幸徳秋水の命日、1月24日

　

昨日1月24日は幸徳秋水の命日でしたが、日経がその記事に触れています。米軍基地の固定化に異議を唱え続ける沖縄に無神経で傲慢な態度をとる強欲資本主義新聞の日経、自由な経済活動の邪魔になる非戦論を退ける日経としてはかなり意外でした。でも、せっかくですので、メモっておきましょう。

●日本経済新聞
春秋
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE0E0E3E4E6EAE0E2E0E6E2E3E0E2E3E39F9FEAE2E2E2
2011/1/24付

　きょうは幸徳秋水の命日。明治天皇を殺害しようとした企ての、首謀者として処刑された。ちょうど100年前のことだ。日本の敗戦後に歴史の見直しが進んで、当局のでっちあげだったとの見方が定着した。世に言う「大逆事件」だ。

▼随分と小柄だったらしい。事件の直前に離縁された妻の師岡千代子が、ほほ笑ましいエピソードを書き伝えている。「小男の秋水が自転車に乗るのはハツカネズミが車を回すようだと、口の悪い誰かに書かれて苦笑していた」（黒岩比佐子「パンとペン」）。だが、40年に満たない生涯で残した足跡は実に大きい。

▼世界的にみても先駆的な帝国主義論を出版し、明治政府をこっぴどく批判した。足尾鉱毒事件で田中正造が天皇に直訴しようとしたときの直訴状を、下書きした。つとめていた有力新聞が日露戦争の開戦論に転じると、辞職して非戦論を唱え続けた。盟友の堺利彦とともに日本で初めて「共産党宣言」を翻訳した。

▼大逆事件では、秋水とともに処刑された者が他に11人いる。特赦で死刑は免れたものの、結局は獄死した者が５人。大半は無実だったとみられている。秋水の出身地、高知県四万十市はきょう、墓前祭を実施する。時代も世の中も変わったが、冤罪（えんざい）はなくなってはいない。法の支配の大切さを改めて肝に銘じたい。

（転載ここまで）

日経は、武器輸出三原則を緩和せよ、などと主張し、日本がもっとおおっぴらに戦争に協力できるようなカイケンに好意的ではなかったでしょうか。

法の支配の大切さを改めて肝に銘じたいのはやまやまなのですが、労働者を使い捨てにする政策を財界ぐるみで積極的に導入させたり、解雇の四要件を満たさないような解雇を平気でやったりする大企業は経団連の会員企業の中にたくさんあるのではないですか。

そのような日経の顧客である大企業の強欲を牽制するために幸徳秋水のことに触れているのならたいへんけっこうなことだとは思います。

しかし、年月がすぎて、日本からも日経が望む通りの自由な兵器輸出が可能になり、国際貢献をせよと財界が叫ぶのにも引きずられて改憲が財界や強欲資本主義勢力の思うとおりになされて、国民の大多数もそれに流されるようになり、日本が戦争にもっとはっきりと参加するようになったとき、それでも反戦、反侵略、反強欲資本主義を唱える人が出たときに、日経はその人を支持するのか軽蔑するのか称賛するのか黙殺するのか尊敬するのか邪魔者扱いするのか、しっかり見させていただくことになるでしょう。そのときのためにも、この日経のコラムをメモしておきたいのです。


幸徳秋水の地元、高知新聞のニュースからも引いておきます。

●高知新聞：高知のニュース
秋水刑死１００年　「平民の尊さ」絶筆で訴え
http://203.139.202.230/?&nwSrl=269946&nwIW=1&nwVt=knd
2011年01月24日10時14分

