子どもの教育を削ることは子どもの未来を削ること。

　

東京新聞の次のコラムを見ました。

●東京新聞(TOKYO Web)
人権を削るこの国の見識
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2010072802000086.html
2010年7月28日

　この春、遅きに失したとはいえ高校の無償化が曲がりなりにも実現した。さて今度は大学の無償化論議の出番だと思いきや、現実は真逆へ向かっている。国の財政再建圧力で、大学への援助が削られそうな雲行きだ。学費が上がれば、日本の未来を担う才能がますます貧困に埋もれてしまう。

　子どもの教育で優先されるべきは、機会均等原則の確保だろう。ところが、この国は義務教育を除いてその責任を放棄し、世の親の財布につけ回してきた。よって、親の収入の多寡が子どもの教育格差となって立ち現れてきている。

　この国は、子どもの教育を人権問題とは心得ていないようだ。国際人権規約をめぐる留保の問題はその象徴だろう。日本は一九七九年に批准したのだが、そのうち「経済的、社会的および文化的権利に関する国際規約」の一三条二項の一部を留保してきた。

　中学や高校の中等教育と、大学や大学院などの高等教育は無償化を進め、国民に等しく機会を与えよといった趣旨の条項だ。留保している国は、今や日本とマダガスカルのみと聞く。

　中等教育は一歩前進したが、問題は高等教育だ。子どもを大学へやるのに親が工面する資金は、国立で平均四百三十六万円余り、私立で平均六百二十四万円近く。親の財布ももう限界だ。子どもの権利を平気で削るこの国は、いつか大きなしっぺ返しを食わないかと心配になる。　（大西隆）

（転載ここまで）

「子どもの権利を平気で削るこの国」という分析に全面的に同意します。

普通の国では、子どもの教育への公的支出は優先度が高いものです。実際、世界中のほとんどの国では高校、大学、高等教育は無料かかなり安い負担で受けることができます。しかし、日本では、子どもの教育を社会全体で支えようとする考え方が少ない一方で、教育への公的支出をどこの国よりもけちり、子どもと若者相手に奨学金という名の貧困ビジネスに余念がなく、それでいて担税力の高い高所得者や大企業・法人がさらに減税を要求するこの日本。金のある大人がまだ自分で稼ぐ術を持たない子どもたちからお金をむしりとっているように見えるのです。

公的教育費を削るということは、教育を貧弱にして、子どもと未来の世代から生きる力を奪うという意味で、それ自体が「未来の世代に財政赤字のつけを回す」政策そのものになっており、未来の世代の生きる基盤をむしばみます。

さらには、政治家やマスコミや財界がもくろむ消費税増税だって、貧富の格差をさらに拡大する政策ですから、これまた未来の世代の生きる基盤をむしばみます。

日本の大人が行なう政治は、「未来の世代に財政赤字のつけを回すな」という言い訳をかかげながら、「財政再建のために消費税増税を」と言い、「法人税減税」を要求あるいは容認・黙認し、教育への公的支出を常に縮小しようとしている、と表現してもよいと思いますが、たいへんに愚かなことだと思います。

「未来の世代に財政赤字のつけを回すな」という言い訳はとんでもない欺瞞なのです。

日本人は知らず知らずのうちに、「生きる力を奪い、貧富の格差を拡大する」というとんでもない仕打ちを子どもたちや未来の世代に加えているのです。日本人はそのような思慮の浅い自己の残酷さに気付かなければなりません。担税力が高い個人の方々や莫大な利益をあげている法人は特に。


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↑『たかしズム「ネトウヨ、バカウヨ、ネット右翼、恥さらし、売国奴、日本の恥」を語るための、たかしのブログ』さん作。税制についての当秘書課の記事は、「カテゴリ : 税制、税金、財政」から。

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●Like a rolling bean (new) 出来事録
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英語での発信（Greenvoice）：データ隠蔽の報道などはものともせず東京都は平気で安全と主張
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身近な一歩が社会を変えるきまぐれな日々の中でそこに存在する良き人生と生活への切実な望みを民主党にわからせるために、低気温のエクスタシーの中のアブナイ日本が壊れる前に、生まれてきて良かったと感じられる社会にしたいけどとりあえずどうしたらいいかkimeraれない人の役にたちたくて、イル・サンジェルマンの散歩道の午後のカフェの窓辺でお茶にクリーム入れながら世界の片隅で税制についてのニュースや広島瀬戸内新聞や虹の日記やフランス語の練習帳や「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブを読んで、消費税と社会保障と国家予算についての『知られざる真実』を1947年教育基本法の理念の今日行く審議会とスーパー小論文ハイスクールとアジア連帯講座と内田樹の研究室で超左翼おじさんに学んで、大脇道場と言ノ葉工房と内田樹の研究室とカナダde日本語を学んだ後で、労働組合ってなにするところだろうとか、どうしたら戸倉多香子さんや保坂展人さんのためにみんななかよく団結は力ですくらむ組んで多世代交流のブログ広場の多文化・多民族・多国籍社会で「人として」転がるひよこ豆のように情報流通を促進できるかとか、明日も晴れの空と風と、月と、星のもとで白砂青松の雪裏の梅花やブーゲンビリアや古い寺を多く見て日常で思った事、感じた事をつらつら好き勝手に書きながら国会議員定数削減・比例削減に反対するInternet Zoneのサイバー政治団体秘書がはげしく学び　はげしく遊ぶおしごと日誌。
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