SOSのメッセージを海に流す

「そいつは帽子だ！」
http://teagon.seesaa.net/article/44095313.html#more
から以下転載

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2007年06月07日
息苦しさからの脱却
「エクゾダス２００５《脱米救国》国民運動さまへの回答」

先日、私gonと村野瀬玲奈さまと共同で運営している
「私たちは現日本政府の体制変革（レジームチェンジ）に反対します」
http://kokumintouhyou.blog98.fc2.com/
というブログに
「エクゾダス２００５《脱米救国》国民運動」
http://exodus.exblog.jp/
馬場英治さまより
丁寧なコメントをいただきました

まずは馬場さまにお礼いたします
丁寧なご指摘有り難うございました
馬場さまよりコメントをいただいてから
３日間も「放置」してしまい申し訳ありません
代わりにと申しましては何ですが
以下のような形で
馬場さまのご指摘への
当方（gon＆村野瀬）のメールでのやり取りに続けて
私gonの見解を述べさせて頂きます

以下時間に沿ってこの議論に関してのやりとりを引用していきます
まず馬場さまからの最初のご指摘


日本語で「私たちは現日本政府の体制変革（レジームチェンジ）に反対します」というのはよく分かりますが，英文で"We oppose the total revision of the Japanese constitution in progress by the current Japanese government."というのはやや疑問です．このタイトルでは，政府が憲法改正のイニシアティブを取っているように聞こえますが，それでは頭から「憲法」に違反することになるのではないでしょうか？少なくとも私の理解では政府には憲法を遵守する義務がある，つまり改正を発議する権利を持たないと思うのですが（第９９条）．．．


2007/06/03(日)　23:57　馬場英治


これに対して村野瀬さまの回答


ご指摘のとおり、憲法第99条は公務員の憲法遵守義務を定めております。しかし、現政府与党は、安倍晋三内閣総理大臣が「改憲」を公言し、政府・与党一体となって「改憲」をすすめようとしております。このように憲法違反の疑いのある方法によって安倍がすすめる改憲に対する異議申し立てを基本としてこの声明文は書かれました。

もし和文で書かれた原文でなく英訳が文法的・語彙的に良くないとのことであれば、私も完璧な英語使いではありませんので、代案を示していただければ修正を検討いたします。

以上取り急ぎお返事いたします。


2007/06/04(月) 01:35　村野瀬玲奈


これに対して馬場さまから再度ご指摘


誤解はされていないと思いますが，私が指摘しているのは，タイトル部分に限定されていることにご注意ください！

英文タイトルを和訳してみましょう．「現日本政府が進めている日本国憲法の改定に反対する」でまったく意味が通ります．これは我々の現状認識と比較して特に違和感はありません．しかし，英文テキストはそれだけで「自己完結的」なものになっている必要があります．英文の場合も本文まで読み進めばある程度納得できるとは思いますが（９９条への言及もある），このテキスト単独では（私の感覚では）やはりおかしいと思います．逆に言うと「外国語で考える」ことの最大の利点は，日本語のあいまいさが通用しなくなるところにあります．

もう少し述べると（かえって論旨が分かり辛くなるかもしれませんが），現実にも「日本政府は憲法改定しようとしている訳ではない」ということが確認される必要があります．（そのようなことは憲法で許されていないのですから，「不可能」です）日本は議院内閣制を取っていますから，与党党首が総理大臣を兼ねるという形になります．しかし，かりそめにも総理大臣が憲法改定のイニシアティブを取るということがあるとすれば，それは決定的な謀反行為であり，掛け値なしのクーデターです．（メタファーとしての「レジームチェンジ」ではなく）もし９９条違反のリアルな事例があれば教えてください．

あえてアドバイスさせて頂くなら，むしろ和文タイトルの「私たちは現日本政府の体制変革に反対します」を直訳された方ががよいのではないかと思います．

英文全体をざっと読ませて頂きました．いろいろひっかかる点がありますが（突っ込みどころ満載？），一つだけ挙げると，国民投票法に反対する理由の５番目に挙げられている：

5. The mode of the poll on the referendum is ambiguous. (An arbitrary leading by grouping of articles on the vote should be avoided and each voter should make judgments article by article. But these points are not clearly defined in the bill suggested by the government and the parties currently in power.)

