親から子へと、貧困の連鎖を食い止めようという活動に取り組む、埼玉県内の大学の先生たちのことが東京新聞の記事で報道されていました。その団体は「彩の国 子ども・若者支援ネットワーク」というそうです。少しでも情報が広がるように、紹介させてください。
●東京新聞(TOKYO Web) 貧困家庭の高校進学支援 大学教員ら団体設立http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20100801/CK2010080102000066.html 2010年8月1日 貧困家庭の中で勉強の意欲を失い、高校進学をあきらめてしまう中学生らをサポートしようと、県内の大学教員らが支援団体「彩の国 子ども・若者支援ネットワーク」を七月上旬に設立した。中学三年対象の学習教室を十月に県内十カ所で開講し、親に対しては子育てや生活の相談を行う。団体の代表理事に就いた青砥恭(あおとやすし)さん(埼玉大学講師)は「高校入学から卒業後の就職までサポートし、親から子への『貧困の連鎖』を断ち切りたい」と話している。 (杉本慶一) 失業した父親が妻に暴力を振るい、その妻は子育てに関心を向けられず、子どもは勉強どころではない-。青砥さんによると、そんな家庭がこの十年間で増え続けている。 「厳しい雇用情勢の今は、しっかり勉強して高校を卒業しないと就職口がない」と青砥さん。高校に進学せず、アルバイトなどで食いつなぎながら家庭を持っても、その子どもも親と同じ道をたどってしまう。その現状を青砥さんらは「貧困の連鎖」と呼ぶ。 同ネットワークが支援を想定するのは、生活保護を受けている家庭などだ。県内中学生の全日制高校への進学率は昨年度は93・5%だったが、生活保護世帯の中学生に限ると67・8%にとどまった。 学習教室は川口や川越、越谷、上尾など県内九市の十カ所に開講する予定で、先生役はボランティアの大学生ら。生徒の学力がまちまちで、複雑な家庭環境が予想されるため、マンツーマンで指導するのが特徴だ。高校入学後も相談活動を継続し、社会的な自立を目指してもらう。 一方、こうした家庭の子どもの学力向上には、親の理解と協力も不可欠。同団体ではケースワーカー経験者や社会福祉士、臨床心理士らのスタッフも募集し、子育てや生活全般について親を支援する活動も行う。 青砥さんは「貧困を抱えて崩壊した家庭の中で、親と子を孤立させたくない」と話す。貧困家庭の子どもの学習と親への支援をともに行う民間の取り組みは、全国初という。 学習教室は週五日間(木、日曜を除く)の午後六時~同九時に開く予定で、受講は無料。先生役のボランティアは二百人以上、社会福祉士らのスタッフ(有給)は三十人程度を募集している。問い合わせは、青砥さん=電080(6584)6428=へ。
(転載ここまで)
この活動に取り組む青砥恭(あおとやすし)先生は、「労働組合ってなにするところ?」のみどりさんの最近の記事、『日弁連人権擁護大会プレシンポジウム「子どもの貧困」』の記事にタイミングよく出てきていました。そちらも紹介させてください。長い報告記事なので、少し短くさせていただき...たかったのですが、削れるところがほとんどありません。(タイプミスだけ少し修正しました。)気合を入れて読んでいただきますよう心からお願いします。m(__)m
青砥さんは後半に登場します。
●労働組合ってなにするところ? ■日弁連人権擁護大会プレシンポジウム「子どもの貧困」・前半http://ameblo.jp/sai-mido/entry-10599890325.html (前略) まず、基調報告として、さいたま教育文化研究所事務局長の白鳥勲さんが子どもの貧困の現状を報告しました。 白鳥さんは高校教師として主に困難校で40年間教え、その時々で最も困難な状態にある子どもの現状を見てきた方です。 その国の状態、その社会の本当の状態を示す目安とは、その国、社会が子どもに対してどれほどの関心をもっているかにあると白鳥さんは指摘されました。日本はGDPに対する教育費が先進国で最低であり、自分が孤独だと感じる子どもが日本では30%であり、世界的に見て突出しています。2位はアイスランドで10%だそうです。子どもの貧困率は14.7%で、高校中退者は10万人に上っています。