
厚生労働省の村木厚子氏は同省の偽証明書発行事件では完全無罪になりました。「偽証明書発行事件」は検察のでっち上げでした。その判決確定をうけて村木氏は厚生労働省に復帰しました。前にも書いたとおり、無実の罪が村木氏にかぶせられなかったことは喜ぶべきことです。
だけど、厚生労働省で村木厚子氏が手がけた仕事そのものは、果たして国民のためになったものなのでしょうか?そのことは決して忘れてよい問いではありません。公務員としての村木氏の仕事への評価はそれとして厳格に行うべきです。公務員の数が多すぎるとか官僚支配を打破せよとかいう抽象論はよく聞きますが、必要なのは公務員(この場合は高級官僚と言った方がよいかもしれません)がした個々の仕事についてその費用対効果や正当性や民主性や合憲性を検証することです。
(あ、ちなみに日本の公務員の数は決して多くありません。「
くろすろーど」の「
どうみる?日本の財政赤字(5)-公務員人件費が高いから財政赤字が増えた?(山家悠紀夫さんに聞く)」の記事を参照。)
偽証明書発行事件が検察のでっちあげだと明らかになったことによって村木厚子氏が神聖な存在として祭り上げられてはならないと思い始めています。これからは村木厚子氏の手掛ける仕事の内容を批判してはならないという雰囲気が世の中にできているとしたら、それはたいへんに怖いことであると強く危惧するのです。
そうです。現実に多くの障碍者とその家族を苦しめている応益負担原則の「障害者自立支援法」を推進した中心的責任者の一人が村木厚子氏であったことについて改めて書いておきたいのです。なぜなら、村木氏が善意の人で仕事熱心だと本人も周囲も考えているとしても、応益負担原則の「障害者自立支援法」に苦しむ多くの障碍者と家族が現実に多数いることは事実だからです。「障害者自立支援法」を違憲として障害者側が起こした裁判を経て、「障害者自立支援法」廃止が政府と裁判原告との間に合意された今でも、まだ安心はできません。村木氏が手がけた「障害者自立支援法」は失敗であったことが広く認識されなければなりません。そして、人々が村木氏を単純に善意の人と信じ続けることによって、人々を苦しめるまた別の政策を村木氏が手がけることを後押してしまってはいけません。
村木氏のことは善意の人だと信じたいと思いますが、それならなおさら、そのような善意の人から悪魔の政策が生み出されるということへの恐れがこの記事のテーマです。
まず最初に、障害者自立支援法がどのような結末を迎えたかをおさらいしておきます。
障害者自立支援法は、障害者側から違憲訴訟が起こされた結果、同法の廃止と国の謝罪に道筋がつけられたうえで、政府と障害者(原告)が和解することになったことを思い出しましょう。それは、裁判で違憲判決が出されたことに匹敵する結果でした。
●大脇道場!NO.1637 違憲判決に匹敵する「和解」 障害者自立支援法違憲裁判
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1714.html2010.05.19
私もこちらでも書いたとおりです。
■障害者自立支援法訴訟、和解へ
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1689.html2010-03-25
■障害者自立支援法の「延命」を阻止したい。
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-1798.html2010-06-05
では、村木氏は当時、障害者自立支援法をどのような気持ちや意図で推進したのか、報道記事にあたってみましょう。村木氏は善意をもって障害者自立支援法に取り組んだと自分自身信じており、親しい周囲の人々もそう信じているということが、本人と本人の家族や周囲の人々に直接取材したことをもとにしたいくつかの報道からわかります。
●毎日jp(毎日新聞)
ザ・特集:証拠改ざん事件被害者、村木厚子さんの家族らが語る
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101007ddm013040027000c.html
毎日新聞 2010年10月7日 東京朝刊
◇検察批判、口にせず 「はちきん」の胸の内
郵便不正事件で無罪が確定した厚生労働省元局長、村木厚子さん(54)が、内閣府政策統括官として現場復帰して10日が過ぎた。大阪地検特捜部を存亡の機に直面させた証拠改ざん事件が、当時の特捜部長、大坪弘道容疑者(57)らの逮捕へと発展するなか、被害当事者の村木さんや家族は、何を思うのか。【鈴木梢】
無罪判決を受け、心境を語る村木厚子さん。確定までの日々が緊張のピークだったという=東京都練馬区で2010年9月12日、塩入正夫撮影
◇「説明が大切」公務員気質/年金記録問題の思い、脳裏に/「調べ官が部下だったら…」
大坪容疑者らの逮捕が発表された1日夜。村木さんは取り囲む報道陣に「何とコメントしたらいいのか。誰かの責任を問うのではなく、真相解明を一番に考えてほしい」と冷静に語った。悲劇のヒロイン視報道にも自我を抑え、客観的に振る舞う様子は、「今後の検察を、厳しく温かく見守っていきたい」と無念や恨みを表に出すことのなかった、無罪確定直後の記者会見に共通する。
村木さんが、本格的に仕事を再開させた先月27日。夫で厚労省の同僚でもある総括審議官の太郎さん(56)を執務室に訪ねた。太郎さんは、一貫した村木さんの対応に、入省後30年余で培った公務員気質と生来の性格を見る。
「厚労省の仕事は、言ってみれば自分の考えを相手に分かってもらうということ。怒りをあらわにするのではなく、きちんと説明することが大切だと考えていると思う」
任官先に旧労働省を選んだのも、「当時の大蔵省とか通産省のように、大きな絵を描いて世の中を動かしていくのではなく、一人一人を相手に具体的な役に立ちたい」と考えたからだという。
それでも太郎さんは、冷静さを保つ村木さんの本当の気持ちを代弁するかのように、大阪特捜の捜査に憤りを隠さなかった。
「一検事の犯罪かと思っていたが、裁判が始まったばかりの今年2月には幹部も証拠改ざんを知って隠していた。1年3カ月にわたって被告人の立場に置き、1年6月を求刑した。私はこれが一番、人間として許せない」
村木さんは高知市出身。地元の高知大を卒業し、78年に旧労働省に入った。坂本龍馬を生んだ土佐では、男勝りで快活な女性を「はちきん」と呼ぶ。語源は諸説あるが、龍馬が慕った姉、乙女のように泰然自若かつ優しく頼れる女性像だという。「酒も好きだし、まさにはちきんですよね」と太郎さんは笑う。
同僚や知人も、村木さんについて異口同音に話す。
村木さんは、06年10月から本格施行された障害者自立支援法の成立に、障害保健福祉部企画課長として携わった。事件の公判で同僚として証言台に立った元課長補佐の間隆一郎さん(43)は「いつも直球勝負の人」と感じる。障害者に就労の門戸を開くことを目指す一方、障害の程度にかかわらず利用したサービス量に応じた負担を求めたため、成立までの過程で賛否が噴出した。村木さんは法律に疑念を抱く障害者団体に「どうしたら障害者の暮らしを守れるかを考えているんです」と語り、おくすることなく説明に飛び回った。
間さんは、村木さんの口から検察批判を聞いたことが、ほとんどない。07年、厚労省が年金記録問題で国民的批判を浴びたことが、脳裏にあるのではと感じる。だから、致命的な捜査ミスの被害者になっても、検察を擁護するような発言をする、とも思う。「検察は必要な組織でしょう。今、検察の置かれている立場はわれわれの数年前の立場と同じ。一部の検事のために信用を失い、多くは本当に悔しい思いをしているのではないか」。村木さんの胸中をこう推測している。
障害者の自立支援を行う社会福祉法人「プロップ・ステーション」(神戸市)の理事長、竹中ナミさん(61)は保釈後、大阪特捜の取り調べについて尋ねた。村木さんは「『この調べ官が、自分の部下やったら』と思って聴取に臨んでいた」と答えたという。追いつめられた状況下でも、検事を同じ公務員の立場から見ようとする姿勢を垣間見た竹中さんは「あの人、はちきんだし、根っからの公務員やねん」と繰り返した。
村木さんの次女(19)は、この事件を経験しても、将来は公務員になりたいと話した。「この母にしてこの娘あり」。竹中さんは、血を受け継いでいると感じたという。
09年6月14日から11月24日までの大阪拘置所での生活は、すべてが非日常だった。24時間監視カメラ下に置かれ、月曜日から土曜日まで続く取り調べ。食事には麦飯が出た。心配する家族から1日おきに手紙が届き、結婚以来30年で初めて太郎さんと文通をした。
