民主党税制改正ＰＴ座長の中野寛成氏のインタビューで笑おう。

　

民主党政権の税制改革の中身を知るための報道記事がありました。民主党の税制改正プロジェクトチームの中野寛成座長へのインタビューです。

「カテゴリ : 税制、税金、財政」の記事で何度も書いているように、法人税を下げようとしていることには賛成できませんが、このインタビューではおもしろい発言もあります。

●東京新聞 (TOKYO Web)
民主党税制改正ＰＴ座長　中野寛成氏に聞く
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2010101602000039.html
2010年10月16日 朝刊

　民主党の税制改正プロジェクトチーム（ＰＴ）の中野寛成座長が十五日、本紙の取材に応じ、二〇一一年度税制改正の焦点となる法人税引き下げについて、競争力向上などの効果を慎重に見極めて結論を出すとの考えを強調した。減税の検討対象には、地方税の法人事業税も含まれるとの考えも示した。　（聞き手・白石亘）

　－党ＰＴの役割は？
　「昨年の税制改正は、小沢一郎幹事長（当時）の下、党から暫定税率などの提言が突然出て混乱した。今年はＰＴが党内の意見をまとめ、政府税制調査会と車の両輪を果たす」

　－菅直人首相が唱える法人減税をどう考えるか。
　「企業へのアンケートでは、減税しても内部留保や借金返済に充てるという回答が多く、本来の目的の国際競争力強化や雇用促進に活用するという声は少ない。菅首相の発言は尊重しなければならないし、税率を国際水準並みに下げるのが基本姿勢だが、財政が逼迫（ひっぱく）する中、政策効果を慎重に検討して結論を出さなければ説得力を欠く」

　－税率引き下げを検討するのは、法人税の国税分だけでなく、地方税分も含まれるか。
　「地方税の法人事業税も検討対象になるとの認識だ。法人事業税には利益の出てない赤字法人からも税金を取る外形標準課税がある。法人税収は景気の影響が大きく、地方財政の不安定要素だ。減税する場合、地方の減収分をどう手当てするかも考えないといけない。一一年度税制改正で結論が出ないものは税制抜本改革に委ねる仕分けが必要になる」

　－地球温暖化対策税（環境税）の創設は産業界の反発が強いが。
　「実質増税となる石油石炭税の上乗せ部分が焦点だろう。絶対反対の声はあるが、税率を上げるとしても（税収を一般財源にせず、特定財源として）エネルギー分野で使ってほしいという声もある。環境技術の開発につながれば、経済にも貢献する。全く妥協の余地がない話ではない」

　－所得税の見直しでは、最高税率の引き上げが論点の一つだが。
　「所得税は税率のフラット化を進めてきたが、格差などで時代背景が変わった。（最高税率の）対象者は少なく、増収効果も大きくないが、象徴的な意味もあって、手を付けざるを得ない環境になっているのではないか」

　中野寛成（なかの・かんせい）関大卒。旧民社党書記長をへて１９９４年、旧新進党結成に参画。民主党幹事長、衆院副議長を歴任した。大阪８区選出、当選１１回。６９歳。

（転載ここまで）

●東洋経済オンライン
まんべんなく法人減税するより、メリハリ効いた租特も一案――民主党税制改正ＰＴの中野座長
http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/f8192c7e9dd7c27d3299f2edcfb95253/
2010/10/15 | 16:31

　民主党の税制改正プロジェクトチームの総会が15日開かれ、法人税のあり方について、財務省と総務省からヒアリングを行った。会議の冒頭あいさつの中で、同PTの中野寛成座長は「まんべんなく法人減税するならば、逆に徹底したメリハリの効いた租特（租税特別措置）をやることで、今この時期に必要としているところに、思い切った減税、支援をするという選択と集中の発想も一つの考え方ではないか」と述べ、法人税率引き下げを慎重に検討していく考えを示した。

　法人税の税制改正をめぐっては、経済産業省が5％の税率引き下げを求めているほか、経済界も「このまま現状が放置されると、わが国経済がグローバルな競争から劣後し、衰退に向かうことは必至」（日本経団連）だとして、先行して最低5％程度の法人税率引き下げと、早期の法人実効税率30％引き下げを求めている。

　菅直人首相も、今臨時国会の所信表明演説で「法人課税については、税制の簡素化、海外と比較した負担といった観点から、年内に見直し案を取りまとめます」と法人税見直しに意欲を示している。

　ただ、過去の数度にわたる税率引き下げの影響もあり、法人税収は直近ピーク時の19兆円（1989年度）から約3分の1の6兆円（2010年度、見込み）にまで落ち込んでいる。また、国内の全法人260万社のうち、71．5％の法人が「欠損法人」として法人税を支払っておらず、政府が今年閣議決定した成長戦略や経済対策では、課税ベースの拡大とセットで法人税率の引き下げを検討することにしている。