その背景には親の貧困、半失業状態があります。しかも、日本は税金による所得の再分配を行なった後に貧困率が高まる唯一の先進国なのだそうです。学力の底抜けも深刻であり、15歳の20%が算数を目安にして小学校3年生程度の学力しかなく、そのほとんどが貧困層の子どもだそうです。小学校2年生と4年生を比較すると、4年生では好成績の層と成績の悪い層がはっきり分かれてしまうという川口市のデータが示されました。小学校3年生頃に勉強が急に難しくなり、家で勉強を見てくれる人がいない貧困層の子どもは勉強が苦痛になってしまい、自分に絶望してしまうようになります。そして、若者の2人に1人が非正規労働者になるという現状があります。 絶望の連鎖は貧困の連鎖でもあります。不登校は全国的に発生し、13.9万人に達し、いじめ、校内暴力、学級崩壊といった問題も起こっています。 そうした日本の子どもの現状が「外」から見るとどう見えるかは、国連の子どもの権利委員会最終報告・勧告に表れています。子どもの権利委員会は、日本の子どもが「過度に競争的な教育制度・環境」による否定的な結果によっていじめ、精神的障害、不登校、登校拒否、中退、および自殺につながる懸念があると指摘し、子どもの貧困の増加、子どものための包括的な国家行動計画がないこと、財政政策および経済政策が賃金削減、男女の賃金格差を生み出し、子どものケアおよび教育費の負担を増し、親やシングルマザーに悪影響を及ぼしていること、子どもの権利侵害を受ける恐れのある子どものデータが不足していることなども指摘し、国が子どもの貧困を根絶するために適切な資源を配分するよう勧告しています。 白鳥さんは、このような状況に子どもが置かれているのには、学校の中と校門の外の2方向からの荒波によって子どもの生育環境が大きく変化したためであると指摘しています。 学校の中の荒波とは、教育が「ビジネス」用語で語られるようになり、成果主義、市場原理、競争によって評価されるようになったことです。教師は校長や教育委員会からの支配と、数値目標によって縛られるようになりました。そして、数値目標に基づく行動と評価され、それによって賞罰を受けるようになりました。学校も、成果を挙げた学校には多くの予算が配分されるようになりました。教育は社会の再生産ではなく、格差の再生産の場となりました。 1999年、教育課程審議会会長の三浦朱門氏は、次のように発言しているそうです。「逆に平均学力が下がらないようでは、これからの日本はどうにもならんということです。つまり、できん者はできんままで結構。戦後50年、落ちこぼれの底辺を上げることにばかり注いできた労力を、できる者を限りなく伸ばすことに振り向ける。100人に1人でいい、やがて彼らが国を引っ張っていきます。限りなくできない非才、無才にはせめて実直な精神だけと養っておいてもらえばいいんです。」 ここで言われている「実直な精神」を養う教育というのが、いわゆる”道徳教育”だそうです。 しかし、こうした優れた人間と非才、無才な人間が生まれながらに決まっているという考え方は、OECD教育局指標分析課長であるアンドレア・シュライヒャー氏によって、「高い学力は、生まれながらではなく、教育環境を整えることで保障される」という調査結果で否定されています。 校門の外からの荒波とは、親の貧困化、社会の貧困化です。非正規雇用が3人に1人、20代では2人に1人となり、生活保護世帯は2010年には138万世帯に達し、貯蓄ゼロ世帯も2005年以降は24%に、高校中退も10%に増大しています。 大阪の教師は、大阪の子どもの学力が低いことで圧力、攻撃にさらされ、教師のうつ病が増加しているそうですが、大阪は失業率が高く、教育の予算が低く、1学級の人数が多いという状態で、学力の高い福井県はその逆の状態にあるそうです。つまり、学力の低下は個々の教師の問題ではないのです。 このような現状で何をなすべきかについては、白鳥さんは貧困の放置は社会が「損」をし続けることだという指摘をまず挙げました。厚労省のナショナルミニマム研究会が試算し、青年に生活費給付付き就労支援を行なうことによる費用はその青年が平均的に働いて税金や社会保障を納付する額よりも何倍も小さいことを示しました。