　大逆事件で刑死した社会主義思想家、幸徳秋水（１８７１～１９１１年）の出身地である四万十市に、死の６日前に書かれた絶筆とされる漢詩が残っている。
　「このように生きて、このように死ぬ。罪人になってあらためて無官の平民の尊さを覚えることができた」（一海知義・神戸大学名誉教授訳）。
　社会主義者としての平民（大衆）への思いを最後まで貫くかのような漢詩は、死刑宣告が下された同年１月１８日に看守に頼まれて書いた。
　看守は「よろこんでのぼる刑台の上」と書いた半紙ももらっており後年、「振る舞いが紳士的で、こんな人は（ほかには）いないと感じていた。普通は囚人だから１６号と呼ぶんだけれど、こっそり先生と呼んでいました」と述べている。
　秋水は中江兆民に師事し、「万朝報」などの記者として活躍。日露戦争開戦時には非戦論を展開した。その後、「平民新聞」を創刊して社会主義思想家に。１９１０（明治４３）年、天皇暗殺を狙った大逆事件の首謀者として捕らえられ、翌年刑死した。
　死刑執行の日、秋水は「書きかけの原稿があり、整理したい」と願ったが、聞き入れられず、死刑台に上った。取り乱した様子もなく、落ち着き払っていたという。
　きょう２４日は、秋水の刑死１００年。四万十市中村山手通の正福寺墓地で午後０時半から墓前祭が開かれる。

【写真】死刑執行６日前の１月１８日に秋水が書いた絶筆の漢詩（四万十市立図書館所蔵）

（転載ここまで）

幸徳秋水のために、合掌、そして黙とうを。


参考までに、「フランスの幸徳秋水たち」についての関連記事も、いくつかあります。まだお読みでなければ、よろしければ、どうぞ。

■ジャン・ジョレス（フランスの社会主義者）を偲んで
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1334.html

■「ガブリエル・ペリの伝説」　（不定期連載『異議申し立てのための文化的インフラ』）
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1020.html

■17歳で銃殺された共産党員ギー・モケの手紙
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-459.html

■「赤いポスター」（思い出すための詩節）
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-623.html

■ジャン・ムーラン（フランスのレジスタンス運動指導者）を偲んで
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1301.html

■ナチスドイツに虐殺されたフランス・レジスタンス指導者ジャン・ムーランのための演説　（1964年12月19日、アンドレ・マルロー）
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1555.html


アメリカが支援した新自由主義軍事政権のピノチェトに虐殺された「チリの幸徳秋水」も忘れてはいけないですね。

■1973年9月16日チリの軍事クーデターに斃れたビクトル・ハラをしのんで
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-874.html



↑『たかしズム「ネトウヨ、バカウヨ、ネット右翼、恥さらし、売国奴、日本の恥」を語るための、たかしのブログ』さん作。税制についての当秘書課の記事は、「カテゴリ : 税制、税金、財政」から。

築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2011-01-17
築地市場「現在地再整備」とまるで異なる「現在地再開発」の構想になぜか東京都の市場運営部門が
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10770834183.html

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身近な一歩が社会を変えるきまぐれな日々の中でそこに存在する良き人生と生活への切実な望みを民主党にわからせるために、低気温のエクスタシーの中のアブナイ日本が壊れる前に、生まれてきて良かったと感じられる社会にしたいけどとりあえずどうしたらいいかkimeraれない人とみんななかよく、イル・サンジェルマンの散歩道のくろすろーどにあるアダージォな午後のカフェの窓辺でお茶にクリーム入れながら、世界の片隅で税制についてのニュースや広島瀬戸内新聞や虹の日記やvanacoralの日記や黙然日記やフランス語の練習帳や「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブや琉球新報や沖縄タイムスや辺野古浜通信を読んで、沖縄問題と北アイルランド問題を同じように考えてみようと思って、消費税と社会保障と国家予算についてのマスコミに載らない海外記事を1947年教育基本法の理念の今日行く審議会とスーパー小論文ハイスクールとアジア連帯講座と内田樹の研究室で超左翼おじさんと見て、大脇道場と言ノ葉工房と内田樹の研究室と知られざるアフガン・イラク・北朝鮮と日本とカナダde日本語をはげしく学び、はげしく遊んだところで、労働組合ってなにするところだろうとか、どうしたら湯浅誠さんや戸倉多香子さんや保坂展人さんのために団結は力ですくらむ組んで多世代交流のブログ広場の多文化・多民族・多国籍社会で「人として」転がるひよこ豆のように情報流通を促進できるかとか、明日も晴れの空と風と、月と、星のもとで白砂青松の雪裏の梅花やブーゲンビリアや古い寺を多く見て日常で思った事、感じた事をつらつら好き勝手に書きながら国会議員定数削減・比例削減に反対するInternet Zoneのサイバー政治団体秘書のおしごと日誌。
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