夜になると、冷房のない3畳の独居房にプロ野球の阪神戦が響き、耳を傾けているうちに巨人ファンから阪神ファンになった。
取り調べも接見もない日曜の夕方には、俳優の福山雅治さんの人気ラジオ番組が、房内に流れた。それまで番組を聞く時間などなかったが、低い声で冗談交じりに話す飾らない人柄にひかれ、毎週楽しみにした。
昨年8月30日には「脱官僚」を掲げた民主党政権が誕生することとなった。独居房でニュースを聞き、「政権交代で仕事のやり方も変わるだろう」と不安も募らせた。
そんな非日常から解放された日、東京に戻る新幹線で缶ビールを開けた。
自宅では、2人の娘と「福さんの声がいい」と、太郎さんそっちのけで、福山さんの話で盛り上がっている。村木家では、今年から始まった福山さん主演のNHK大河ドラマ「龍馬伝」を見るという。
無罪確定の先月21日に、太郎さんは逮捕以来、初めて村木さんの涙を見た。自宅で娘と抱き合って泣きじゃくり、家族の緊張が一気にほどけたときだった。
その翌日、初登庁した村木さんは、復帰会見で「拘置期間は163日。宇宙飛行士の野口聡一さんが地球を離れていた日数と同じです」と話した。非日常の日々を、一般人には想像も難しい宇宙生活と重ね合わせた。「子どもの虐待が非常に気になる」と言い、今後の仕事について聞かれると「子どもや雇用政策は難しい問題が山ほどある」と、厚労省として早急に取り組むべき問題を挙げた。
与えられた執務室には新しいパソコンが用意され、分刻みのスケジュールが待っていた。マスコミからの取材依頼は、「仕事に専念したい」とすべて断っている。「霞が関の乙女」に、忙しかった1年3カ月前の日常が、戻りつつある。
(転載ここまで)
偽証明書発行事件について語っている部分は障害者自立支援法についての評価とは直接関係ありませんが、村木氏の人柄を理解するための情報としてこの2010年9月の毎日新聞の記事は読むことができます。
この記事からわかることは、村木氏は障害者自立支援法に真剣に取り組んだようだということです。しかし、障害者から起こされた「障害者自立支援法違憲訴訟」によって法の撤回に追い込まれたこと、つまり自分が全力を尽くした仕事の失敗に対する反省の弁が記事の中にはありません。(ほかの報道記事でも見つかりませんでした。)仕事の失敗ということは、公務員が無駄な仕事に時間とお金を使った、ということでもあります。いわゆる「税金の無駄遣い」です。その失敗に対する反省がないということは、次も同じ失敗を繰り返しても不思議ではないということです。本人に失敗という意識がないのか、反省を語ったけど記者が記事に盛り込まなかったのかはわかりませんが、たいへんに残念です。
もう一つ、2009年夏の月刊誌記事があります。その記事を転載して紹介している、村木氏とも親しい人が運営する社会福祉法人のサイトからお借りします。
●社会福祉法人 プロップ・ステーション
緊急ルポ >障害者福祉団体、女性ジャーナリスト、元官僚たちの証言
村木厚子・厚生労働省前局長の逮捕に戸惑う人たち
http://www.prop.or.jp/news/clip/2009/20090807_01.html
婦人公論 2009年8月7日号より転載
“キャリア女性の星”と評判の高いトップ官僚の逮捕劇。
「またか」と思ったきり、よくある官僚の汚職事件として記憶している方も多いかもしれない。
しかしこの事件、どうも様子がちがうようなのだ。
その理由は“誰も悪評を聞いたことがない”という彼女の人物像にあった──
取材・文 高崎真規子 (たかさきまきこ) / ジャーナリスト
「厚生労働省の現職女性局長が逮捕」の報に世間が騒然としたのは、6月14日のこと。7月4日には、その村木厚子前雇用均等・児童家庭局長(現、大臣官房付)が、逮捕後も一貫して否認を続けたまま、大阪地検特捜部によって起訴された。
罪状は「虚偽有印公文書作成・同行使」。1通120円のDM送料がたった8円になるという障害者団体向け割引郵便制度を悪用した、厚生労働省の偽の証明書発行にかかわったというものだ。当時の上司である元部長も、起訴された元部下の係長も、今回の事実関係を認めたとされている。そこで、否認し続けている村木前局長にも裏の顔があるのでは……といった憶測が乱れ飛んだ。
ところが、逮捕から日がたつにつれ、彼女への支援の声が高まりつつあるのだ。
こんな官僚もいるんだ
最初に声をあげたのは、長崎県雲仙岳のふもとにある社会福祉法人、南高愛隣会理事長の田島良昭さん。会のHPに「村木厚子さんに『信頼の想い』を伝えたい!」という提言を載せ、支援を募りはじめた。
田島さんが村木さんと初めて会ったのは約10年前、彼女が労働省(当時)の障害者雇用対策課長として、この地を訪れたときのことだった。
「最初に『生意気だと思わないでくださいね』と前置きをして、こう言うんです。『ハンディキャップを抱えながら働く人には、雇用対策を講じるだけではダメなんじゃないでしょうか。雇ってやるからこれだけ働けということではなく、もっと優しい目線で見て、就労支援みたいなことができないかなと思うんです』と。あまりに新鮮な発想に、こんなふうに考える官僚がいるんだと、びっくりしました」。 どうしてそう思うのかと問う田島さんに対し、村木さんは、「子育てしながら働くという点では、ハンディキャップがある。そういう意味では一緒」と答えたという。
田島さんはその後、村木さんと全国各地の障害者福祉施設を回った。
「現場に行って現場で教わるという手法なんです。それも、上の立場から視察するという姿勢ではなく、謙虚に話を聞く。障害を負っている当事者にとって何が一番いいことなのかを、常に考えている人でした」
村木さんは、1978年に労働省に入省。一時期は婦人局に在職し女性労働問題にも取り組んでいた。そのころ『読売新聞』記者として親しくなった永峰好美さんは、「女性の労働問題を中心にしつつ、障害者や高齢者の雇用、ハンデを負っている人の生きにくさについても肌で感じて取り組んできた人」と評する。
「プライベートで、旧労働省で働く年齢の近いキャリアの方たちとワインの会を開いたりしたこともあります。雇用均等・児童家庭局長といえば、日本の女性官僚の中でもトップのポジション。周囲のみんなはライバルのはず。でも、会は終始なごやかな雰囲気でしたね。村木さんは会話をリードするタイプではなく、楽しそうに聞き役に回っていました。仕事の場では、データを駆使し、論理的で明快な指示をするのですが、物腰に独特な柔らかさがある。部下への目配りも行き届いていて、会に後輩をよく連れて来ていました」
温かい目線の持ち主
6月12日、衆議院厚生労働委員会で答弁する村木厚子さん
(写真提供 共同通信社)
20年来の付き合いだという元大手外資系企業人事部の女性は、村木さんの仕事ぶりをこう振り返る。
「初めてお会いしたのは、90年代初めごろ。村木さんが労働省の女性政策課の課長補佐だったときです。私がいた会社は育児や介護休業など、法律に先駆けて働く女性をサポートする体制を作っていたので、話を聞きにいらした。また当時、大手企業の人事担当の女性12人ぐらいでネットワークを作って勉強会を開いていたのですが、ぜひメンバーに加えてほしいと言われました」
「法律だけ作っても、女性たちが継続して就労できるような環境を整備しなければ負担がかかるだけ。働く女性がどんな問題を抱えているのか、企業での対応も含め生の声が聞きたい」。村木さんに言われ、労働省の課長補佐の立場にある人が民間企業にいる自分たちの意見を積極的に聞こうとする姿勢に驚いたという。
「どうやったら企業側にも働く側にもよくなるかっていうことを、本音で話しました。そのうえで彼女は、行政の立場から最適な提案をし、解決方法を考え出していく。そういう才に長けていましたね」
バブル崩壊後に障害者の解雇が急増したとき、この女性のところに障害者雇用対策課長の職にあった村木さんから、「緊急雇用プロジェクトでお金が出るんだけど、それで何かできないか」と相談があった。この女性は、「企業が障害を持った人たちを雇用するときのハードルを低くするのが一番。『何かあったらどうする』『働き続けられるのか』といった雇う側の不安を取り除けば、雇用につながる」と答えたそうだ。
そうした声をもとに、労働省は3ヵ月の有期契約をして、契約が満了した時点で本雇用に結びつけるかどうかを決定する「トライアル雇用」の制度を導入、3ヵ月間は国から支援金が出ることになった。のちに若者や高齢者へも広がっていくこの制度の導入によって、知的障害者の雇用が画期的に進んだという。