教育、福祉、社会保障は「コスト」ではなく、未来への再生産の投資であり、社会を今よりよくするための費用だということを認識することが必要です。その費用を生み出すためには、大企業に集中している富を再分配することが必要です。消費税による増税はもっての他で、消費税を上げれば今食費を切り詰めて何とか生活している子ども達が大変なことになるということも指摘されました。 そして、子どもの貧困の解決のためには親の貧困の解決が必要であり、成果主義賃金から「再生産費用」としての賃金とするために、最低賃金を増額し、同一価値労働同一賃金を実現し、過労死しない働き方や安定雇用の確保が保障されなくてはなりません。社会保障の充実も必要です。 教育分野で、少なくともこれだけはやらなければならないこととしては、給食費、教材費、修学旅行などの教育活動費用の無償化、家庭の経済力の差が学力の差につながらない「補償」教育の充実、家庭環境に起因する問題で学校教育への「参加」が妨げられない支援体制の充実、経済的理由で高等学校に入学・修学できない子どもをなくすこと、学力と希望がありながら経済的理由で高等教育にすすめない生徒をなくすこと、外国ですごした後、日本に居住する子どもの教育機会の保障、希望する教育機関で授業を受けるのが困難なしょう害をもった子ども・生徒への支援、不登校となっている子どもが経済的理由でさまざまな教育機関に参加できないことをなくすことが挙げられました。 最後に白鳥さんは、新自由主義は人間の最も醜悪な部分を濃縮させたものであり、それが子どもから連帯する力を奪ったと指摘し、そうした考え方から脱却する必要があることを示唆しました。 次に、子どもの立場からと親の立場からの実態報告が行なわれました。 最初に発言した高校3年生の男性は、母子家庭で生活保護を受けているが、ケースワーカーから部活(野球部)を止めれば生活が楽になると言われたと母から聞いたのがとてもつらかったと述べました。自分がアルバイトをするとその分生活保護費から引かれてしまうので、それを部活の費用にまわせるようにしてほしいと訴えました。 次に発言した方も高校3年生の男性で、やはり母子家庭で生活保護を受けていて、ガス、電気、水道代の集金が保護費が入る前なので、料金を滞納して止められてしまったことがあると語りました。水道が止められたときが最もつらく、近所の公園でペットボトルで水をくんで運んだそうです。そのとき、彼は小学校4年生だったそうです。就職に有利になる資格が取りたいが、試験費用が高くて受けられないことや、部活も止めざるを得なかったことも述べました。希望は普通の生活をすること、正社員として働きたいということで、これからの子どもには自分と同じ思いをさせたくないとも述べていました。 三人目の方は22歳の女性で、現在昼間は高校に通い、夜は仕事をしているそうです。やはり母子家庭で、母親が仕事をしているが1ヶ月12万円から13万円しか収入がなく、食費は2人で1日1000円でやりくりしていると述べました。パートの給料をもっと上げるべきであるし、小学生の時点から孤立している子どもを助ける対策が必要だと訴えました。 親の立場からは、シングルマザーの方が、子どもの成長につれて費用が増大し、生活が苦しくなっていることを述べ、子どもの学びたいという気持ちに応えてあげられないつらさを語りました。経済的に子どもには公立高校に行ってもらわないとならないが、公立高校無償化によって競争が高まっており、公平に学べる社会にしてほしいと訴えました。 いすゞ自動車を中途解雇されて裁判闘争中の男性は、失業手当15万円から10万円を家族に仕送りしていたが、長男は大学を中退することになり、就職活動しているがなかなか正規の職が見つからないという現状を述べました。いすゞとの裁判で子どもに迷惑をかけていると思うが、親の貧困を解決しなければ子どもの貧困は解決しないし、子どもにも未来はないと思うので、現状を変えるために団結してがんばっていきたいと述べました。 ■日弁連人権擁護大会プレシンポジウム「子どもの貧困」・後半http://ameblo.jp/sai-mido/entry-10600135581.html 後半はパネルディスカッションが行なわれました。 