ですが，事実でしょうか？私は一応採択された法令の条文（最終案）を読んでいるつもりですが，それには「賛成ないし反対の文字を丸で囲む」（つまり一括で賛否を問う方式）と明記されていたように記憶するのですが．．．

私の国民投票法案に関する論議に対するスタンスは，反戦な家つくりさんへのコメントで述べておりますので，ご一読頂ければ幸いです．

「明月さんの提案された「自民党と民主党候補者に改憲の賛否を問うアンケート」についての当ブログの見解」
http://exodus.exblog.jp/5706907/


2007/06/04(月) 2:47　馬場英治


このご指摘に対して私（gon）が村野瀬さまにお送りしたメール


＞もし９９条違反のリアルな事例があれば教えてください．

（当面の課題は）馬場さまのこれですね。
憲法違反は解釈の問題があって非常に難しいものがあります。たとえば集団的自衛権を同盟国の侵略行為にまでも適用しようとしている輩がいるわけです。そこで九条違反のリアルな事例をと言われてもしようがないのと同じだと私などは考えるわけです。実際に総理大臣が憲法の基本原則を変えるような改憲の意志を明言することが「９９条違反のリアルな事例」にならないとしたら、ほかにどんな事例を持ってきても否定されるでしょう。おそらく、守ろうとしているから手続きに沿って国民投票法案を作ったんじゃないのということだと思うのですが、（それに対しては）
「日本政府が憲法を変えることはできないし、そのことは現自民党もわかっているはずです。だから、どうにか国民を煽動しようとするわけですが、外国の方は煽動される国民に関してはもう少しシビアなのかなと思ったりします。「日本人が好んで煽りに乗るのならしようがないんじゃないの。おそらく外国の私がそのことに意を唱えても反発を受けるだけでしょう」と。（それに続けて）
「憲法違反は解釈の問題があって非常に難しいものがあります。たとえば集団的自衛権を同盟国の侵略行為にまでも適用しようとしている輩がいるわけです。そこで九条違反のリアルな事例をと言われてもしようがないのと同じだと私などは考えるわけです。実際に総理大臣が憲法の基本原則を変えるような改憲の意志を明言することが「９９条違反のリアルな事例」にならないとしたら、ほかにどんな事例を持ってきたらいいのでしょうか。
とにかく、外国の方が日本国政府は憲法の基本原則を覆す体制変革を公然と行おうとしているのかな。というふうに切迫した事態を思い描くことができるように原文は作ってあります。」（でどうでしょうか）
※（　　）内はメール原文に引用者付記＞わかりにくい部分を補足


2007/06/05 22:48 gon


そして村野瀬さまより私へのメール


解釈はそれはたとえば百万人いれば分かれるでしょう。でも、疑いのあるものはいくらでもあると思いますよ。生活保護を適用しないように役所がじゃまするとか。小泉が「靖国参拝がなぜ違憲なのかわからない」言ったこととか。石原が「命がけで憲法を破る」と発言したとか。私は、そのような政治家や公務員の原理軽視の姿勢はそれだけで違反といっていいと思います。「憲法は国民が権力をしばるための武器」なのですから、国民がわざわざその武器を使わない理由はありません。使わない武器はさびます。
馬場氏は「解釈の違い」などと言うのかもしれませんし、また、憲法違反だと仮に百万人いれば百万人が認めたとしてそれでその「違反をした」（たとえば）政治家を逮捕することはできないにしても、国民は「xxxxは憲法違反だ（の疑いが非常に濃厚）」と言ってかまわないと私は思います。
繰り返しになりますが、使わない武器はさびますから。
「立憲主義にてらして、国民の側から使わない武器はさびます。「解釈」はそれはたとえば百万人いればある程度分かれるかもしれません。でも、疑いのある事例はいくらでもあると思います。生活保護を適用しないように役所がじゃまするとか。小泉が「靖国参拝がなぜ違憲なのかわからない」言ったこととか。石原が「命がけで憲法を破る」と発言したとか。そのような政治家や公務員の憲法原理軽視の姿勢はそれだけで十分な批判の対象になると思います。国民がそのような政治家の言動を前にして憲法の原理を使って批判することにためらうことはないと思います。「憲法は国民が権力をしばるための武器」なのですから、国民がわざわざその武器を使わない理由はありません。」
「立憲主義にてらして、国民の側から使わない武器はさびます。「解釈」はそれはたとえば百万人いればある程度分かれるかもしれません。でも、疑いのある事例はいくらでもあると思います。生活保護を適用しないように役所がじゃまするとか。小泉が「靖国参拝がなぜ違憲なのかわからない」言ったこととか。石原が「命がけで憲法を破る」と発言したとか。そのような政治家や公務員の憲法原理軽視の姿勢はそれだけで十分な批判の対象になると思います。国民がそのような政治家の言動を前にして憲法の原理を使って批判することにためらうことはないと思います。「憲法は国民が権力をしばるための武器」なのですから、国民がわざわざその武器を使わない理由はありません。」
とそれ（引用者注：gonの馬場さまへの回答案）に付け加えてみてはどうでしょう。
私が書き散らしたことを適当にアレンジしてごんさんのコメントに付け加えて回答していただけますか。


