村野瀬玲奈の秘書課広報室
社員ひとりのサイバー政治団体(笑)「世界愛人主義同盟」秘書課の村野瀬玲奈のおしごと日誌。国会議員名簿や民主主義運動の言論と資料をのせます。スローガンは「政権交代は、あらゆる改革につながる本丸。」
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第一回投票が6月10日(日)、第二回投票が6月17日(日)。これを書いている今は第一回投票が終わったところです。
第一回投票の結果に分析については、さっそく
PAGES D'ECRITURE
http://ameblo.jp/cm23671881/
さんが速報的にいくつか記事を書いていらっしゃいます(早い!)ので、まずはそちらをご案内しておきます。
フランス国民議会議員選挙第1回投票終了
http://ameblo.jp/cm23671881/entry-10036317881.html
フランス左翼の改革に関するドミニク・ストロスカーン(DSK)の提言【1-1】
http://ameblo.jp/cm23671881/entry-10036314877.html
さて、そこに私のキャッチした話を少し加えさせていただきます。
第一回投票の結果が出た今、保守派与党(UMP)の大勝が予測されているわけですが、投票締め切り直後に野党幹部、たとえば、中道の「民主運動」(Mouvement Démocratique、略称MoDem モデム)のフランソワ・バイルーや、1980年代の社会党政権で首相をつとめた(当時37歳!)のローラン・ファビウスから、与野党の勢力の間の大きな不均衡について、民主主義の危機であるとの深刻な懸念が示されました。
今後どのような政策がUMPによって具体化されていくかは徐々に明らかになっていくでしょうし、それが本当にフランス人の望む政策なのかどうかはその後のフランスの世論が示してくれると思います。
ただ、私の直感ではこのままフランスが一直線にネオリベ化していくとも思えません。たとえば、大統領選のキャンペーンでサルコジー大統領が用いたスローガン「もっと稼ぐためにもっと働く」(Travailler plus, pour gagner plus)がそのまま実現するのかどうか。労働時間が長くなれば企業だって賃金をより多く払わなければならないけど、それが可能になるのかどうか。労働者が自分の生活時間を犠牲にして会社により多くの労働時間を捧げることができるのかどうか。フランスの労働政策がどう変わっていくのか。フランスの動向は日本でも参考になるはずです。注意深くフランスの動向を見守ることにします。
さてさて、日本の有権者にはあまり意味がないかもしれないけれど、フランスの選挙制度、投票方法について知っておくと面白いトリビアをお話ししてみます。フランスの選挙制度をすべて解説するつもりはありませんが、日本とちがいがある部分はなかなか興味深いです。日本の7月22日の参議院選挙には関係ないですが、選挙制度の国際比較ということでお読みください。笑
フランスの選挙では、有権者証(Carte électorale)というものが有権者に交付されます。これは、投票の際に、身分証明書とは別に必要で、有権者が役所に有権者登録をしに行ってはじめて交付されるものです。
そこで面白いのは、結婚などで名前が変わった場合(多くは女性の場合)でも、有権者証での氏名のデータ管理は出生持の姓(いわゆる旧姓)でおこなわれるということ。結婚によって配偶者の姓にした女性でも、有権者証には(現在の姓とともに)旧姓が書かれています。これなら、有権者の名簿(Liste électorale)の管理もより簡単でしょう。日本だったら変更後の姓に完全に直されるところです。(日本には有権者証はありませんが...)
制度的には、フランスの総選挙は小選挙区による2回投票制。第一回投票で50%以上の得票率を得る候補者がいなければ、その選挙区の有権者総数の12.5%以上の得票をした候補者全員が第二回投票にすすむことになり、第二回投票で最高得票を獲得した候補者が当選となります。ここで面白いのは、第二回投票にすすんだ候補者が三人以上の場合、候補者間で政策協定を結んで協力するということがありうること。同じ左派内、あるいは同じ右派内で複数の候補が残った場合、同じ傾向の陣営内で候補者を一本化する調整はよくあるケースですが、極端な場合は次のようなこともありえます。たとえば、ある選挙区で第二回投票に保守、社会党、極右の三人の候補が残り、極右候補の得票率が比較的高いというような場合、保守候補と社会党候補が極右候補には勝たせたくないという一点で一致し、政策協定を結ぶことが可能ならば、たとえば保守候補が社会党候補と政策協定を結んだ上で第二回には反極右票をどちらか一人の候補に集めるように呼びかけることがありえます。ある意味で、民意の集約をはかる手続になるわけですね。
それから、投票所での手続はこんな感じ。投票所はだいたい地元の学校であるところは日本と同じですが、そこからが全然違います。投票所に行くと、候補者の名前(や所属政党名など)を印刷した投票用紙の山が候補者別に机の上に置いてあり、それとは別に投票用紙を入れる封筒があります。有権者は全候補者の投票用紙を一枚ずつとり、封筒を一枚とり、カーテンで仕切られた一角に行き、投票したい候補の用紙ただ一枚を封筒に入れて残りの投票用紙をそこに置かれた箱に捨てます。次に有権者はその封筒を持って選挙人名簿をチェックする係員と投票を確認する係員が見守る透明な投票箱のところに行き、身分証明書と有権者証を係員に提示します。選挙人名簿チェックを担当する係員が有権者証と写真つきの身分証明書を確認し、有権者名を姓・名の順で読み上げると同時に有権者は封筒を投票箱に入れます。投票を確認する係員はそこで「...(誰それ)は投票しました」(a voté !...「ア・ヴォテ!」)と確認の声を出して、その有権者の投票が終わります。
ちなみに、ここで面白いのは、投票日に自分の名前などを印刷した投票用紙を準備していない候補者もいることがあること。(準備が間に合わなかったのか、わざと準備しなかったのかは別にして...。)
日本のように候補者の名前を有権者自ら投票用紙に書き込む方法と比べて、間違いが少ない方法のように思います。
日本の投票方法とフランスの投票方法のどちらが絶対的にいいと言いたいわけではありませんが、なかなか悪くない方法に思えます。
日本の今の選挙制度が絶対的なものと思わないために、常に物事を相対化する視点を持っていたいと思います。
(どうでもいいおまけ)
ロシアのプーチン大統領との会談の後、酔っ払ったまま記者会見にのぞむサルコジー大統領の映像(笑)
http://www.dailymotion.com/video/x27qdl_sarkozy-bourre-apres-un-entretien-a
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2件のコメント
[C501] こんばんは
- 2007-06-11
- 編集
[C502] 責任とってよね
- 2007-06-11
- 編集
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13件のトラックバック
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その後の、バイルーやファビウスの懸念については、キャッチしていませんでした。やはりさすが、村野瀬さんだと思いました。
これからもよろしくお願いします。