大手企業の手元資金は100兆円以上

　　

「復興のための財源と税」の記事の続きとして。

「大手企業の内部留保が240兆円以上あるのだから、そこからもう少し法人税を払ってほしい、とか、雇用安定のために使ってほしい」という意見に対して、「いやいや、内部留保といってもそれは現金ではないからそれはできない」などと言い出して内部留保を社会全体のために使おうとしない発言が出ることがよくあります。そのような「内部留保は手許現金ではない」式の説を批判した記事も過去に書いています。まだお読みでない方は一度目を通していただけるとうれしいです。

■企業の内部留保をどう使う？
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1077.html


さて、何気なく最近の日経をめくったら、こんな記事が。

●日本経済新聞
2011年4月10日（日）
「けいざい解読」　編集委員　土屋直也
「鎖の再構築」金融の出番

（前略）
サプライチェーンの途切れはほぼあらゆる産業に広がり、全国的な生産停滞を招いている。
（中略）
自動車、電機、住宅。どのメーカーも操業再開に向け、海外も含めて代替品を探している。被災下請けが操業再開にこぎ着けた後で、注文が来る保証はない。企業の復旧の遅れが長期化すれば、被災企業ばかりか間接被災の企業にも震災倒産が波及しかねない。

ピラミッドの頂点にある大手企業の手元資金は潤沢だ。法人預金額は100兆円を超える。だが、下請け企業群となるとコストカット要求のなかで資金面での遊びは薄い。被災企業の手元に再建資金は乏しく、間接被災企業は操業停止中の給与支払いなど運転資金に窮している。

ところが、担保余力の乏しい中小企業に民間金融機関の融資担当は焦げ付きを恐れ、及び腰だ。いまこそ、日本に不可欠な中小企業を残すため、「人を見て貸す」金融の出番だ。もちろん、間接被災を含めた金融支援を決めている日本政策金融公庫や各地の信用保証協会との連携なしでの民間金融の大胆な融資の復活には限界があるだろう。

政策金融も含めた金融機関の危機感は「まだ鈍い」との悲鳴が中小企業からは聞こえる。月内には成立見込みの補正予算には兆円単位の政策融資枠が設けられる見通しだが、年率で50兆円規模にもなりかねない生産停止を賄うのに十分かどうか、分からない。
まして、放射線漏れが続く東電福島第１原発の30キロ圏の企業は敷地に入ることさえままならない。被災地企業は補償や公的融資の超長期化などのメドが立たないと、企業再建の道筋は見えないのが現状だ。

サプライチェーンのカギを握る中小企業の操業再開への支援は時間をかけてはいられない。時間がたつほどに需要は海外に奪われ、日本空洞化が進んでしまうだろう。

（引用ここまで）
 
書いてありますよ。「ピラミッドの頂点にある大手企業の手元資金は潤沢だ。法人預金額は100兆円を超える。」って。

おまけに、「下請け企業群となるとコストカット要求のなかで資金面での遊びは薄い。被災企業の手元に再建資金は乏しく、間接被災企業は操業停止中の給与支払いなど運転資金に窮している。」とも書いてあります。要するに、下請け企業は大手企業に貧乏にされていて、災害ひとつでたちまち危機に直面するようにされているってことです。つまり、大手企業の潤沢な手元資金は下請け企業をしぼりにしぼった過剰利益だということですね。だったら、大手企業の利益に高い法人税をかけて社会の中に再分配することは、大手企業のもうけ過ぎによる利益のため込みが社会の中の金回りを悪くすることを防ぐためにたいへんに有効な方法だということです。

日経さん、良い記事をありがとうございました。

大手企業には法人税をもっとかけて社会の中で所得の再分配（富の再分配）をすべきであるという結論をここから私は出します。

「時間がたつほどに需要は海外に奪われ、日本空洞化が進んでしまうだろう。」ともありますが、経団連の幹部が「法人税を上げると大企業が海外に逃げるぞ」と脅していたことを高揚した調子で報道していた日経ですから、この「心配」は本物かどうか疑うこともできるのですが、ここでは疑わないでおきましょう。

日経が本当に日本に中小企業を残すべきだと思っているのなら、災害で危機におちいった中小企業には、融資（借金）ではなくて、大手企業の潤沢な利益にかける法人税からの再建補助金の支給をするのがよいのではないでしょうか？

私と同じように、震災前の雇用や社会保障のためにはもちろんのこと、震災後の社会全体の建て直しのために大企業の内部留保の有効活用を訴え続けているすくらむさん、くろすろーどさん、大脇道場の友さん、見てますか～？？


もう一度、うちの参考記事。
■企業の内部留保をどう使う？
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1077.html

■復興のための財源と税
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-2445.html

築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2011-04-11
復興と独立で闘うべき相手は「明らかに間違ったことに反論しても事態が変わらないという諦め」
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10858196110.html

■2011-04-15
築地東卸組合理事長選で強引な有志総代会（無効）。イシハラ都知事の「総仕上げ」を今後も絶対阻止！
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10861960847.html

↑『がけっぷち社長』さん作。また、税制についての当秘書課の記事は、「カテゴリ : 税制、税金、財政」から。

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弱い文明の身近な一歩が社会を変えるきまぐれな日々の中でそこに存在する良き人生と生活への切実な望みを民主党にわからせるために、低気温のエクスタシーの中のアブナイ日本が壊れる前に、生まれてきて良かったと感じられる社会にしたいけどとりあえずどうすべきかkimeraれない情報の海の漂流者と、イル・サンジェルマンの散歩道のくろすろーどにあるアダージォな午後のカフェの窓辺でお茶にクリーム入れてみんななかよく鍋パーティーして、世界の片隅で税制についてのニュースやルンペン放浪記やペガサス・ブログ版や転成仁語やイラク・ホープ・ダイアリーや広島瀬戸内新聞や虹の日記やvanacoralの日記や黙然日記やフランス語の練習帳や「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブや社会科学者の時評や琉球新報や沖縄タイムスや辺野古浜通信や高江の現状を読んで、沖縄問題と北アイルランド問題を同じように考えてみようと思って、消費税と社会保障と国家予算についてのマスコミに載らない海外記事を1947年教育基本法の理念の今日行く審議会とスーパー小論文ハイスクールとアジア連帯講座と内田樹の研究室で超左翼おじさんと見て、大脇道場と言ノ葉工房と内田樹の研究室とアフガン・イラク・北朝鮮と日本と山口県上関町の祝島と地元紙で識るオキナワと海鳴りの島と知られざる晴天のカナダで虹のカヤック隊も一緒に沖縄・辺野古海上基地の問題を中心にはげしく学び、はげしく遊んだところで、「どこへ行く、日本。」とか、労働組合ってなにするところだろうとか、どうしたらさとうしゅういち（佐藤周一）さんや湯浅誠さんや戸倉多香子さんや保坂展人さんやテルヤ寛徳（照屋寛徳）さんのためにレイバーネットの団結は力ですくらむ組んで多世代交流のブログ広場の多文化・多民族・多国籍社会で「人として」日本ジャーナリスト会議で転がるひよこ豆のように情報流通を促進できるかとか思いながら、明日も晴れの空と風と、月と、星のもとで白砂青松の雪裏の梅花やブーゲンビリアや薔薇、または陽だまりの猫や古い寺を多く見て日常で思った事、感じた事をつらつら好き勝手に書きながら国会議員定数削減・比例削減に反対するInternet Zoneのサイバー政治団体秘書がシジフォスにも負けずにウェブにはびこるネトウヨどもを滅多切りして「なんくるないさぁ～やってみれ～♪」と読む・考える・書くおしごと日誌。
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