村木さんは常に現場の声を聞く、とても仕事熱心な人物だったという声は多い。障害者の働く場作りを応援する福祉ベンチャーパートナーズ代表の大塚由紀子さんはこう話す。
「障害者雇用に熱心に取り組んでいる企業の見学にもよく行っていたし、グループホームに泊まりこんだりもなさっていました」
さらに、何かの折に、子育ての悩みを話したこともあるという。
「すると『ウチも子育てではいろいろあったのよ。子どもの描く“家”の絵がなんか変なの。おねしょもなくならない。仕事ばかりしていたせいかも。カウンセラーに相談したこともあったのよ。でも今から思うと、そういう出来事があったことで、子どもに一所懸命向き合うことができたんだと思うの。あまりにも順調に育っちゃうと、子どもそっちのけで仕事しちゃうからね』と、元気づけられたこともありました」
大塚さんの会社は、「福祉のプロでもないのに何ができるのか」と、よそから足を引っ張られることもあったという。「そんなときも、村木さんは、『私はプロの保育士じゃないけど、子どもを育てた経験からできることはある。福祉も同じで、障害のプロにしかできないことじゃない』とおっしゃって、同じ志を持っている方を紹介してくださいました。あの霞が関にこんな人がいるのかと思うような人です。目線が温かいんですよ。官僚の目線ではなくて一般の目線、普通の暮らしを通して社会を見ているのが印象的でした」
熱心に耳を傾ける
「村木さん夫妻と3人でお食事させてもらったことがあるんですが、ご主人がまた、官僚なのに地味でおだやかな方でね。全然イケメンじゃない。なんでこんな人を選んだんかと思ったら、自分が落ち着ける、縁側の座布団のような人を夫にしたかったらしいと彼女の親しい友人から聞き、なるほど、わかるわかるって」
こう話すのは、公私ともに15年近い付き合いだという社会福祉法人プロップ・ステーション理事長の竹中ナミさんだ。竹中さんは障害者を「チャレンジド(挑戦という使命やチャンスを与えられた人を指す米語)」と呼ぶ。コンピュータを活用して能力に応じた働き方をすることで、社会参画できるシステムを作れないかと思いたち、91年に草の根活動のグループ、プロップ・ステーションを立ち上げた。村木さんと出会ったのは、活動を大きくするために奔走しているときだ。
「健常者は別のところにおって障害者をひとくくりにし、『かわいそうやから、なんか福祉の手当てしてあげたらいいやんか』と、福祉の対象としてしか見ないのはおかしいよね。それが私の出発点なんです。村木さんも、女が子どもを育てながら働いてちゃんと収入を得ていくことは、男性よりもすごく難しい、女性であれ、チャレンジドであれ、高齢者であれ、どんな人でも自分の持っている能力を花開かせて、社会の中で活躍する仕組みを作らないといけないんだっていう考えを持っていらっしゃった。だから、お会いできたときはうれしかったですね。チャレンジドを取り巻いているいろいろな問題点も熱心に聞いてくださって。よく勉強会をしたり、意見交換をしたりしました」
コツコツと控えめ
「障害者の問題をライフワークとしてやっていきたい」。多くの人が村木さんからそんな言葉を聞いたという。それだけに、2005年10月の障害者自立支援法の成立にはひとかたならぬ思いがあったのだろう。この法案は、「当事者にも一律に負担が課せられる」という面ばかりクローズアップされ、諸方面からの批判が多かった。一方で就労支援の強化や障害の種類に関係なく施策を一元化するなど、これまでの障害者行政を一新する改革でもある。
村木さんは責任者として、「多少の不正には目をつぶってでも、法案を通したい」と焦った末、04年春、偽証明書発行に……。逮捕劇を目にした人の多くが、そう思っても不思議ではない気もする。検察の筋書きも、そこを突いているのだが──。
新制度実現に一緒に取り組んでいた元障害保健福祉部企画官(現在は退職)の北川博一さんは、こう話す。
「新制度の具体的な中身を詰め始めたのが、04年の8月ごろです。その前は、実際の資金不足の把握作業などを進めていた時期で、赤字の穴埋めをどうするかという省内での判断も決まっていません。内容も定かではない4月から6月の段階で、法案成立のために外に働きかけるなんてことはありえません。時期や筋があまりに違うので、今回の件には強い違和感があります。
8月以降の当事者団体の対応は、当時企画課長の村木さんが一手に引き受け、精力的に説明会や勉強会をしていました。村木さんは、政治家との合意形成の前に利用者サイドとの合意形成をきちっととっていく。その姿勢が、極めて新鮮でした。人柄もクリーンですが、仕事の進め方自体がオープンで透明性がある。だから、みんなの信頼が厚かったのだと思います」
取材中、誰の話を聞いていても、村木さんから出世欲の“し”の字も出てこない。福祉関係に詳しいマスコミ関係者は、こうもらす。
「コツコツと控えめだけど、政策理念を持って成果をあげていく人だったと思います。私も長年、この世界の人たちに取材していますが、村木さんについては一度も悪評を聞いたことがないんです。この件で『仕事熱心だが、手段を選ばないところがあった』という障害者団体の男性理事の談話が出ましたが、マスコミ関係者の中でも、なんで今あんなコメントが出るのかって、不思議がっていたくらいです」
舛添要一厚生労働大臣は、逮捕の報に際して「働く女性にとって希望の星だった。非常に残念」と語った。かつて厚生労働省の前身である旧厚生省には私腹を肥やしたとして実刑を受けた元事務次官がいた。それに比して、村木前局長が私を利した形跡は、まったく見えない。まずは裁判の行方を見守りたい。
(転載ここまで)
村木厚子氏への絶賛の嵐です。村木氏は仕事熱心なことは間違いないようですし、温厚な人柄の善意の人でもあることはうかがえます。
しかし、しかしです。それだけ仕事熱心で温厚で障碍者のために働いている「はず」の村木厚子氏がなぜ障碍者を苦しめる応益負担原則の違憲相当の法律を、実際に苦しんでいる者の抗議や反対を無視して当時作ることができたのか、私は理解に苦しんでいます。
そして、障害者自立支援法違憲裁判を通じて障害者自立支援法が実質的に違憲とされて失敗に終わったことが明らかになっている今も、そのことについての本人の反省の弁がマスメディアなどを通して伝わってきていないことについても理解に苦しんでいます。障害者側・原告と厚生労働省の間の和解文書がそれに当たるのでしょうか?
でも、私だったら、そのことの反省をマスメディアでの取材に答えるという形や、厚生労働省の責任で失敗検証調査チームでも立ち上げて第三者的視点から徹底的に調べて発表するという形か何かで、個人としてのお詫びのメッセージと、なぜ誤ったのかできるだけ客観的に分析した結果から引き出した教訓を障害者側・原告に伝えずにはいられないでしょう。そうでなければ、いくら善意であったとはいえ、障害者自立支援法という違憲相当の法律を作って障害者を苦しめた負い目で、とても次の仕事などできません。
村木氏本人に障害者自立支援法の失敗の件について直接尋ねた報道機関は今のところないようです。実際に、検察のでっち上げで有罪にされそうになった事件が終わって仕事に集中したいから取材はすべて断っているそうで、そのことは理解できます。しかし、上で引用している記事にも登場している、村木氏の知人であり大きな理解者であり、自ら障害者の自立支援を行う社会福祉法人「プロップ・ステーション」(神戸市)の理事長でもある竹中ナミ氏と、その考えに疑問を持つ人の対話がインターネット上に残っています。それを読むとわかることがあるように思います。
●Togetter
「違憲の障害者自立支援法「応益負担」を容認した竹中なみ氏との会話」
http://togetter.com/li/34294
障害者自立支援法の違憲判決が出たその日、謝罪の意を示す鳩山首相(当時)のツィートに異を唱える方を見かけ、その方と会話しました。その方とは 村木厚子氏と共同で障害者自立支援法成立を推進した竹中なみ氏です。結局、障害者自立支援法の応益負担に対しての謝罪・反省の言葉は聞けませんでした
まとめられたつぶやき. ..
..@amneris84竹中さんは村木さんと組んで自立支援法を強力に推進しました。この法律が現場でどう評価されているか、ご存じと思います。今回の「冤罪」事件では村木さんの無罪を確信していすが、お二人の功罪も冷静に見てほしいと思います。.keikosugimoto
2010-04-21 08:20:04 ....
