犯罪被害者支援施策の周知と改善と充実を

　

犯罪被害者への支援制度がどのくらい知られているかについての新聞報道がありました。支援制度があまり知られていないという趣旨です。

たとえば、『施策を利用しなかった人に理由を尋ねたところ、「知らなかったから」とした回答が十三施策で三割を超えており、なかでも「診断書料や初診料などの公費負担制度」は七割に達するなど極めて認知度が低いことを示した』と記事の中に書いてあります。

犯罪にあったことのない一般の人が犯罪被害にあう前からこういう支援制度を知らないのはある程度やむをえないと思います。重要なのは、被害にあった時に、警察など捜査関係者が被害者に支援制度の存在とその内容すべてを的確に伝えて利用をうながすことです。被害者や遺族が警察に来た時に警察でそれがきちんと行なわれていないのであれば、警察はそのことを反省し、改めるべきです。

そのうえで、政治や行政では、それらの制度の内容や運用について不十分なところを改め、支援制度とその実践を充実・改善させるべきです。

たとえば、性犯罪については、多面体さんがたとえば次の記事のように何度も書いている通りです。

●あなたは悪くない
性犯罪被害者としての要望
http://manysided.blog85.fc2.com/blog-entry-49.html

では、以下、これらの制度の存在がもっと一般に知られるように、そして、制度の充実を願いながら、報道記事をいくつかお持ち帰りさせていただきます。

●東京新聞 (TOKYO Web)
『支援知っていた』１割　犯罪被害者　警察庁調査
2010年4月22日 夕刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2010042202000202.html

　警察などが取り組んでいる犯罪被害者支援施策を事件前から知っていた被害者や遺族は、一割に満たないことが二十二日、警察庁の調査で分かった。一方で利用率が八割に達したり、六割が「満足した」と好意的に受け止めた施策もあり、同庁は「認知度をいかにあげるかが課題だ」としている。
　警察庁は、二〇〇八年一月から昨年末までの間、被害者給付金申請の裁定を受けた九百四十七人のうち、アンケートで三百九十五人から回答を得た。
　質問したのは、（１）刑事手続きや支援の手引書（２）捜査の進み具合を説明する被害者連絡制度（３）犯罪被害者給付制度（４）捜査とは別の警察官が被害者の付き添いをする指定被害者支援要員（５）カウンセリング－など十四施策。
　サンプル数が少なかった一施策を除く十三施策で、被害者らが事件に遭う前から「知っていた」と回答した割合は、いずれも一割未満だった。
　また、施策を利用しなかった人に理由を尋ねたところ、「知らなかったから」とした回答が十三施策で三割を超えており、なかでも「診断書料や初診料などの公費負担制度」は七割に達するなど極めて認知度が低いことを示した。
　一方、利用状況については、手引書や被害者連絡制度、被害給付制度の三施策はいずれも利用率が八割前後と高く、利用者が「満足」「やや満足」とした割合も六割を超えた。
　警察庁は、被害者らの支援制度へのニーズや評価は一定程度あると判断。
　担当者は「日ごろから広報に心掛け、被害者らには実際の利用に結び付くよう、必要な時期に必要な制度を伝えるよう努めたい」としている。

（転載ここまで）

●毎日ｊｐ(毎日新聞)
犯罪被害者支援：施策知らぬ被害者ら多く　認知度調査で
2010年4月22日 13時10分
http://mainichi.jp/select/today/news/20100422k0000e040052000c.html

