビカメラ。辺りに響く怒号。一体どうしたのかと思い、傍聴していた人に聞いてみると、なんと臨時会議は資料を読み上げただけでなんの議論もなく、５分で終了してしまったのだという。そんな「アリバイ」のような会議によって、再稼働が進められようとしているというデタラメさに、ただただ言葉を失った。

　そうしてその日はそのまま会場をジャック。こんな会議のあり方に抗議の意味を込めた緊急集会となり、私も少し、話させて頂いたのだった。

　それにしても、大飯原発の再稼働は今後のすべての原発の再稼働の基準になる可能性が高い。それがどれほど適当で非民主的な手続きによって進められているか、現場に行って改めて思い知ったのだった。まるで、誰も責任を取らなくていいようなシステムを作ることの方が優先されているような。この日、記者会見で誰かが言った言葉を思い出していた。それは原発の再稼働について、海外に合理的な説明をできないこと、そのことは日本の国際的な信頼を失墜させることであること。まったくその通りで、再稼働によってそんな「恥」が世界に知れ渡ってしまうことも充分に怖い。そんな非常識は、おそらく世界にはまったくもって通用しない。
（後略）

（引用ここまで）

くどいですが（笑）大切なことなので繰り返します。

まともな判断力があれば、「重要な対策で先送りを認め、期限は相手任せ」という代物を「基準」とは呼びません。

ここまで無責任でいい加減な再稼働の決定を許していいわけがありません。

とはいえ、府知事時代に大阪府の赤字を増やして責任を取らない橋下徹・現大阪市長なら民主党や自公に代わって「国政に進出して責任ある政治ができる」ともとても言えないことは申し添えなければならないのですが。

民主党幹部とみなさんそれぞれの選挙区の議員に抗議の意見を送ることを呼びかけます。

次のような↓状態ですから、緊急に。

●朝日新聞デジタル
関電、大飯原発の実施計画提出　９日夕に関係閣僚会合
http://www.asahi.com/national/update/0409/TKY201204090009.html
2012年4月9日11時45分

枝野幸男経産相（右）に安全対策の実施計画を提出する関西電力の八木誠社長＝９日午前１０時１分、東京・霞が関の経産省、関口聡撮影

　関西電力は９日、定期検査で運転を止めている大飯原発３、４号機（福井県おおい町）について、再稼働の条件の一つとされる安全対策の実施計画を経済産業省に出した。事故が起きても復旧作業を続けることができる頑丈な「免震事務棟」の完成を従来計画より１年前倒しするなどして、２０１５年度までに必要な安全強化策を終える方針を示した。

　関電の八木誠社長が同日午前、枝野幸男経産相に会い、計画を渡した。これを受けて、藤村修官房長官はその後開いた記者会見で、原発再稼働に関する関係閣僚会合を同日夕に開くことを明らかにした。計画が基準を満たしているかどうか協議する。

　関電は、野田政権から中長期の安全対策について、実施時期を明言していない対策を実行する「工程表」を盛り込んだ実施計画を出すよう求められていた。提出した計画では、大飯原発が備えていない安全設備のうち、東京電力福島第一原発事故の際に同原発で復旧作業の拠点となった「免震事務棟」をつくる時期を従来計画よりも１年早め、２０１５年度と明示した。

（転載ここまで）

くどいですが（爆）大切なことなので繰り返します。

まともな判断力があれば、「重要な対策で先送りを認め、期限は相手任せ」という代物を「基準」とは呼びません。


民主党幹部とみなさんそれぞれの選挙区の議員に向けて、この無責任でいい加減な決定について抗議の意見を送るには、こちらから各議員へのサイトに行って、メールやファクスや手紙などを送るか電話するかで可能です。

こちら↓を、各議員のホームページへのポータルサイトとして使えるでしょう。
■民主党 衆議院議員一覧（他の党、参議院もあり）　http://www.eda-jp.com/link/link1.html


ところで、ここまでは、民主党政権幹部の無責任な態度を問題にしました。それがこの記事の主張の中心です。

しかし、それとは別に、現地大飯地区では原発があることによって雇用や産業があることも現実です。原発を受け入れさせた当時の政府の責任をとるためにも、今の政府が行なうべきことは、原子力発電をやめながら、新たな産業や雇用の創出にすぐにでも取り組み始めることだということもあわせて言わせていただきます。

築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2012-04-03
捏造報道に注意！築地市場移転は「決定」などされていません
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-11212068959.html

↑『がけっぷち社長』さん作。また、税制についての当秘書課の記事は、「カテゴリ : 税制、税金、財政」から。

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