..@hatoyamayukio 自立支援法が、チャレンジドの就労促進を目指した事を知らない人(無視する人)が多すぎる。@hatoyamayukio 障害者自立支援法を違憲と訴えていた方々とお会いしました。訴訟は今日の和解で終わりましたが(略)強い思いをしっかりと受け止めて.nami_takenaka
2010-04-22 00:05:12 ....
..この発言は自立支援法を擁護するものでしょうか? 応益負担は違憲と判断されましたが? 中央障害者施策推進協議会委員としての発言でしょうか? RT @nami_takenaka: @hatoyamayukio 自立支援法が、チャレンジドの就労促進を目指した事を知らない人(無視する人).haiou4b1
2010-04-22 00:27:56 ....
..働く意思(社会を支える意思)を持つ人に対し、障害の有無、年齢、性別に関わりなく、その意思を達成できるような制度設計をするのが政治の要諦だと思う。.nami_takenaka
2010-04-22 00:38:12 ....
..勿論 大前提故 同意します しかし 障害が有るがため 働いて賃金を得る事が出来ない障害者に応益負担を強いた「障害者自立支援法」についてはどうお考えでしょうか?RT @nami_takenaka: 働く意思(社会を支える意思)を持つ人に対し、障害の有無、年齢、性別に関わりなく….haiou4b1
2010-04-22 00:45:55 ....
..自立支援法は未熟な法案。真にチャレンジドの就労を促進できる制度を創出すべき。ただ、その一歩を自立支援法が目指したことを知らない人が多いのが残念。.nami_takenaka
2010-04-22 00:49:46 ....
..プロップの理念から「自立支援法」の功罪の功の部分を評価するのはわかります 「未熟」より「冷血」と私は考えています 就労可能な障害者ばかりではないからです RT @nami_takenaka: 自立支援法は未熟な法案。真にチャレンジドの就労を促進できる制度を創出すべき。ただ、その….haiou4b1
2010-04-22 00:57:39 ....
..37歳で私をオカンと認識できない愛娘マキは、働くことなど出来へんけど、私にとって宝物。彼女のような人が親亡き後も社会からまもられて生きるために、働く意思を持つ人を応援するのがナミねぇ&プロップのミッション。そのための制度を生み出すために、総理主宰の雇用戦略対話委員をお受けした。.nami_takenaka
2010-04-22 00:58:13 ....
..「自立支援法」という名称など、どうでもヨロシ! 働く意思を持つ人に仕事を、スキルアップの機会を、そして真に働けない人にはホンマもんのセーフティネットを。異議を唱えるのは簡単やけど、ほなどうすんねん!が重要。.nami_takenaka
2010-04-22 01:04:51 ....
..勿論 その姿勢には賛同しますし 雇用戦略対話委員としてのご活躍を期待します しかし 過去の反省から新たに道を定めて行くべきではと考えます RT @nami_takenaka: 37歳で私をオカンと認識できない愛娘マキは、働くことなど出来へんけど….haiou4b1
2010-04-22 01:07:12 ....
..@nami_takenaka 私がお聴きしたいのは 応益負担は是か否か お考えは? という一点だけです.haiou4b1
2010-04-22 01:11:08 ....
..@nami_takenaka 私は異議を唱えているわけではありません 今後 新たな障害者対策に関わる方が 違憲と判断された障害者自立支援法をどう考えているのか知りたかっただけです その答えは今後の活動で示していただけると期待しております 失礼しました.haiou4b1
2010-04-22 01:29:06 ....
..ベーシックインカム(最低保証)はチャレンジドの場合、1,2級であれば毎月9万円強が給付される。主婦の必死のパートに匹敵するこの金額は世界でも稀!でも、それをバネにして自立出来る収入を得るシステムが無い、というのが日本システムの問題点。負担に着目しすぎると、働く権利が後退して行く。.nami_takenaka
2010-04-22 01:34:47 ....
..誰かが(政治が)なんとかしてくれるやろう、って思うたらアカンで! 政治は有権者(国民という主権者)の意思と行動の結果にすぎへんのやからね。チャレンジドが働く誇りを得られるように、出来ることを私は全部やる!ほんで娘が尊厳を持つ存在として認められ、社会から護ってもらえたら嬉しい・・・.nami_takenaka
2010-04-22 01:44:44 ....
..そんなに答えたくない質問か? RT @haiou4b1: @nami_takenaka 私がお聴きしたいのは 応益負担は是か否か お考えは? という一点だけです.haiou4b1
2010-04-22 02:00:47 ....
..できることは、いっぱいあるけど一番重要なのは「チャレンjドが働くことは当たり前」という意識の醸成。チャレンジド本人だけやなく、親でさえ「うちの子は無理」と思ってる場合が多い。数十年前まで「女は外で働けない(働くのは無理)」と言うてたのと同じ。.nami_takenaka
2010-04-22 02:04:11 ....
..娘が生活している病院では自立支援法施行後、食事代、おむつ代が自己負担になった(応益負担)。離婚前に自宅介護してた時はすべて自己負担やったので、入院してから無料になってビックリしたけど、支払いを求められて当然と思った。支払えない人にはサポートが必要やけど払える人は払って当然と思う。.nami_takenaka
2010-04-22 02:13:20 ....
..@haiou4b1 せっかく返信(娘の病院経費、応益負担のこと)書いたのにぃ・・・(笑)。お休みなさい。byナミねぇ.nami_takenaka
2010-04-22 02:46:55 ....
..@nami_takenaka おはようございます 返信ありがとうございます しつこくする事は本意ではありませんので 一言だけ。 前向きな事は理解します しかし 応益負担は支払える、支払えないの問題ではないと・・ 障害者が生存のために経済的負担を強いられた点が人権侵害と思います.haiou4b1
2010-04-22 08:19:00 ....
..昨日の衆議院本会議(横路孝弘議長)において、参議院に引き続きナミねぇのNHK経営委員就任が満場一致で採決されましたので、ご報告します。より良き公共放送のありかたを、緊張感を持って議論させて戴きたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。m(__)m.nami_takenaka
2010-05-26 09:02:36 ....
..ナミねぇ(竹中ナミ)より、全てのツイッター・ユーザーに、お願いです。「わたしは、村木厚子さんの一日も早い職場復帰を願い、支援します。」という一言を燎原の火のように広げたく思います。リツイートのご協力を何卒よろしくお願いいたします。 #muraki.nami_takenaka
2010-05-28 13:49:08 ....
..@matsudadoraemon ご無沙汰です(^_^) よろしくお願いいたします。@matsudadoraemon:民主党の勉強会で名刺交換して以来、ご無沙汰しています。.nami_takenaka
2010-06-02 16:55:36 ....
..6月19日の神戸新聞記事(NHK経営委員就任に関する「人」欄)を、プロップサイトに掲載しました。http://www.prop.or.jp/news/clip/2010/20100619_01.html.nami_takenaka
2010-06-21 10:54:23 ....
..「わたしは、村木厚子さんの一日も早い職場復帰を願い、支援します。」という一言を、燎原の火のように広げるために、ツイッターでの応援を改めてよろしくお願いいたします。m(__)m #muraki.nami_takenaka
2010-06-25 17:31:11 ....