パネリストは、日本テレビのNNNドキュメントという番組で貧困問題を取り上げ続け、ネットカフェ難民や派遣村を取材した水島宏明さん、20年間埼玉県で高校教師を務め、現在は大学講師であり、高校中退者への聴き取り寮さを行なって「ドキュメント高校中退」(ちくま新書)を出版された青砥恭さん、日弁連の子どもの権利委員会幹事で、国連子どもの権利委員会へのカウンター・レポートをまとめ、審査にも参加した一場順子さんの3名でした。コーディネーターは、埼玉弁護士会所属で獨協大学の地域子どもリーガルセンターを運営している野村武司さんが務めました。 まず、コーディネーターの野村さんが「子どもの貧困白書」で示されている「子どもの貧困」とは、経済的困難、社会生活に必要なものの欠乏、発達の諸段階における機会を奪われていること、それらのことが人生の全体に影響を与えていることであるという定義を示し、実際にどのようなことが起こっており、どのような対策が必要であるかを論議していこうと提起されました。 提起を受けて、まず水島さんが取材してきた貧困の事例をDVDで紹介しました。取材によって、現在貧困に陥っている人には子ども時代の貧困が大きく影響している実態が見えてきたそうです。まず、「ネットカフェ難民」を製作する際に取材した若者は、過酷な虐待を受けて親に頼ることができず、貧困ビジネスに頼らざるを得なくなり、仕事も日雇い派遣で、病気で休んで家賃を滞納することになってネットカフェ暮らしとなったそうです。子どもの頃の虐待がトラウマになり、パニック障害とうつ病を患っているのに、精神的なケアが不足している事例も紹介されました。年越し派遣村の取材では、児童養護施設で育ち、高校を卒業と同時に退園しなければならなくなり、派遣切りで失職した青年が紹介されました。児童養護施設を出た後のアフターフォローがないという問題が指摘されました。次に、両親ともに派遣労働者で収入が少なく、保育料を払えないために子どもを乳児院に預けている事例が紹介されました。そういったケースはその乳児院の子どもの3割に及んでいるそうです。NPO「もやい」の取材からは、里親に育てられて17歳で自立援助ホームに入り、18歳でそこを退寮となってホームレスとなったケースと、引きこもりから自立しようと高校進学に挑戦するが、チャレンジスクールであっても学力で落とされてしまったケースが紹介されました。こうした困難なケースで自立するには2~3年のマンツーマンの支援が必要であり、伴走型の支援者の存在が不可欠であることが指摘されました。 続いて、青砥さんが高校中退の実態を報告しました。中退した生徒たちには虐待や家族崩壊、DVの経験者が多く、その背景には貧しさがあること、その貧しさを徹底させているのが孤立であり、孤立を生み出すのが格差であり、子ども達は既に分断社会に生きているということが指摘されました。そうした状況下で、子ども達は人間関係を築くことが下手になり、言語能力が低かったり、相手の気持ちが察せられないことが多くなります。学校のシステムそのものが問題であり、学校間格差が広がり、特に高校になると格差が歴然とします。下位高校では部活も成り立たず、そのことは子どもの絶望感を大きくします。こうしたシステムは教育行政がつくったものであり、同じような経済階層の子どもを囲い込み、それぞれが「世界が違う」「理解できない」「わかってもらえなくて当たり前」と思うようにしてしまっています。それは、社会の連帯や新しい文化が生まれようがない状況であると、青砥さんは指摘されました。 一場さんからは国連の見方が報告されました。日本は1994年に子どもの権利条約を批准し、5年に一度の審査を受けており、2010年6月が最近の審査だったそうです。ここで、日本政府は委員会の総括所見をどう考えているのかという疑問が出されたそうです。それは、前回の審査から全く変化がないからです。民主党中心の政権になり、2010年4月に子ども・若者ビジョンがつくられ、少しは考慮されるようになったようですが。審査において、子どもの貧困についての報告は政府からはなく、NGOによって報告されたそうです。委員会の質問では、早期子ども時代の投資の資料がないこと、子どもへの社会的支出が少ないこと、不平等を是正する政策があるのかどうか、日本の子どもに対する予算の割当がわからないことなどが指摘されました。