2007/06/06 0:41　村野瀬


そこで私は６月６日の夜には、馬場さまのご指摘への回答をするつもりでした
ですが馬場さまより以下の（鍵）コメントをいただいたので
回答せず
トラックバックいただけるのを待ちました


前回コメントでは，こちらもやや筆がすべって過剰反応した面があると思いますので，没にして頂くようお願い申し上げます．ここで細部にわたって論争するのも適切ではないと思いますので，当方の「批判」の要点は自ブログの方で別にエントリを立てて表明します．まだ記事は書いておりませんが，揚がった段階でＴＢをお送りします．

2007/06/06(水) 15:02　馬場英治


そして馬場さまのこちらのエントリー

「共同声明 『私たちは現日本政府の体制変革（レジームチェンジ）に反対します』英語版への当ブログの見解」です
http://exodus.exblog.jp/5831134#5831134_1

さて、馬場さまのご意見はこちらに集約されているとお見受けしますが、これでよろしいのかどうか。（そうでなければ、コメントください）

＞日本語では一見分かり易いような話でも欧文に直すと論理的な弱さが見え透いてしまうという日本語特有の問題もある．これに加えて一部事実誤認があるように思われるが，ここでは割愛することにしよう．

私は曖昧な日本語を使って生きているものです。そして私はそんな日本語の遊びの部分をこよなく愛しておりますし、その機微によるやりとりを自らの思想の糧としております。
私はまた翻訳を生業とするものでもありません。ただ、人と人とのやりとりにおいては表現の優劣に関わりなく誠意を込めて訴えれば分かり合えることはあるものだと考えております。水が欲しいという言葉を知らなければ人間社会では死ぬほかはないと考えてはおりません。
あの「共同声明」は私の感覚では、この息苦しい社会から全世界と未来の人々に向けて流されるボトルメールです。いささか感傷的にすぎるかもしれませんが、ひとまずはこういった形容しか思い付きません。

「監禁された部屋から願いを込めて風に託された紙飛行機」

これは私個人の意見としてですが、正直なところその解読は受け取った方の良心にお任せしてもいいと思っています。

日本人は議論が不得手なのではありません。
馬場さまのコメントに私の返答が遅れたのは

＞英文全体をざっと読ませて頂きました．いろいろひっかかる点がありますが（突っ込みどころ満載？）

この部分が引っ掛かったからにございます。
「突っ込みどころ満載？」
多分にこちらへの遠慮もございましたのでしょうか。このような曖昧模糊とした云いをなされずに、より率直な難点の提示があれば多少なりとも早めに返事できたでしょう。
あと返答をお急ぎであればその旨申しつけください。努力いたします。

「人工樂園」さまの記事に言及なされておりましたが、当該エントリー（人工樂園さまの記事）のトラックバックをいただいた後、村野瀬さまはご自分で英訳の作業に取りかかりました。
あれを引用なされるのなら、当方（sekaiheiwa＝gon及び村野瀬）のコメントも一緒に掲載していただけるとよかったのですが。

当該コメントをここに掲載して、
丁寧なご指摘、ご助言をくださった馬場さまへのお礼と、返答が遅れてしまったお詫びに代えさせていただきます。


こちらのぶしつけなお願いに応じていただき有り難うございました。付記を拝見して心情的にかなりの難渋を押しての作業になったことがうかがえます。多大なるご苦労に重ねてお礼申し上げます。文章に関するご指摘は今後の参考にいたします。今後も世界へ発信するメッセージを記事にしていきたいと考えておりますので、これならと思えるものがありましたらご協力よろしくお願いします。

| sekaiheiwa | 2007/05/12 8:30 PM |



英訳にあたってたいへんなご苦労をおかけいたしました。改めてお礼を申し上げます。言いだしっぺが人に頼むばかりでもいけませんので、オリジナルの声明文は私自身が不十分ながら英訳も手がけてみました。

今の政治状況の中、私なりにできることを続けるしかありませんが、ご意見は参考にさせていただきたいと思います。

9条の訴求力を世界に向けてどうアピールするかなお考えたいと思います。

| 村野瀬玲奈 | 2007/06/03 6:53 PM |
posted by ｇｏｎ at 10:54| Comment(2) | TrackBack(0) | 壊憲手続き簡略化法案

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転載ここまで


このエントリーにはその後コメントもつけられております。ご興味のある方はそこまで含めてお読みいただければ幸いです。

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