(転載ここまで)
なんか、やりとりがかみ合っていません。竹中氏は理念を語るばかりで、その理念と現実の政策のギャップを見ようとしていないように見えます。また、障害者といっても人それぞれ違うし、抱えている事情もそれぞれ違うことは明らかなのに、自分基準だけをこの障害者自立支援法に苦しむ人々に全員に無理に当てはめようとすることの問題点を直視しようとしていないようにも見えます。
推測になりますが、竹中氏は自分がやっている自立支援が「すべての」障碍者にとって正しいものであるのだから「すべての」障碍者に適用されるべきだと信じているのではないでしょうか。そして、そういう思い込みにとどまっているのではないでしょうか。竹中氏は、応益負担原則の障害者自立支援法によって現実に苦しんでいる人々の抗議の声から意識的にか無意識的にか目と耳をそらそうとしているようにも見えるのです。竹中氏がそのような抗議を認めてしまったら、いえ、単に聞いてしまっただけでも、自分の取り組みとの両立不可能な矛盾と直面しなければならなくなるからそういう態度をとっているのではないか、というのが私の解釈です。(もしもっと良い解釈があれば、お聞かせください。)上に引用した報道記事から想像する限りでは、この解釈はたぶん村木厚子氏についてもあてはまると考えられます。
改めて思いだしたいのですが、応益負担原則の障害者自立支援法によって現実に苦しんでいる人々に課せられた不当な仕打ちを、私は過去の記事でこう表現しました。
■「障害者自立支援法」の根拠である「応益負担論」の冷血的不公正
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-968.html
障害が重く、生活・生存のために介助が必要な障害者が、介助をしてもらうたびにお金を払わなければならない。これは、健常者が生きるために呼吸するたびにお金を払わなければならないようなものです。あるいは、施設に働きに行くと、「施設利用料」をとられる。これは、健常者が会社に働きに出ると、「勤務先利用料」をとられるようなものです。しかも、障害者はそんなに大金を得られるわけではありません。場合によっては得る賃金よりも施設利用料の方が高いという事態さえ少なくありません。障害者に「生きるな」と言っているようなものです。
(中略)
この法律を成立させ、施行させた政府、与党、国会議員、中央官僚のみなさん、考えてもみてください。あなたがたは国の施設を利用しています。国家機関で働いています。そこで働いて賃金を得ることで「利益」を得ています。「国家機関を利用して」稼ぐお金より高額な「施設利用料」を払っていますか。生活基盤がしっかりしていて負担力のあるあなた方が「施設利用料」を払っていないのに、なぜ生活基盤があなた方よりも弱い人たちに「施設利用料」を払わせるのですか。
(引用ここまで)
私がこれらの言葉で表現したことは、現実に苦しむ障碍者にとっては本当の「現実」なのですから、障害者自立支援法をつくって推進する側がこの法律は障碍者のためになる法律だと主張するのであれば、絶対に避けて通れない課題、誠実に応答すべき問いのはずです。村木氏を含む政策推進側は当時その「現実」に気付かなかっただけならまだしも、障碍者の抗議も積極的に無視したとしか思えないのです。
竹中氏は応益負担でいいと考えているようですが、そのやり方が適さない障害者や関係者が大勢いるという事実をなぜ無視できるのでしょう。不思議です。どんな障害者であっても安心して利用できる制度にしようとなぜしないのでしょうか。本当に不思議です。竹中氏も村木氏も、障害者といってもいろいろであるということを素直に認めて、自分の思い込みを客観的な視点から修正できるようになってほしいと思います。
改めて次のような抗議と心配を表明したい障碍者や関係者は大勢いることでしょう。
●難聴者の生活(Hatena)
村木元局長は現行障害者自立支援法の推進者だった。
http://d.hatena.ne.jp/HOHrabit/20100922/1285152763
2010年09月22日
ある福祉関係者の集会で障害者自立支援法の自己負担の弊害は聴覚障害者のコミュニケーション支援事業にも強い影響があることを話して降壇したら、初対面の村木厚子企画課長(当時)が近寄ってきて、「障害者自立支援法は現行サービスを下回らないのよ」と言う。
しかし、それまで無料だったコミュニケーション支援事業が各地で有料化され、聴覚障害者は自立支援法対策本部を結成し、全国で大運動を展開したのだ。
第三種郵便事件が冤罪だったとしても、村木厚子氏が障害者自立支援法の悪法の推進者だった事実は消えない。
http://www.normanet.ne.jp/~jadh/jdnews2004
復職して権力を持たれると怖い。
ラビット 記
(転載ここまで)
●Twitter - 大脇 友さん
http://twitter.com/oowakitomosan/status/25165476468
村木厚子氏の冤罪被害は気の毒で、名誉回復を求め、証拠を改ざん等検察のやり方は徹底的に糾弾する。だからと言って、村木氏が死人も出す障害者自立支援法作りに関り、障害者と家族の尊厳を踏みにじった罪は免罪されるものでは断じてない。 5:18 PM Sep 21st via web
(転載ここまで)
さらに、障害者自立支援法実施開始当時の、障害者施設の運営者の一人の意見を見ると、もっと考えさせられてしまいます。全文引用させていただきます。
●亀の子セルプ - 社会福祉法人 亀の子
障害のある人が地域で安心して暮らせる社会をめざす
~とうとう障害者自立支援法が公布されました~
http://www.kamenoko.jp/tsubuyaki/archive/20060215.html
施設長 森山登美子 (2006/02/15)
「春は名のみの 風の寒さや 谷の鶯(うぐいす) 歌は思えど 時にあらずと 声も立てず 時にあらずと 声も立てず」と、早春賦の歌である。今の季節にぴったり当てはまる。
精神保健福祉領域の分野を含む障害者福祉全体が関係する「障害者自立支援法」が公布されてしまった。何故にこうも早く、「当事者の想い」を聴きもせず「新法」が成立してしまったのかと、官僚主導の体制を何故こうも早くしなければならなかったのかと、悲しみと憤りを、強く思う。
しかし、「新法」が成立してしまった以上は、それに習うしかない。もし習わなければ、法律に違反することになり、罰せられることになる。
本当は、もっともっと慎重に、当事者の本当の実態や想いを、吸い上げて、障害者が日本のどの地域でも、一人の市民としてごく当たり前に安心して暮らせる社会をめざすべきではなかったのか。
いやはや、ここで一個人の私が、愚痴を言っても、ラチが開かぬことは、「百も承知の介」だ。
先日の1月29日(日)出雲市大社町の「うらら館」にて島根県主催の全国対話キャラバン・障害者自立支援法講演会が開催され、厚生労働省、厚生労働大臣官房、政策評価審議官の村木厚子氏の話を伺うことが出来た。
村木氏からは障害者自立支援法の制定の趣旨、改革のねらい、障害のある人が普通に暮らせる地域づくり、目指す方向について説明を受けた。「目指す方向」については・・・
◎できるだけ身近なところにサービス拠点◎NPO、空き教室、小規模作業所、民間住宅など地域の社会資源を活かす
◎施設入所も選べる日中活動
◎重度の障害者も地域で暮らせる基盤づくりと、謳ってある。
障害者自立支援法のメリットについても、利用者にとって・・・事業者にとって・・・地方自治体にとって・・・と、説明を受けた。
その目指す方向性については、誠に素晴らしいビジョンだと納得いくのだが、その中身に実に多くの問題点があることに気づかせていただいた。
障害者福祉サービスの負担の見直しと言い、応能負担から定率負担にと、通所サービスについては、定率負担(1割)となり、一般(市町村民課税世帯)では37,200円となり、低所得者(市町村民税非課税世帯)では、24,000円と15,000円となる。更に法人減免として、15,000円が7,500円となる。生活保護受給者は0負担となる。さらには、公費負担医療の見直しとして、通院医療費の1割負担となった。
ここで問題なのは、精神疾患の場合は、医療を受けながら、地域の中で生活しなければならず、福祉施設を利用するのにも1割負担、医療を受けるのにも1割負担となる。精神科ばかりでなく、他の疾病がある場合は、それ以上に負担がかかることになる。
当事者たちの経済的負担は、増大するばかりだ。当事者たちの経済基盤が裕福で満たされているのなら、致し方ないこととして合点も行くが、障害年金という限られたものしかない。当事者たちは、「ない袖は振られぬ」のである。
このような「新法」を円滑なる実施に向けと、どう進めというのだろうか。この状況は、テレビドラマの水戸黄門さんに出てくる、「悪代官」さんのようです。当事者や家族や関係者が一生懸命に「印籠」を出しているのに気づいていただけないとは、悲しい限りです。
この講演会に当たって、当亀の子のメンバーは、障害者自立支援法への嘆願書をしたためた。私はこの嘆願書を、意見交換の時間帯に、村木厚子氏に直接渡すことが出来た。
又、当事者達の実態を知っていただきたいと、12月8日NHKテレビ放映の「福祉ネットワーク」のお知らせを厚生労働省、障害保健福祉部精神保健福祉課と職業安定局高齢・障害者雇用対策部障害者雇用安定課へEメールを出しておいた。
見ていただいたのかと質問してみたが、村木氏には、その情報は届いていなかった。本当に、今回の障害者自立支援法は、いったい誰のための法律なのだろうか。疑問ばかりが膨らむ。
さぁ。春は名のみです。障害者自立支援法も名のみです。今こそ、当事者や家族や関係者は、もっともっと団結して、「したたかに」物申す「人」になりましょう。
(転載ここまで)
これは法律施行当時の文章で、その分当時の関係者の気持ちがよく表現されていると思います。「その目指す方向性については、誠に素晴らしいビジョンだと納得いくのだが、その中身に実に多くの問題点がある」とこの施設長の方は書きました。趣旨がどれほど素晴らしくても現実の具体的な政策に問題が多かったら、趣旨が素晴らしいことには何の意味もないし、ましてや政策立案者がいくら仕事熱心で周囲の評判が良い人であっても、政策の中身のダメさや政策の違憲性を正当化することは絶対にできないということではないでしょうか。
そのことを何度も強調したいです。
このように、当時、この障害者自立支援法には多くの正当な反対意見が当事者から出てきたのに、その中身の問題点はそのままで実施されてしまいました。そして、今も現に苦しんでいる当事者がいます。ですから、そのような政策をすすめた本人たちのメンタリティを知ることは、官僚政治の不適切さを正すために必要だと思います。海舌さんのメモにあった、障害者団体の織田晋平さんの記事を次にどうぞ。
●『海舌』 the Sea Tongue @ Kaisetsu with Archaic smile
村木厚子は、悪法⇒小泉悪政の一つ⇒障害者自立支援法の担当だった。
http://blog.kaisetsu.org/?eid=756459
2009.06.14 Sunday
“どうなる”「障害者自立支援法」
事務局長 織田 晋平
小泉自民党の圧勝の不思議さ
「社会福祉基礎構造改革(三位一体の改革)」を01年小泉政権は打ち出したが、何ら改革は進んでいない。しかし、選挙で、「自民党はぶっ潰す、『郵政民営化』だ、改革なくしては何も進まない」と絶叫し、「改革は国民との約束だ{小泉と私(有権者)の約束と錯覚し}、国民に「郵政民営化に賛成か反対か」と?二者択一で檄を飛ばし、これまでにない、「選挙」を演出し、劇的に幻想を持たせる言い回し、その熱狂とその強引な選挙戦略は一見「権力と権威」を持っているかのように、有権者は惑わされた。また、これをもって「小泉劇場」とマスコミも持ち上げ、圧勝したと報じた。
小泉候補の選挙現場は、かってないほどに「熱狂」、その「さま」は、スタジアムでのスポーツ観戦に似た歓声であった。郵政民営化=賛成か・反対か・“改革”改革“だとの連呼する小泉、その様を携帯で活写する。“これって”、何だろうか? 携帯を持ったサル・(岩波新書)なのか?