厚生労働省は、GDP比の子ども予算の少なさは認め、子ども手当が社会全体で子育てを支える目的のものであり、ひとり親世帯への支援も行なっていると説明したそうです。 委員会の総括所見では、子どもの貧困について2ヶ所で触れられ、「資源配分」については、子どもの権利を実現する締約国の義務を満たせる配分が行なわれるようにするため、中央および自治体レベルの予算を子どもの権利の観点から徹底的に検討すること、子どもの権利に関わる優先的課題を反映した戦略的予算科目をさがめること、子どものための優先的予算科目を資源水準の変化から保護すること、指標システムに基づいて政策の成果をフォローアップする追跡システムを確立すること、市民社会および子どもがあらゆるレベルで協議の対象とされることを確保することが勧告されました。最後の勧告はつまり、政策の策定段階で市民や子どもの意見を反映するべきだということです。次に、「十分な生活水準に対する権利」として、子どもの貧困を根絶するための適切な資源配分、発達に対する子どもの権利およびすべての家族(ひとり親家族を含む)に対して確保されるべき生活水準を考慮に入れながら貧困削減戦略を策定すること、親が労働の規制緩和および流動化のような経済戦略に対処する能力が制約されていることを考慮し、金銭的その他の支援の提供によって、子どものウェルビーイングおよび発達にとって必要な家族生活保障ができているかどうか注意深く監視することが勧告されました。いずれも強い勧告であり、前回まではなかったものだそうです。子どもの権利条約は、子どもは成長、発達するものであり、子どもの健やかな成長、発達は国が保障すべきものであるという考え方によるものだということも指摘されました。 次にテーマを絞って、まず社会的養護の問題、児童養護施設の問題が取り上げられました。 水島さんは、児童養護施設は高校に行ったら卒業と同時に出なければならないという「18歳問題」があり、何もないまま社会へ放り出されることになると指摘しました。少しずつ自立援助ホームもつくられているそうですが、まだ圧倒的に数が少ないそうです。児童養護施設は内部で閉じられていて、職員の定員問題は意識されているが、子ども一人一人の将来の問題まで考えられていない、忙しくてその余裕がないという状況だそうです。 一場さんは、東京弁護士会でカリオンという子どもシェルターをされているそうですが、それを始めた理由は施設を出てすぐホームレスになる子どもが多いからだそうです。自立援助ホームもつくり、1年半ほどかけて働く準備をするそうですが、その後もフォローが必要であり、自立のためには訓練が必要だということでした。厚労省に掛け合っても「予算がない」と言われてしまうそうで、縦割り行政で国としてやるべきことの統一がないということが問題だと指摘しました。子どもの問題は横断的に、水平的に取り組むべきだと提起されました。 次に学校の問題が取り上げられ、会場から現役の高校の先生が発言されました。その先生の学級は40人だったのが27人まで減ってしまったそうですが、退学や転学の理由の半分は家計の問題であり、もう半分は家族の崩壊だそうです。担任としては、授業料の減免ができることをきちんと教えたり、減免を渋る親を手続のために事務室に連れて行ったりしているそうです。また、最近は外国人の親も増加し、ケアが困難になっているそうです。大事なのは生徒とどこまで話ができるかであり、今は工業高校なので実習の時間に生徒5~6人に教師が1人つくことになり、その時間に人間関係をつくっているということでした。 青砥さんは、埼玉県で生活保護を受けている中学卒業生の進路は、全日制高校へ進学するのが67.8%であり、それ以外の中学卒業生の93.5%よりも約25%の格差となっているというデータを示しました。生活保護も受けられない子どもはもっと厳しい状況にあり、その状況には地域間格差が大きいそうです。また、中退数や親の期待度について、学校間格差がますます厳しくなっているそうです。貧困、格差社会はより深刻になっており、子どもの社会的排除、生きがいの喪失につながっています。イギリスでは、教育と福祉施設の一体化としてExtended schoolが実験的につくられているそうですが、縦割り行政の日本では難しいだろうという指摘もされました。