橋下徹氏の「論破ショー」を議会で見てみたい。

　　

橋下徹王朝・大阪市の市議会委員会の予算案審議について、市長の橋下氏がおもしろいことを言っています。議会のあり方、政治のあり方についても考えるために、記録します。

●どこへ行く、日本。（政治に無関心な国民は愚かな政治家に支配される）
「意味ない委員会」橋下市長が感想／質問者は全員「維新」／指摘され大あわて【しんぶん赤旗】
http://ameblo.jp/heart-clone/entry-11191267376.html
2012-03-13 08:42:36

電子版にはアップされていないが共同通信社が、市長就任後はじめて市議会常任委員会の答弁に立った橋下大阪市長の苛立ちぶりを次のように配信している。

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大阪市方式にいらだち　はしご答弁で橋下氏
2012.03.10　共同通信　

　「全く意味のない委員会だ。消化不良というか…。役所に聞けば答えてくれることばかりだ」－。橋下徹大阪市長が就任後初めて臨む市議会委員会の予算案審議にいらだちを強めている。

　慣例で予算案審議は６常任委員会が同時並行で開催。市長は出席要請があれば委員会を渡り歩き“はしご答弁”を迫られ、一カ所でじっくりと議論できない歯がゆさが不満の理由だ。８、９両日で計２２回、委員会を移動。１回当たりの滞在時間はおおむね５～４０分で平均は約１６分だった。１３日まで審議は続く。

　大阪市議会と同じ方式を採用する名古屋市議会では、市長が出席するのは審議終盤の総括質疑のみ。大阪市議会事務局も「腰を据えて議論できず、非効率だ」と認める。

　市議会側も「議論の過程が分からないのに、市長が答弁するのはおかしい」（公明幹部）などの意見があり、審議方法の見直しに一定の理解を示す会派は少なくない。

　一方、民主系は審議日数を増やして議論を充実させるべきだと主張。橋下市長ペースに乗せられまいと「どちらが先に音を上げるか、我慢比べだ」（民主系幹部）と挑発している。

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では市長与党の市議会第一党「維新の会」議員はどれほどの質問をしているのだろうか？

橋下市長を盟主に仰ぐぐらいだから、さぞや「意味のある」立派な質問をしているのかと思いきや、実はこれがとんでもないブーメランだった。

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「意味ない委員会」橋下市長が感想／質問者は全員「維新」／指摘され大あわて
「しんぶん赤旗」　2012.03.13　日刊紙　関西版

「議員も、委員会でやらなくても、日常、役所問い合わせて聞けるようなことばっかりやり取りしている」。橋下徹大阪市長が就任後初めて常任委員会の質疑応答に立った８日、６委員会を移動し答弁した同氏が記者団に感想をのべました。

　「まったく意味のない委員会。できる限り市長に議論させないというそういうしつらえ」だと続けました。

　ところがこの日質問に立ったのは橋下氏が率いる「維新の会」の議員だけ。記者団にそのことを指摘されると、あわてて「ただ、いくつかの方針が変わったものもある」。

　「議員と直接話をして、役所で解決できなかったことを最後、僕と決着付けるという形にすべきだ」と議会軽視の姿勢をみせ、「今までの市長は、決められたペーパーを読み上げるところまで。でも僕は違う」と平松邦夫前市長への批判に話をすりかえました。　　　　（ひ）

（転載ここまで）

普通の自治体なら、たしかに、現在の大阪市方式は「腰を据えて議論できず、非効率」であるというのはわかります。しかし、ここは、「現場（笑）」を知り尽くしていると同時に、数々の学者や知識人やジャーナリストをテレビ番組やツイッターで一瞬のうちに「論破（笑）」する橋下徹氏を市長に選んだ自治体なのです。現在の大阪市方式は、橋下氏のような「強い論者（笑）」にとっては格好の自己アピールの舞台のはずです。

橋下氏が同じ時間帯に開催されている委員会から委員会へと次々と渡り歩いて質疑に参加することによって、橋下氏は、「現場（笑）」を知り、「議論（笑）」に強く、「民意（笑）」から「全権（笑）」を委任されている市長として、自分の「能力（笑）」をアピールすることができます。これは特に橋下氏支持者にとっては実に絵になる機会だと思うのです。

橋下氏には、ぜひそのような場で思う存分議論をして喝采を浴びていただきたいと思います。（笑）橋下氏を支持する方々、大阪維新の会の議員の方々には、橋下氏にぜひこのように提案していただきたいと思います。

そのためには、質問する側にも準備が必要です。橋下氏が率いる「大阪維新の会」の議員しか質問していなかった委員会を見た橋下氏に言わせたように、「まったく意味のない委員会」ではいけないわけです。（笑）維新の会からも鋭い質問を繰り出して橋下氏をキレさせるくらいでなけりゃ。