この選挙は、今後の「社会保障政策」などのみではなく、日本の行方(政治・経済政策)を方向付ける重要な選挙であったと考えるが、その時代認識(国際的にも)と「政治政策の内容と政策における税金の使い道」についての「論点」は、何ら認識されない選挙結果であった。
さて、社会保障の一つであり、私たちの生活基盤を破綻させる「障害者自立支援法」は、この稿が読まれる頃には、原案のまま再提出され成立しているかも知れません、が。その意味では、第2段の闘い(対応策)をはじめなければなりません。そこで、これまでの経過や現法案の問題点や今後の「社会保障」の在りかたについて再考してみます。本稿を叩き台にし、各支部での議論、意見交換を深めて下さい。
一、「障害者自立支援法」とは何だったのか
ことの始まりは、昨年の一月厚生労働省は、「介護保険制度」へ障がい者の「支援費制度」を統合する施策を打ち出し提起し、その後、「社会保障審議会・障害者部会(8団体)」で9月末まで審議が行われています。しかし、障害者部会での結論は出ず、他方、経済界や地方自治体などの「統合反対」を受け、厚生労働省は審議打ち切り、統合を断念したかのようでした。その渦中3団体が統合賛成を意思表示し、残された団体はあっけにとられて、これからどうすると、立ち往生したのです。
この「介護保険制度への支援費制度を統合」する狙いは、支援費制度というサービス制度の利用者が次第に増加したことで、このままでは、毎年予算増加となることを懸念し、財源の確保と利用抑制を図るための策として、税金(措置費)ではなく介護保険制度という新たな「保険料」を国民からの徴収(20歳から)し、その「保険料徴収金」の枠内(賄える限度)で「福祉サービス」を行い、サービスは利用度において原則一割負担とする制度に組み入れることにあり、財源増を抑制するための政策であったのです。
その直後、10月12日、かの「改革のグランドデザイン案」という、新たな障がい者政策の方向付けしたものが提起されたのです。同案の細部は、11月頃から小出しされて、年明けて2月にその骨子として「障害者自立支援法案」が国会に上程されました。が、その内容たるや「障害者福祉政策の大転換」となる内容であったのです。
簡単に言えば、基礎年金受給(年収80万円)からも、それぞれ利用程度に応じた、「福祉サービスや医療費」について、原則一割負担としているのです。つまり、介護保険制度への「統合」ができなかったので、「支援費制度(応能負担・サービス利用者は支払い能力に応じて)」を破綻させるための新たな戦略として、「障害者自立支援法」は提起されたのです。さらには、3年をメドに「介護保険制度への統合」を前提とした法案なのです。だからこそ、5.12・7.5の大規模な抗議行動が、東京や各地域で展開されたのです。国会でもこれらの障がい当事者・家族・関係者の活動が、国会での「審議」を促しました。厚生労働省は5月に成立の予定でしたが、全国的な抗議の声が、7月まで審議を続けさせたのです。その経過の中、「郵政民営化」法案の参議院の否決で解散になった結果、「障害者自立支援法」も廃案となったのです。
二、これからの課題
廃案となったので再度、審議の機会があると思えましたが、選挙で圧勝した小泉政権は、衆議院議員数で3分2を有したので、参議院で否決されても衆議院議員で法案成立が可能となったのです。これは大変な事態です。国会における各種委員会で政策審議がなされ「政策」は自由に決定できる「構成(権力化)」になったのです。野党の「提起」も選挙前に較べれば、大きくその力関係は半減した事態となったのです。
そうなると、「障害者自立支援法」の撤回、もしくは「見直し」の機会を促すことができない状態です。
さて、これからの活動はどうするのか?ここで立ち止まれば、この国の「社会保障制度」というものは、すべて、「保険制度化」され、福祉サービスは「金次第」となり、「社会保障」という考え方は過去のものとなるかもしれません。医療や介護問題、年金問題、雇用問題、教育問題等、課題は残されたままです。例えば、厚生年金も国民年金の加入者は、半減する傾向ですから、すでに「制度破綻」していると思います。これは、「将来年金が貰えるか」が不安で加入しない人と、リストラ等で支払いができない人など、この10年間で労働環境の激変、派遣社員、パート労働者、フリーター、ニード等の人で、福利厚生(社会保険・雇用保険・厚生年金)制度に加入しない企業があることと、薄給で保険料が支払えない実態があるのです。これらの雇用関係における「雇用保証・身分保障(経済政策でもある)」がなされない限り、「社会保障制度の基盤」は回復できない大きな要因です。同じく、どれだけ、国の「財源」を「社会保障制度」充てるかという「予算化」が前提です。もちろん、年金制度毎で受給格差も問題です。検討課題は山ほどあります。財政上の問題(使い道)も重要課題です。
一方、経済界・自民党では、「社会保障の財源」を国民総生産率の一割程度に抑えるべきとの考え方が「根強く」あり、それ以上の保障はやり過ぎということです。経済の変動で「社会保障」が左右するなどとんでもありません。
ハリケーンの被災地で、見舞いに訪れたブッシュの母親(元大統領夫人)が「もともと貧乏な人たちですから、避難所と食事が与えられているから十分です。」と言ったとの報道、米でも怒りが上がっています。日本の政治家の多くが、われわれ障がい者に対して「弱者」として呼称し、救済の物言いをしていますが(見せ掛けだけの物言い)、断固として“抗議”する、われわれの市民権・生活権・生存権を脅かし、「弱体化・弱者」という、「立場」に追い込んでいるのは、“政治家の「政策や政治的」な結果であるのだ”と。“それでも「政治家」なのか”。これからは、政治家や官僚に任せず、自前の「政策と税金の使い道」を作成し、「論戦」を仕掛けるしかないのです。
福祉は、“どうなる”のではなく、“こうする”のだ、との活動するしかないのだ。
(後略)
(引用ここまで)
ここに書かれたことに加えて、私の推測も加えて、障害者や当事者を苦しめる障害者自立支援法が成立させられ実施され、数々の問題にもかかわらず維持されているのか、推測できる背景をまとめてみると、主なものは三つあると思います。
第一に、障害者本人や関係者の現実のニーズや現状よりも、社会保障費用を削減することを優先させる政府の方針が絶対的に優先されていること。つまり、国民のニーズではなく政府の都合が優先されているということ。これは、世の中で「官僚支配」と言われていることに当たります。
第二に、官僚は間違いをおかさないという、いわゆる官僚無謬(むびゅう)神話。政策の誤りをなかなか認めようとしない例はほかにもたくさんあります。この障害者自立支援法の場合は、当事者からの抗議を聞き入れようとしないということでもありました。
第三に、官僚は、日本国憲法や基本的人権や各種の権利条約などの国際憲章への理解が意外に浅いと考えられること。現実に、日本が批准している条約の達成状況を国連で審査した結果、多くの分野の多くの問題点を指摘されています。そして、それを修正する姿勢を日本政府はほとんど示していないことは過去の記事でも書いている通りです。
実際に、障害者自立支援法が実質的に「違憲」と判断されたことはそのあらわれでもあります。
これらの三つの点は、この障害者自立支援法だけではなく、多くの分野での政治の現実的問題点から引き出せる合理的な推測でもあります。この三つの問題を解決することが、日本の政治の民主化の基本的な条件として絶対に必要です。個々の官僚にはこの村木厚子氏のように善意の人もいるはずですが、それとは別の問題です。
検察のでっち上げ起訴から無事生還して英雄のようになった、あるいは神聖化されたような村木氏ですが、一般から良い評判を得るようになった村木氏のような人にこそ、日本の官僚の仕事の問題点と、上に三つあげた日本の官僚制度の問題点がわかりやすく表れているのではないかと思いました。
何度でも言います。趣旨がどれほど素晴らしくても現実の具体的な政策に問題が多かったら、趣旨が素晴らしいことには何の意味もないし、ましてや政策立案者がいくら仕事熱心で周囲の評判が良い人であっても、政策の中身のダメさや政策の違憲性を正当化することは絶対にできません。政策立案者が評判の良い人であればあるほど、政策が失敗した時に引き返したり軌道修正したりすることができなくなることもありえます。