　同PTでは今後、各部門が集約した政策減税の要望をとりまとめ、11月初旬をメドに政府に要望していく。また、法人税や所得課税などの大規模な税制改正については、11月末をメドに政府に提言していく予定だ。
（山田　徹也　＝東洋経済オンライン）

（転載ここまで）

まず、注目は、東京新聞の方の記事でのこの発言です。

「企業へのアンケートでは、減税しても内部留保や借金返済に充てるという回答が多く、本来の目的の国際競争力強化や雇用促進に活用するという声は少ない。（中略）政策効果を慎重に検討して結論を出さなければ説得力を欠く。」

爆笑。法人税減税は国際競争力強化や雇用促進に活用されないということです。それなら、そんな法人税減税に何の意味もないということですね。私が「『単に』法人税を下げても意味はない。」の記事で書いた通りじゃないですか。

最高税率の引き上げについても、「所得税は税率のフラット化を進めてきたが、格差などで時代背景が変わった。（最高税率の）対象者は少なく、増収効果も大きくないが、象徴的な意味もあって、手を付けざるを得ない環境になっているのではないか」ということだそうです。

ここ、笑うところです。最高税率を引き下げる時には、「最高税率が高すぎると金持ちが日本を出て行ってしまうから税率を下げるのだ」という言い訳がまことしやかに言われるわけですが、「最高税率の対象者は少なく、増収効果も大きくない」なら、そんな金持ちが数人日本を出て行ったとしてもたいした減収にはならず、心配はいらないということです。ていうか、日本より金持ち税制が有利な国ってどこにありますか？金持ちみんなでそこに移住するならどうぞ。（笑）税の公平性を担保するために安心して最高税率を引き上げましょう。

東洋経済の記事の方も、けっこうおもしろいですね。

そこに引用されている経団連の「法人税下げないと日本経済は衰退する」という言い分も相変わらずの強欲者の決まり文句の繰り返しにすぎないわけですが、それに続く部分に「過去の数度にわたる税率引き下げ」とはっきり書いてあります。法人税収だってピーク時の三分の一。法人税は十分下げられてきたというべきではないでしょうか？（笑）それに、過去にすでに数度税率が引き下げられたので、日本経済は衰退していないのではないでしょうか？（笑）現に、大企業の内部留保が積み上がり、労働者は給与が抑えられているのに経営者は高給を謳歌しています。お財界様の説得力のない単なる「金よこせ」の大合唱は本当に見苦しいです。

　さて、中野寛成座長が仕切る民主党の税制改正プロジェクトチームでは今後、各部門が集約した政策減税の要望をとりまとめ、11月初旬をメドに政府に要望していき、法人税や所得課税などの大規模な税制改正については、11月末をメドに政府に提言していく予定だそうなので、お財界様の人でなくても、国会議員としての中野寛成氏にどしどし意見していくことは意味があると思います。



↑『たかしズム「ネトウヨ、バカウヨ、ネット右翼、恥さらし、売国奴、日本の恥」を語るための、たかしのブログ』さん作。税制についての当秘書課の記事は、「カテゴリ : 税制、税金、財政」から。

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身近な一歩が社会を変えるきまぐれな日々の中でそこに存在する良き人生と生活への切実な望みを民主党にわからせるために、低気温のエクスタシーの中のアブナイ日本が壊れる前に、生まれてきて良かったと感じられる社会にしたいけどとりあえずどうしたらいいかkimeraれない人の役にたちたくて、イル・サンジェルマンの散歩道のアダージォな午後のカフェの窓辺でお茶にクリーム入れながら世界の片隅で税制についてのニュースや広島瀬戸内新聞や虹の日記やフランス語の練習帳や「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブを読んで、消費税と社会保障と国家予算についての『知られざる真実』を1947年教育基本法の理念の今日行く審議会とスーパー小論文ハイスクールとアジア連帯講座と内田樹の研究室で超左翼おじさんに学んで、大脇道場と言ノ葉工房と内田樹の研究室とカナダde日本語を学んだ後で、労働組合ってなにするところだろうとか、どうしたら戸倉多香子さんや保坂展人さんのためにみんななかよく団結は力ですくらむ組んで多世代交流のブログ広場の多文化・多民族・多国籍社会で「人として」転がるひよこ豆のように情報流通を促進できるかとか、明日も晴れの空と風と、月と、星のもとで白砂青松の雪裏の梅花やブーゲンビリアや古い寺を多く見て日常で思った事、感じた事をつらつら好き勝手に書きながら国会議員定数削減・比例削減に反対するInternet Zoneのサイバー政治団体秘書がはげしく学び　はげしく遊ぶおしごと日誌。
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