そのネタとしては、まずは次のような橋下氏の政治姿勢への批判について橋下氏の見解を尋ねるというのがいいかもしれません。

●ゲンダイネット
ナベツネのボロクソ批判になぜか“沈黙”の橋下市長
http://gendai.net/articles/view/syakai/135681
2012年3月15日 掲載

　１０日に発売された「文芸春秋」４月号で、読売新聞の渡辺恒雄会長（８５）が、橋下徹大阪市長（４２）を激しく批判している。
　先月、橋下が「選挙では国民に大きな方向性を示して訴える。ある種の白紙委任」と発言したことに対し、〈この発言から、私が想起するのはアドルフ・ヒトラー〉とバッサリ。橋下の「白紙委任」発言を、〈非常に危険な兆候〉と批判した。
　また「船中八策」については、〈地方分権や教育改革については、首を傾げたくなる部分が多い〉〈教育バウチャー制度も私にはまったく理解できない〉〈年金の掛け捨ても、導入すれば年金制度の秩序は崩れる〉とケチョンケチョンだ。
　これまで他人から批判されると、ムキになって反論してきた橋下が、ナベツネに対してどんな反撃をするのかと思いきや、全く反論していない。
　発売から６日も経つというのに沈黙を守ったままなのだ。
「これまで橋下さんは気に入らない記事や発言に対しては、すぐさまツイッターなどで“反撃”してきました。北大の山口二郎教授、白鴎大の福岡政行教授、精神科医の香山リカ、毎日新聞の山田孝男編集委員……と片っぱしでした。生い立ちを報道した週刊誌に対しても『バカ文春』『バカ新潮』とののしっている。６日間も沈黙を守るのなんて初めてです。役所では『ナベツネにビビっている』と囁かれています」（市役所関係者）
　結局、コワモテには何も言えないのか。
　橋下がこのまま黙るのか、反撃するのか、楽しみだ。

（転載ここまで）

私はナベツネこと渡辺恒雄氏を全く評価していないし、読売新聞も社の態度としてはほとんど評価していないので、この記事に、ワタナベシに賛同したりワタナベシを持ち上げたりする意図は全くありません。しかし、渡辺 vs 橋下の議論バトルを企画するテレビ局や雑誌がどこかにないかなと私も楽しみにしているのです。でも、いちばんいいのは、もちろん、大阪市議会議員がこのナベツネ発言をネタに市議会で質問することだと思います。

そうして、橋下氏が大阪維新の会の議員以外の質問をテレビ番組みたいにすべて一言のもとに「論破（笑）」する「論破ショー」になる...。そうすると、質問するのは大阪維新の会の議員だけになるが、彼らも橋下氏から「全く意味のない委員会だ」と言われるくらいの質問しかできないことが明らかになる...。

...そうなったら、ずいぶん寒々とした議会審議になりそうです。そうならないと大阪の失政に気づかないとしたら、さびしすぎます。悲しすぎます。

私が思ったのは、今からでも、それらの市議会質疑をすべて動画にして大阪市のサイト上に載せて有権者に見てもらえばいいんです。市のホームページから大阪市に提案したらどうかなと思います。そうすれば、橋下政治の質と大阪維新の会の問題が見える化できるのではないでしょうか。


最後に、もう一言。『橋下氏が率いる「維新の会」の議員だけ』が質問に立った日の委員会を見て、その議員たちが自分の「手下」であるとわからなかった橋下氏って本当に「維新の会」を「マネージメント（笑）」しているのでしょうか。維新の会の議員のみなさん、あなたたちは橋下氏から手下だと認識されていないのかもしれませんよ。ひょっとしたら、覚えてもらってすらいないのかも。笑

だけど、橋下政治（ハシズム）を変えるための行動の手段はいろいろありますね。橋下政治へのツッコミはいろいろと可能だと思います。橋下政治に問題があると考えるみなさん、希望をもって一緒にがんばっていきましょう。たとえば、次の記事のように。

●Ａｆｔｅｒｎｏｏｎ　Ｃａｆｅ
大阪を第二のウィスコンシンに
http://akiharahaduki.blog31.fc2.com/blog-entry-909.html
2012.03.17 ( Sat ) 15:00:00

（引用ここまで）

築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2012-02-19
【追加募集：2月28日消印☆】「築地市場移転予定地の取得に関する監査請求」にご協力を！
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-11169418853.html

↑『がけっぷち社長』さん作。また、税制についての当秘書課の記事は、「カテゴリ : 税制、税金、財政」から。

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