念のため。障害者でも働くことによって社会に参加することを目指すことに異論はないのです。村木厚子氏や上で言及した竹中ナミ氏の「理想」それ自体に問題があるのではないのです。問題は、村木厚子氏や竹中ナミ氏の「理想」から出発したはずの現行の障害者自立支援法では、その「理想」が実現されているどころか、多くの障害者が苦しめられていることです。費用削減という目的が障害者自身の利益よりも優先されているからとしか思えません。障害者自立法違憲裁判の結果がそのことを裏付けています。
担当者がいくら善良な人であっても、それが何の役にもたっていないのです。逆に、担当者の善良さが悪法を推進しているとも言えるのです。
高級官僚を含む公務員には憲法擁護義務がありますから、違憲の政策を立ち上げた立役者がほとんど何の責任もとらずに、しかも出世してさらに責任ある仕事を続けることは、日本政府は憲法を無視しますと宣言することと実質的に同じ意味を持ってしまうのではないでしょうか。そのことに多くの人が気付いてほしいと願います。
いえ、違憲の法律をつくった官僚や政治家に不法行為という理由で刑事罰を与えよと言っているんじゃないんですよ。(笑)違憲の法律をつくった官僚や政治家の責任を問い、そういう誤りを繰り返させないための何らかの政治的・行政的プロセスが必要ではないか、ということです。誤った人が責任をとらずに次の仕事をしていいんですか、ということです。
こう書いてきて、とてもとても心配になっています。違憲と判断された政策の立役者だった村木厚子氏が新しいポストで次に手掛ける仕事も、厚生労働省にとって費用削減にはなるけど国民にとっては行政サービスが低下する、不合理な無茶を押しつけられるなどの大きな問題点をもたらす結果になるのではないかと私はとても強く恐れるようになっています。
関連記事。友さん、紹介が間に合わなくてすみません!
●大脇道場!■NO.1871 今こそ進めよう!障害者制度改革 自立支援法廃止と新法づくりを確かなものに 10.29全国大フォーラム実行委員会
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1920.html■NO.1883 今こそ進めよう!障害者制度改革 自立支援法廃止と新法づくりを確かなものに 10.29全国大フォーラム アピール
http://toyugenki2.blog107.fc2.com/blog-entry-1925.html
↑『
たかしズム「ネトウヨ、バカウヨ、ネット右翼、恥さらし、売国奴、日本の恥」を語るための、たかしのブログ』さん作。税制についての当秘書課の記事は、「
カテゴリ : 税制、税金、財政」から。
築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2010-10-23
イシハラ都知事の築地市場移「決断」発言・農水省の第9次卸売市場整備基本方針審議会傍聴者記録
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10684856147.html
■2010-10-24
実質の果たし状。築地に都の封筒で「豊洲移転に全力を傾けてまいります」の都知事手紙(サイン入り)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10685862467.html
■2010-10-28
公判後の取材に「原告は言いがかり」と東京都・コアサンプル廃棄(証拠隠滅)差止訴訟の第7回公判記録
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10689687851.html
身近な一歩が社会を変えるきまぐれな日々の中で
そこに存在する良き人生と生活への切実な望みを
民主党にわからせるために、
低気温のエクスタシーの中の
アブナイ日本が
壊れる前に、
生まれてきて良かったと感じられる社会にしたいけど
とりあえずどうしたらいいか
kimeraれない人の役にたちたくて、
イル・サンジェルマンの散歩道の
くろすろーどにある
アダージォな
午後のカフェの
窓辺でお茶に
クリーム入れながら
世界の片隅で税制についてのニュースや
広島瀬戸内新聞や
マスコミに載らない海外記事や
虹の日記や
フランス語の練習帳や
「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブを読んで、
消費税と社会保障と国家予算についての『
知られざる真実』を
1947年教育基本法の理念の今日行く審議会と
スーパー小論文ハイスクールと
アジア連帯講座と
内田樹の研究室で
超左翼おじさんに学んで、
大脇道場と
言ノ葉工房と
内田樹の研究室と
カナダde日本語を学んだ後で、
労働組合ってなにするところだろうとか、どうしたら
戸倉多香子さんや
保坂展人さんのために
みんななかよく団結は力で
すくらむ組んで
多世代交流のブログ広場の
多文化・多民族・多国籍社会で「人として」転がるひよこ豆のように情報流通を促進できるかとか、
明日も晴れの
空と風と、月と、星のもとで
白砂青松の
雪裏の梅花や
ブーゲンビリアや
古い寺を多く見て日常で思った事、感じた事をつらつら好き勝手に書きながら国会議員定数削減・比例削減に反対するInternet Zoneのサイバー
政治団体秘書が
はげしく学び はげしく遊ぶおしごと日誌。
国会議員やマスメディアに意見を届けるために下記を自由にご活用ください。引用、転載、転送、歓迎。
■各種国会議員名簿のポータルページ
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-86.html■官庁への意見送付先について
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-51.html■新聞、雑誌 読者の意見を伝える窓口(未整理)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-49.html■テレビ報道番組のご意見窓口(
「わんばらんす」から)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-50.html●News for the people in Japan マスメディア問い合わせ用リンク集
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岸田はこの愚行で何を守ろうとしてるんですかね…津木野宇佐儀(「月乃兎」改め)石垣島への陸上自衛隊配備について住民投票を求める規定数以上の署名を集めたのに住民投票実施を行政からも司法からも却下された異常事態沖縄は今も本土の捨て石にされている。 沖縄は大東亜戦争で日本本土の捨て石にされ,莫大な民間人犠牲者を出しました。戦後も裕仁天皇の越権行為により,米軍基地が半永久的に配備されました。選挙で民意を示しTakeshi政権政党に有利に作られている、選挙の高額供託金という参入障壁制度No title 日本において高すぎる供託金が立候補の妨げとなり、結果として新しい候補や政治勢力の台頭を阻んでいます。先進民主主義国家と言われる国の中では非常識に高い供託金は、クテシフォン少女時代(소녀시대、Girl's Generation) 「다시 만난 세계」 (Into The New World、また巡り逢えた世界) (不定期連載、「気まぐれK-POPプレイリスト」)これらの曲もいいと思います。 ポーランド・ロックのシンガーソングライターであるKaśka Sochacka(カシカ・ソハッカ)のCiche Dni(静かな日々)とSpaleni Słońcem(太陽に灼かれて)
もいい曲だと思いますTakeshi政権政党に有利に作られている、選挙の高額供託金という参入障壁制度 選挙供託金制度は1920年代に普通選挙が導入された際、無産政党の参入を阻止するために制定されました。
これとセットになっているのが無産政党の活動を制限する治安維左の人日本に人道主義を導入して定着させよう。自民党政府の非人道性を見過ごせない。 #入管法改悪反対人権を嫌悪する者が付和雷同し、嫌がらせの言節を放っているのに食傷。 こんばんは。私も村野瀬さんも十数年にわたってSNSの言論の場に身を置いていますが、特に近年、「物事を丁寧に書き示す」より「対象物を手っ取り早くぶん殴れる」言節が伊東 勉広島サミットについての批判的メモサミットとは?そもそもサミットとは?