　警察庁は２２日、凶悪犯罪の被害者や遺族を対象に、犯罪被害者支援制度の認知度を調べたアンケート結果を公表した。１４種類の支援施策のうち「被害に遭う前から知っていた」との回答が１割に満たないのが１３施策に達した。また「アンケート時まで知らなかった」との回答が４割を超えたのが９施策にのぼった。同庁は「広報に力を入れたい」としている。
　アンケートは殺人、傷害、強盗、強姦（ごうかん）などの被害者や遺族８８１人を対象に、３９５人から回答を得た。
　アンケートを受けるまで知らなかったとの回答が４割を超えたのは「事情聴取の場所に関する配慮」や「専門的知識のある警察職員のカウンセリング」など。「支援施策を何で知ったか」と聞いたところ、「警察職員から」が５６～１００％と１４施策でいずれも最多。しかし、「けがに対する診断書料の公費負担」を利用しなかった人の７０％、「遺体搬送などに関する公費負担」を利用しなかった人の５８％がそれぞれ、「教えてくれる人がいなかった」と回答した。【合田月美】

（転載ここまで）

●日本経済新聞
犯罪被害者支援対策、「知っていた」１割未満が大半
2010/4/22 10:39
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E3E2E19D8DE0E0E2E6E0E2E3E29180E2E2E2E2;at=ALL

　犯罪被害者給付金や心理カウンセラー紹介といった犯罪被害者支援対策について14項目のうち13項目が、実際に事件に遭った被害者や遺族が「被害前から知っていた」と答えた割合が１割に満たなかったことが22日、警察庁の実態調査でわかった。「女性の性犯罪被害者には同性の警察官が対応にあたる」といった基本的な対策でも、２割未満の認知にとどまった。
　犯罪被害に遭う前後で支援制度に対する認識の差が浮き彫りになった格好で、警察庁は一般への情報提供のあり方を見直す方針だ。
　調査は2008年１月～09年12月に犯罪被害者給付金の支給を申請した被害者や遺族を対象に14施策について実施。調査票に回答した395人（回収率44.8％）の結果を分析した。
　回答は殺人や傷害致死などの被害者（188人）と、強盗や傷害の被害者（177人）が大半。強姦など性犯罪の被害者は６人にとどまった。
　対策で「安心感を抱いた」「加害者への恐怖心が減った」「気が楽になった」との項目に「そう思う」「ややそう思う」と答えたのは合計で15.2～17％と低く、「自分に自信が持てるようになった」は最低の13.2％。被害から平均約２年10カ月がたっていたが、傷跡の深刻さが際だつ結果となった。
　警察官が捜査の進展状況などを伝える連絡制度や、病院の初診料の公費負担制度などもあるが、事前に知っていた割合は13施策で０～7.8％。対応する警察官の性別を希望できることについても、16.7％だけ。調査時まで知らなかったという回答も、９施策で４割を超えた。
　支援の利用は平均4.4施策。施策を知ったのは「警察職員から」が最多の56～100％。一方、利用しなかった理由は13施策で「教えてくれる人がいなかった」が最多の33.3～70.1％となるなど、伝える側の課題も浮き彫りになった。
　警察庁は「周知はしているつもりだったが、十分でなかった。必要なタイミングで必要な情報を提供するなど、改善に努めたい」としている。

（転載ここまで）

●47NEWS（よんななニュース）
被害者支援、認知低迷　届け出ためらう懸念も
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010042201000219.html

　警察がかかわる犯罪被害者支援策を事件の前から知っていた被害者や遺族は、ほとんどの施策について１割未満にとどまり、被害者らの８割前後は捜査の過程などで警察から知らされていたことが２２日、警察庁の調査で分かった。
　政府は２００５年に犯罪被害者等基本計画を策定し、公的支援充実を図ってきたが、当事者以外に浸透していない実態が示された。同庁は「支援の存在を知らなければ被害届提出をためらうことにもつながりかねない」と憂慮、広報活動を強化する方針。
　調査は０８、０９両年に被害者給付金申請の裁定が出た９４７人のうち、３９５人から無記名で回答を得た。
　警察は給付金や診断料・遺体搬送費用の公費負担など計１４の支援策にかかわる。このうち、希望する性別の警察官が被害者に対応する制度は「事件に遭う前から知っていた」とした人が１６・７％いたが、他の１３施策は０～７・８％に低迷。９施策では、回答の時点まで「知らなかった」との答えが４割以上を占めた。
2010/04/22 10:32 【共同通信】