日本では、学校と福祉の溝を埋める地域のネットワークをつくし、民間が行政をつなげるという形が提案されました。 最後に水島さんは、子どもの貧困をなくすには親の不安定雇用をなくしていく方向へ向かうべきであり、教育機関では子どもがお金のことを気にしないですむようにすべきだと提起しました。なお、イギリスでは、社会全体で子どもの貧困を最優先に取り組もうとする意識が広がっているそうです。日本でも世論を盛り上げる必要があり、「本人の責任」「親の責任」で議論を終わらせないようにしなければなりません。また、子どもの支援のためには信頼関係を築ける大人が必要であり、現在は若年失業者向けに行われ居ているパーソナルサポートサービス、伴走型のサポートが子どもにこそ必要だということが指摘されました。 一場さんは、カリオンでは子どもの意志に基づく入所を進め、一人一人に担当弁護士がついて相談にのるそうです。子どもは自分の意見をきちんと話す機会を必要としており、それを受け止めてくれる人がほしいと考えています。子どもの意見表明権、子どもが権利主体だと認められることが必要であり、子どもには遊ぶ権利、失敗する権利があるということが指摘されました。 野村さんはまとめとして、詳しく取り上げられなかった重要な問題として、精神的ケアの必要性、乳児院を保育所の代わりに利用している問題などがあること、子どもの自己肯定感の低さの原因は自己責任だと思わせる社会にあり、子どもが自分で自分の未来を選び取れる社会にしていくべきだということを提起しました。
(引用ここまで)
良いタイミングで盛りだくさんの内容の報告をしてくださったみどりさんに感謝します。
↑『
たかしズム「ネトウヨ、バカウヨ、ネット右翼、恥さらし、売国奴、日本の恥」を語るための、たかしのブログ 』さん作。税制についての当秘書課の記事は、「
カテゴリ : 税制、税金、財政 」から。
築地市場の豊洲移転に反対 して食の安全を守りたい。●Like a rolling bean (new) 出来事録 ■2010-07-29 3年前に週刊誌にスクープもあった築地市場移転先の盛り土汚染。そのくせ知らぬ存ぜぬで「健全土」と!http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10603751265.html ■2010-08-02 科学誌Natureのブログの和訳(東京都の豊洲新市場予定地汚染実験の非科学性の批判)http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10607633356.html ■2010-08-02 イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ<11>(会議の珍妙なやりとり・「米ぬか」?)http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10607656528.html ■2010-08-02 東京都の欺瞞と悪意に満ちた第14回技術会議の後の「市場を考える」会記者会見詳報http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10608328148.html
身近な一歩が社会を変える きまぐれな日々 の中で
そこに存在する 良き人生と生活 への切実な望みを
民主党 にわからせるために、
低気温のエクスタシー の中の
アブナイ日本 が
壊れる前に 、
生まれてきて良かったと感じられる社会に したいけど
とりあえず どうしたらいいか
kimera れない人の役にたちたくて、
イル・サンジェルマンの散歩道 の
アダージォ な
午後のカフェ の
窓辺でお茶 に
クリーム 入れながら
世界の片隅で税制についてのニュース や
広島瀬戸内新聞 や
虹の日記 や
フランス語の練習帳 や
「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブ を読んで、
消費税と社会保障と国家予算についての 『
知られざる真実 』を