欧米列強&欧米列強の悪い部分ばかりマネしてそのおこぼれにあずかろうとしている日本が、これまで作り上げた国際秩序と自らの覇権を確保するため閉口首相公邸で遊ぶ岸田文雄一族。前近代的な日本の姿自民党は前近代的な世襲政治家が多い政党です。
岸田文雄も世襲政治家です。
首相公邸で遊ぶ岸田文雄一族。
まるで封建時代の絶対王政の国そのものです。
こういった政治家閉口日本に人道主義を導入して定着させよう。自民党政府の非人道性を見過ごせない。 #入管法改悪反対入管法改悪法案の廃案と帰国できない事情のある仮放免者に在留資格を付与することを求めます!入管法で改正が必要なのは、今の杜撰すぎる難民認定審査のあり方です。
日本は難民として認定すべき人を難民として認定していません。
それを改正するどころか改悪して難民閉口不祥事で議員辞職する維新議員はほとんどいない。こんな政党を支持・容認したり批判せずにいたりすることは維新の不祥事を支持するようなものだ。 #維新は最悪の選択肢 いわゆる「身体検査」が機能していないのでしょうね。日本共産党や公明党は選挙資金は党が負担するのが大前提です。大切な党のお金を使うのですから、候補者の選定基準も左の人袴田巌さんの完全無罪を勝ち取り、無罪の者を無理に有罪にして真犯人を逃がした検察の過ちと暴力を解明すべき。検察の指向性と日本政府の無謬性主義はパラレル 泉田裕彦に裏金を要求した星野伊佐夫元新潟県議が不起訴になりました。女性に強制性交すべく女性に受傷させたプロ野球選手は,不起訴の可能性が高いとも言われています。Takeshi差別主義経営者のいるホテルチェーンと日本サッカー連盟との不適切なナショナルチームパートナー契約郵便局の窓口でアパホテルカレーを販売中郵便局に行ったら,窓口にアパホテルの元谷芙美子社長の写真が載ったアパホテルカレーが390円で販売されていました。買いませんでした。アパホテルは自民党に要望し,自民Takeshi#奪マスク #脱マスク を他人に強制しようとするな。徹底的に抵抗する。>ewkefcさん>自動車事故に遭わないため、遭わせないためには自動車を運転しないことなのね。
「生きているといろいろな問題があって大変です。だから、それらの問題を避けるためには村野瀬 玲奈#奪マスク #脱マスク を他人に強制しようとするな。徹底的に抵抗する。No title『#奪マスク #脱マスク を他人に強制しようとするな。徹底的に抵抗する。』に対する意見
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-9123.html
>コロナウィルスに感ewkefc#奪マスク #脱マスク を他人に強制しようとするな。徹底的に抵抗する。 マスクの効果は偉大ですよ。私のようなブサイクでもマスクをつければ堂々と人混みを歩けます。堂々と女性と会話することもできます(笑)。目の前でふんぞり返っている市左の人自民党のおかげで日本のGDPはG7最下位になった。 もっともっと貧しくなるでしょうね。
新自由主義をやめないからです。何でもかんでも非効率だとこの30年間国内の産業を空洞化させてきました。曰くこれからは金融だエ左の人の死刑FAQ (適宜更新)この世はダブル・スタンダードにあふれている。 差別はいけないと多くの人が言います。ところが自分の息子や娘が死刑囚の子と結婚するとなったら猛反対して必ず結婚をつぶすでしょう。「お前が結婚するということは,殺Takeshi#はだしのゲン を隠そうと大日本帝国主義勢力が広島はじめ各地で裏で動いていることが、この戦争漫画が戦争推進者の本質を突いていると証明している。 #はだしのゲンを無くすことに抗議します教育行政の犯罪・不当行為(広島県) 2003年3月に広島県尾道市立高須小学校で就任1年の民間人校長の慶徳和宏さん(56)が校舎正面1階の壁面に体をさらして自殺しました。2年半後,遺族の請求に対し,地方公務Takeshi大阪府 #堺市長選挙 では、維新の利益よりも市民全体の利益が重要。維新の利益は市民の利益を削ったところで生まれる。だから維新現職から野村ともあき氏へと #堺市長を変えよう 維新=犯罪組織「あなたが維新も自民も支持しないとしても、維新首長はどんどん落選させるべきです。そうでないとつけあがりますから。」
野村氏の言うとおり。
入管による「殺人」の被害boof同意の無い性行為を性的暴行として処罰するスペインの法改正性暴力を受けた苦しみは一生続く。yaping20 野田正彰さんは,海南島リー族の元従軍慰安婦の精神鑑定を求められ,現地に赴いたそうです。
〇〇さん(79歳)は14歳のとき,村に押し入った日本兵に拉致され,駐屯地Takeshi「東電の電気を使っている人は原発を支持していることになる」という勘違いああいえばこう言うの典型ですね「反体制も無謬性を訴えている訳ではありませんが、何か?」とこのツィに言い返しても問題はありませんよ。
こんなのを聞いていたら、自分が間違えた時に引き返せなくて周アンドリュー・バルトフェルド自民党のおかげで日本のGDPはG7最下位になった。No title『自民党のおかげで日本のGDPはG7最下位になった。』に対する意見
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>自民党は日本を経済的に貧しくすることにewkefc軍拡(防衛)財源確保特措法案が通ると、日本を完全な戦争国家に固定してしまい、国民生活への良い影響は一つもないと予測される。永山則夫死刑囚の予言は的中するのか。 永山則夫死刑囚は,ノート8(1970.5.25~6.27)の中で次のように述べています。
一言的に表現すれば,帝国主義国家であるかぎり,人間精神は五十歩百歩で進歩しないTakeshi軍拡(防衛)財源確保特措法案が通ると、日本を完全な戦争国家に固定してしまい、国民生活への良い影響は一つもないと予測される。No title『軍拡(防衛)財源確保特措法案が通ると、日本を完全な戦争国家に固定してしまい、国民生活への良い影響は一つもないと予測される。』に対する意見
http://muranoserena.bewkefc広島サミットについての批判的メモ閉口させられるG7の姿勢核抑止として自国の核兵器は許し、それでいて自国の気に入らない国の核兵器は非難する(こんなふざけた暴論がまかり通るはずはありません)。
広島ビジョンはあらゆる核の閉口死刑FAQ (適宜更新)若い刑務官に気遣いを見せた死刑囚2005年12月25日に死刑を執行された藤波芳夫死刑囚(75)は敬虔なキリスト教徒でした。処刑日には車椅子で笑顔を浮かべながら礼拝所に入ってきたそうです。歩行不能の病人で高Takeshi死刑FAQ (適宜更新)永山則夫「無知の涙」 永山則夫死刑囚が起こした事件は「動機なき,理由なき殺人」と一般に言われています。本人はノート5(1969.12.12~1970.3.4)の中で「この事件は一種の自殺法なのです。Takeshi広島サミットについての批判的メモ岸田が本気で核兵器廃絶をG7として取りまとめる気があるのであれば、半日以上かけて本館の展示をじっくり見るべきでした。もちろん、バイデンもスナクも同様です。黙して語左の人維新の「身を切る改革」とは、「維新だけが得をする改革」のこと。 #維新に騙されるなNo titleいまだに日本はTV「水戸黄門」を視て溜飲を下げている、そんな感じですかね…(この方面では日本は最先端!…(溜息)
現実では「英雄」はいらない、害悪かと思うのですが。月乃兎1980年5月18日の韓国・光州事件での民主化運動弾圧の最高責任者の全斗煥大統領(当時)の孫が祖父の「重罪」について被害者遺族の前で謝罪No title光州事件もそうですが済州島・4.3事件など「韓国現代史のタブー」に対して韓国は、民主化後に政治だけでなく映画等の芸術・文化面でも歴史の現実に向き合ってきたという月乃兎