（転載ここまで）

●asahi.com（朝日新聞社）
犯罪被害者給付金、０９年度申請は最多の５８９人
2010年4月22日10時38分
http://www.asahi.com/national/update/0422/TKY201004220119.html

　犯罪被害者や遺族を経済的に支援する犯罪被害者等給付金を２００９年度中に申請した人は前年度より２７％多い５８９人で、制度が始まった１９８１年以来最多となった。また、同年度中に５３８人に総額１２億７７００万円が支給されることが決まった。警察庁が２２日発表した。
　警察庁によると、０９年度は遺族給付金を２２４人（前年度１８６人）、重傷病給付金を２３６人（同１８２人）、障害給付金を１２９人（同９４人）が、それぞれ申請した。
　また、支給が決まったのは、遺族給付金＝２０５人（同１７３人）▽重傷病給付金＝２１８人（同１４０人）▽障害給付金＝１１５人（同７５人）――だった。すでに損害賠償金や労災保険金を受け取ったなどとして、支給対象とならなかった人は２８人だった。
　１９８１年１月に始まったこの制度では、殺人事件などの被害者遺族や、傷害事件や性犯罪などで体や心の傷を負った人などを対象に給付金が支給される。支給範囲が拡大されたり、上限額が引き上げられたりするのに伴い、申請者も次第に増え、昨年末までで計７１１６人に約２１３億円が支給されることになった。
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　警察庁が０８～０９年に犯罪被害者や遺族ら３９５人から回答を得たアンケート結果では、給付金を「必要とした」「やや必要とした」と答えた人が８２．１％いた。犯罪に遭う前から制度を知っていた人は７．８％にとどまった。（五十嵐透）

（転載ここまで）

あまりにも当たり前の一般論過ぎて恥ずかしいですけど、いつも思い出したいことですのでこの報道を機会にメモしておきます。

築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2010-04-25　イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ＜１＞（豊洲新市場見学会概略：参加者情報）
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10517165495.html

■2010-04-26　イシハラ都政による「土壌汚染除去実験」の目茶苦茶さ＜２＞（実験見学会公開への都のスタンス）
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10517841920.html

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そこに存在する美しい人生と生命と生活を守る切実な要望を民主党に聞かせるために、アブナイ日本が壊れる前にとりあえず何かしたいけどどうしたらいいかkimeraれない人の役に少しでもたちたくて、イル・サンジェルマンの散歩道の午後のカフェでクリーム味の革命鍋をいただいて、虹の日記やフランス語の練習帳や「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブや世界の片隅で税制についてのニュースを読んで、消費税と社会保障と国家予算についての『知られざる真実』を大脇道場と言ノ葉工房とスーパー小論文ハイスクールとアジア連帯講座で1947年教育基本法の理念に賛同して超左翼おじさんやカナダの日本語の先生から学んだ後で、労働組合ってなにするところだろうとか、どうしたら戸倉多香子さんや保坂展人さんのためにみんななかよくスクラムを組んで多文化・多民族・多国籍社会で「人として」情報流通を促進できるかとか、雪裏の梅花や古い寺を多く見て生活の中で感じた疑問や思いをあれこれめぐらせて日常で思った事、感じた事をつらつら好き勝手に書く、一寸の虫にも五分の魂で転がるひよこ豆のように国会議員定数削減・比例削減に反対してきまぐれな日々を過ごすサイバー政治団体秘書のおしごと日誌。
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■各種国会議員名簿のポータルページ　http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-86.html
■官庁への意見送付先について　http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-51.html
■新聞、雑誌　読者の意見を伝える窓口（未整理）　http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-49.html
■テレビ報道番組のご意見窓口（「わんばらんす」から）　http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-50.html
●News for the people in Japan　マスメディア問い合わせ用リンク集　http://www.news-pj.net/link/media.html