今回は財政・税制改革についての特別セミナーです。特別講師はkojitakenさん。そして、資料提供は、政府税調専門家委員会の委員長である神野直彦氏、そして「きまぐれな日々」のコメンテーターのsweden1901さん。
●kojitakenの日記 ■2009-11-14 政府は国民から借金をしているのだhttp://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20091114/1258162091 借金は財政にどんな意味をもつか(神野直彦『財政のしくみがわかる本』より) 神野直彦著『財政のしくみがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)の第5章より、自らの勉強の意味を兼ねて抜き書きする。 章と節のタイトルと、ポイントのみ紹介。未読の方は是非読んでください。
5 借金は財政にどんな意味をもつか 財政は借金しない方が良い(126頁) = 政府に防衛や警察サービスなどの小さな機能しかなかった頃には、均衡財政が良いとされていた。 資本的な経費は借金しても良い(127頁) = 学校・病院・橋・道路などの建設や建て替え・修復などに使う資本的経費については、借金しても良いと考えられるようになった(「建設公債の原則」)。 景気基準による借金(130頁) = 不況時には、政府が需要をつくるために財政が借金をすることが認められる。好況で税収が増えた時に借金を返す。 誰から借金をしているのだろう(131頁) = 国民から借金している。日本は外国債を発行していないので、国家破産はしない。国家破産をするのは、外国から借金している場合。 借金をしていることで何が問題なのか(135頁) = 借金返済に金が使われると、国民生活や企業活動を支えるサービスができなくなる。また、所得再分配の機能を果たせなくなる。消費税は負担が逆進的なので、消費税増税による財政再建には、逆再分配が行われる危険がある。 借金増にどう対処するか(138頁) = [1]借金を増やさない。[2]借金の元本を返さず、利払いだけをする(利率は低いので、負担は小さい)。[3]政府支出を減らさず、公共サービスの量を確保する。[4]逆再分配が起こらないよう、租税構造をできるだけ公平にする(金持ちの負担を増やす)。[5]インフレや金利上昇が起こらないよう、国債を適切に管理する(日銀などの金融政策を間違わずに管理する)。 国の借金と自治体の借金(141頁) = 国の借金と自治体の借金は意味が違う。自治体の借金は、地域外の人々からの借金なので、負担が本当に将来世代に転嫁する(国の借金の場合は転嫁しない)。他国では地方自治体の借金は少ないが、日本では地方自治体の財政が国に統制されており、自治体が国によって借金させられているため、自治体の借金が多い。 自治体の財政赤字とは何か(144頁) = 国の場合、赤字国債は財政法違反になるが、毎年特例法を作って赤字国債を発行している。これにより決算上の赤字は出ない。地方自治体の場合、法律を変えられないので、赤字地方債を発行することができず、決算上の赤字が出る。 自主再建か財政再建団体か(147頁) = 決算上の赤字が、道府県では5%、市町村では20%を超えると、財政再建団体になるか自主再建の道を選ぶかのどちらかになる。夕張市は前者で、最低限の公共サービスしかできなくなる。しかし、借金をしておいて、いざ返す段になった時みんなでどこかに逃げて行ってしまう「食い逃げ」をさせないために、地方自治体には借金させない方が良いとされている。神野教授らは、師に当たる鈴木武雄氏の考えに基づき、「地方自治体が共同発行する地方金融公庫(金庫)をつくろう」と主張している。
(神野直彦著『財政のしくみがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)からの引用ここまで) ■2009-11-21 財政の教科書に反する民主党政権の政策http://d.hatena.ne.jp/kojitaken/20091121/1258763395 現在の民主党やかつての小泉の政策がいかにめちゃくちゃだったかということを示すために、またまた神野直彦著『財政のしくみがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)の記述を紹介する。市場社会では、金儲けをしてもいい領域と、金もうけをしてはいけない領域(財政)を分ける必要があるのです。(17頁) 日本で今起こっている問題は、中国と同じように、金もうけをしてもいい領域と金もうけをしてはいけない領域との区分がわからなくなっていることです。すべてを市場原理でやらせるようになって、そしてこの切り分けができていないために、社会的な混乱が起きているのです。(17頁) 財政は金もうけをしてはいけない領域で、だからこそサービスをただで配っているのです。ただで配っているということは、何を意味しているのでしょうか。必要に応じて配っているということなのです。(19頁) 社会のなかに市場原理で動かない、家族のようなしくみがあるから生きていけるのです。そういう家族や共同体の機能が小さくなってきたときには、家族のなかで赤ちゃんの育児や、あるいは高齢者の養老や、病気になった人の治療を市場の荒波のなかにまかせてもいいのかというと、それは無理だろうということで私たちは政府をつくったといってもいいのです。