1947年教育基本法の理念の 今日行く審議会 と
スーパー小論文ハイスクール と
アジア連帯講座 と
内田樹の研究室 で
超左翼おじさん に学んで、
大脇道場 と
言ノ葉工房 と
内田樹の研究室 と
カナダde日本語 を学んだ後で、
労働組合ってなにするところ だろうとか、どうしたら
戸倉多香子 さんや
保坂展人 さんのために
みんななかよく 団結は力 で
すくらむ 組んで
多世代交流のブログ広場 の
多文化・多民族・多国籍社会で「人として」 転がるひよこ豆のように 情報流通を促進 できるかとか、
明日も晴れ の
空と風と、月と、星 のもとで
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雪裏の梅花 や
ブーゲンビリア や
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再分配には,一方の人たちは自分のものをいくらか差し出さなくてはならないのに対し,もTakeshi菅義偉・前首相が #参院選2022 直前に県立高で「講演」するのは公職選挙法、教育基本法の両面から見ておかしい。日本学術会議委員推薦拒否問題は終わっていない。 岡田正則・早稲田大学教授の代理を務める方から連絡を受けました。
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市民からは「帰れ」の怒号が飛び交いました。
日本政府の沖縄県への暴挙の数々見れば当然閉口東京都杉並区の区長選で自民と連合が推す現職候補を野党側の女性新人候補が破った。 #参院選2022 のための貴重な教訓。同じ日に中南米で6/19に行われた杉並区長選挙で野党側候補者の岸本聡子さんが自民党と連合が推す現職の保守反動区長を僅差で破り当選は明るいニュースです。
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しいていえばカレーライスとライスカレーの違いでしょうか。
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そんなのより、一律10万円でもアンドリュー・バルトフェルド不祥事とギャンブルと利権の維新はいらない。 #参院選2022No title 結局、野党共闘への批判自体が「それが自民党にとって都合が悪いから」だった事を露呈するような序盤情勢です。自民べったりの右派メディアのみならず左派と言われることクテシフォン景気回復のための三つの条件 (「五十嵐仁の転成仁語」から)持続可能で公正な経済へ「希望の未来への招待状」(マーヤ・ゲーペル/大月書店)から一部引用します。
経済学の多数派はいまだに人間を,自己利益だけを考え,不思議なことに,それによってすTakeshi高崎市県立公園朝鮮人労働者追悼碑訴訟で、大日本帝国主義側の主張に軍配をあげた最高裁の決定セシル・ローズの言葉に絶句 セシル・ローズは「膨張(エクスパンション)こそすべてだ」「できることなら私は星々を併合しようものを」と言ったそうです。また,「拡張(エクステンション)がすべてTakeshi人間を労働機械や納税機械ではなく一緒に社会を作る尊厳ある人間として扱う姿勢があるのは立民、共産、れいわ、社民と判断される。 #参院選2022「労働者は機械ではない」自らの体を燃やして労働者の権利を守った韓国人青年 1960年代から70年代にかけてソウルの清渓川(チョンゲチョン)周辺には被服工場がひしめきあっていて,一時はこの地区で生産される衣類は国内衣類需要の80%に及んでいまTakeshi5月18日、韓国で記録されている民主主義のための闘い (メモ)5・28光州民主化運動のその後 1987年は全斗煅(チョン・ドファン)大統領の任期最終年でした。民主化運動に参加していた大学生の朴鐘哲(パク・チョンチョル)が警察の取り調べ中に死亡するという事件Takeshi死刑FAQ (適宜更新)人民革命党事件 韓国では社会のあちこちで民主化運動が起き緊急装置撤廃と朴正熙(パク・ジョンヒ)政権の退陣を求める主張が続くと,政権は強力な弾圧で対応しました。
