ホールボディカウンタを使った内部被ばく調査が必要では？

　　

5月4日にこういうメールをいただいていました。私信ではありますが、その内容の公共性にかんがみて、名前のところだけ伏せて全文を公開させていただきまして、記事としてお返事したいと思います。

福島県の飯舘村のxxxxxxと申します。飯舘村は計画避難になっていますが、現時点でも避難は進んでいません。外部被ばく、内部被ばくは蓄積しています。３０日に東京電力の謝罪集会がありましたが、内部被ばくを評価できるホールボディカウンタという機器があると知りましたが、飯舘村に設置することは「検討する」で終わってしまいました。放射性物質が飯舘村に降り積もったのは３月１５日です。できるかぎり早く子どもたちに検査を受けさせたいと考えています。この期におよんでも政府は内部被ばくの危険をオフィシャルにはアナウンスしません。金額的には無理があるのかもしれませんが、ホールボディカウンタを寄付、もしくは貸与してくれるメーカーを探しています。フランスは原子力大国なので、協力してくれるメーカーがないか探しています。突然のメールで不躾このうえないのですが、御存知でしたらお教え願えないでしょうか？突然のお願いで申し訳ありません。

（転載ここまで）

5月4日にメールをいただきましたのに、お返事がたいへん遅くなりましてまことに申し訳ありません。今もそちらでは原発事故にともなってたいへんな状態が続いていることと、それによるご心労に心よりお見舞い申し上げます。

人体と土地と空気と水と農作物におよんだ放射能の量を正確に知ることが、放射能から身を守るためのまず第一歩なのだと思います。それなしに「ただちに健康に影響を及ぼすものではない。安心しろ。冷静に対処せよ」と政府や東京電力から言われても安心はできないのです。医療では正確な診断なしに適切な処置はありえないのと同じことだと思います。

そういう意味で、内部被ばくを評価するための機器として、人体の内部被曝量を測定するための装置であるホールボディカウンタ（Whole Body Counter）の設置を東京電力に求めたことは大切な意思表示であると思います。

私自身も、ホールボディカウンタについて、メールをいただいてから調べてみなければなりませんでした。

ウィキペディアに載っているホールボディカウンタの説明はこちらでした。英語とドイツ語のページしかありません。

http://en.wikipedia.org/wiki/Whole_body_counting

日本語で書かれているものとして、「緊急被ばく医療研修のホームページ」というところも見つけました。

http://www.remnet.jp/newsletter/07/action.html


さて、フランスは原子力発電大国であることから、フランスのことについてあれこれと書いているうちのブログにメールをいただいたのだと推察いたします。ありがとうございました。

私なりに調べてみましたが、フランスに有力なメーカーがあるのかどうかははっきりしませんでした。メーカーとして見つかったのはこんなところでした。英語圏のメーカーと、ロシアのメーカーです。

http://www.ortec-online.com/Solutions/whole-body-counters.aspx
http://www.canberra.com/products/628.asp
http://www.atomtex.com/indexe.phtml

この装置は一般の人が買える値段ではないようですし、医療機器の輸入は一般の人が簡単にできるものではないと思います。ですから、日本政府や東京電力に要求し続けるしかないのかなと思われました。ただ、医療機器として日本でも大きな病院には設置されている場合もあるようです。

この装置を使って広範囲で人々の体を検査することを日本政府や東京電力に求め続けることで、日本政府と東京電力の目を覚まさせるしかないようだと思いました。

ホールボディカウンタによる被ばく検査を希望する被災住民に対して、検査を広く行って、必要な処置をとるべきであると、日本政府と東京電力に対して私もこの記事で意思表示したいと思います。

築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2011-05-07
権力による生体実験としての原発問題や公害と対峙する時のために：リスクの考え方を模式図にしました
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10880966248.html

↑『がけっぷち社長』さん作。また、税制についての当秘書課の記事は、「カテゴリ : 税制、税金、財政」から。

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