1974年5月,あるTakeshi日本の教育現場での差別的奇習や校則を報じるフィンランドのニュースフィンランドなど北欧諸国から学ぶこと 精神科医で鍼灸師の森川すいめいさんは,「この国の不寛容の果てに」(雨宮処凛編著/大月書店)のなかで次のように述べています。
北欧の教育などと比較すると,日本Takeshi政治の改善のためにすべきこと (障害者自立支援法をめぐる障害者側からの運動を応援します。)「青い芝の会」のスローガンなど 脳性麻痺の人たちの「青い芝の会」があります。ここで確立された理念のひとつが「医学モデルから社会モデル」へでした。「障がい」というものが個人の皮膚の内側にある性Takeshiスリランカ人のウィシュマさんを虐待の末死なせた入管が全員不起訴に。日本国家ぐるみの虐待であり差別である。 #参院選2022世界から嫌われる日本 ウイシマさんが亡くなっても入管職員を不起訴にするのは,やはり被害者がアジア人だったからではないかという民族差別的な疑いが残ります。東京電力OL殺人事件で逮捕されTakeshi少女時代(소녀시대、Girl's Generation) 「다시 만난 세계」 (Into The New World、また巡り逢えた世界) (不定期連載、「気まぐれK-POPプレイリスト」)防弾少年団は活動休止か。 防弾少年団が活動を休止し,ソロ活動に専念するという報道が目につきます。
ふだんカトリック・ミュージックとポーランド・ロックばかり聴いている私は防弾少年団をよTakeshi1923年9月1日の関東大震災時の日本人による朝鮮人虐殺を忘れない2023年9月1日は朝鮮人,中国人及び日本人量虐殺から100周年 2019年は三・一運動から100周年で,日本政府はこのときに日本が行った武力鎮圧の事実を詳細に認めていれば,現在の韓日関係はいくらかでも好転したのではないかという正Takeshi葛西敬之JR東海会長に呼びつけられる安倍首相軍事化なくして経済繁栄を続ける日本経済のしくみ 先ごろ葛西敬之JR東海名誉会長が亡くなりました。安保法制懇の主要メンバーであり,安倍晋三の師匠的存在でした。葛西から電話があれば安倍は食事を中座してでも駆けつけTakeshi自民党の新たな性加害問題。細田博之衆議院議長のセクハラ疑惑に続いて、吉川赳衆院議員の買春未遂行為。 #参院選2022吉川議員の予想される今後。 買春未遂の吉川議員は行方不明になり,連絡がとれないそうです。
公務員や会社員が無断欠勤を続けたら厳しい処分がくだされます。
吉川議員の場合は,都内のどこかにTakeshi侮辱罪の厳罰化は自民党批判の事実上の禁止ではないか。日本の非民主化が完成してしまう。これを推進するのが自公維国。 #参院選2022萎縮効果を狙ったもの侮辱罪の厳罰化は自公維国の大日本帝国主義政党が政権批判を萎縮させ、事実上禁止するために行った暴挙です。
過去の例を見ても自民党政権が1969年に成立させた悪法「閉口君が代不起立の教員を再任用することを拒否した維新・大阪府の敗訴が最高裁で確定したのはよかった。 #維新自民党政権の御用司法君が代不起立の教員を再任用することを拒否した維新・大阪府の敗訴が最高裁で確定はまともな判決です。
しかし日本ではこういったまともな判決は極少数です。
高崎市県立公閉口高崎市県立公園朝鮮人労働者追悼碑訴訟で、大日本帝国主義側の主張に軍配をあげた最高裁の決定Takeshiさん、クテシフォンさんお二人ともコメントいつもありがとうございます。
「日本の裁判所は植民地支配を受けた人々の人権には極めて鈍感」というTakeshiさんの指摘は重いです。日本人の人権にも村野瀬玲奈スリランカ人のウィシュマさんを虐待の末死なせた入管が全員不起訴に。日本国家ぐるみの虐待であり差別である。 #参院選2022No title 仮に一般人が今回の入管のようなことをして他人を死に至らしめたら、「未必の殺意」があったとして殺人罪で問責されるでしょう。殺人まで行かなくても傷害致死罪、保護責クテシフォン高崎市県立公園朝鮮人労働者追悼碑訴訟で、大日本帝国主義側の主張に軍配をあげた最高裁の決定No title 今回の最高裁の判断は決定と言う方式が使われています。決定と言うのは一言でいうと「門前払い」であって、内容に立ち入らないまま裁判を終了させることです。
決定はクテシフォン