政府はみんなでお金を出しあって支えることによって、必要に応じて財とサービスを配るためにつくったのが財政というしくみなのです。つまり、購買力に応じて配られる市場と必要に応じてくばられる財政というように、経済は二つに分かれているのです。(116頁) 私たちはまず、自分たちの社会のなかで、自分たちの生活を考えて、これはニーズ(基本的必要)なのか、それともウォンツ(欲望)なのかを決めることが必要です。それがニーズだったら財政で満たされなければならないし、ニーズとウォンツの中間形態だと思えば、公的な企業をつくって料金収入でまかなうのが原則です。もちろん、ウォンツだったら市場にまかせてしまいます。こうしたことを国民が決めた政府こそが「ほどよい政府」といえます。私たちはそのようなほどよい政府をめざすべきだと、私は考えています。(122-123頁) いまの日本の政府のように、福祉でも医療でも教育でも聖域なく斬りこんで、小さくするのがいいのだと決めるのは、民主主義の原則からは大きく逸脱しているといわざるをえません。何を財政でやり、何を市場にまかせるのか、決めるのは私たちなのです。(123頁) (神野直彦 『財政のしくみがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)より)
(神野直彦著『財政のしくみがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)からの引用ここまで) 神野教授の著書が出版されたのは2007年6月であり、「今の日本の政府」とは安倍晋三政権を指す。「福祉でも医療でも教育でも聖域なく斬りこんで」というのは、安倍の前任である小泉政権の方針を、安倍がそのまま踏襲していたものだ。小泉-安倍時代の過激な新自由主義政策は、一昨年9月からの福田康夫政権、昨年9月からの麻生太郎政権で多少緩和されたが、鳩山政権は、こともあろうに財務大臣に元大蔵官僚・藤井裕久を起用し、時計の針を逆回転させて、小泉時代の「痛みを伴う改革」路線に回帰しようとしているかのようだ。だから、皮肉にも「いまの政府のように」という、安倍政権を指して書かれた神野教授の記述が、鳩山政権にもそっくり当てはまる。(引用ここまで)
●きまぐれな日々 ■議論を本格化させるのは「消費税」ではなく税制全体の見直しhttp://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1044.html 一連の「政治と金」の問題に隠れてほとんど目立たなかったが、1月末、政府税調の専門家委員会の委員長に、神野直彦・関西学院大学教授が就任した。2月4日付の毎日新聞 には、神野教授へのインタビュー記事が出ている。
聞きたい:政府税調・専門家委委員長、神野直彦・関西学院大教授 政府税制調査会が設置した「専門家委員会」の委員長に就任した、神野直彦関西学院大教授が毎日新聞のインタビューに応じた。専門家委が約2年をかけてまとめる中長期の税制ビジョンについて聞いた。【聞き手・赤間清広】 ◇所得税・法人税、課税ベース拡大を --専門家委の役割は? ◆委員選考も任され、税財政に加え社会政策や環境分野の専門家も委員に加えた。新しい時代に沿った租税構造を構築するためだ。ただ、我々はあくまで政府税調のスタッフ。ビジョンを示す一方で「この問題には別の考えがあり、それにはこうしたメリットがある」という判断材料を提示する努力も必要だ。 --何から手をつけますか。 ◆今の税制の問題点は90年代以降、所得税、法人税の減税が相次ぎ、税収調達能力が低下したことにある。深刻な不況の中、税率引き上げは難しいとしても、所得税、法人税の課税ベース(対象)拡大はできる。景気が回復すれば、自然に税収が伸びる本来の姿を取り戻すべきだ。 --財政再建の観点から消費税増税を求める声があります。 ◆諸外国では公共サービスを豊かにするため増税するが、日本は公共サービスの縮小を含む行政の無駄を削らない限り増税できないという不思議な世論が形成されている。これは異様だ。 --消費税は、どう位置づけるべきでしょう? ◆福祉や子育てなど公共サービス充実のため、国民全体で等しく負担を分かち合うという理念であれば、消費税も有力な選択肢になる。友愛型の社会を目指すなら、消費税と所得税を税収の両輪とし、環境税などで補完する仕組みが望ましいのではないか。一方、日本が米国型の「小さな政府」を標ぼうし、公共サービスを最小限に抑えるというなら、高所得者の課税に重点を置いた所得税中心の税制を築き、消費税自体を廃止する選択肢もあり得る。どういう社会を目指すのか、将来ビジョンをまず明確にすることが必要だ。 (毎日新聞 2010年2月4日付)
(毎日新聞の神野直彦氏インタビューの引用ここまで) この毎日新聞の記事では短すぎてわかりづらいところがあるが、『週刊金曜日』の1月29日号に、神野教授へのインタビュー記事が掲載されていたようだ。そこから抜き書きしたブログを見つけたので、下記にURLを示す。http://blogs.yahoo.co.jp/koganemusida/59537293.html 以下引用する。要旨 「消費税頼みではなく、税収調達能力の回復を」と題し、1929年以来の大恐慌次期には問題解決型改革と、ビジョン的解決が必要である。 1、当面の課題解決のために、次の4つを上げている(注:3つしかない)。 (1) 租税特別処置の見直し:法人税などに開いている穴、企業へ優遇している穴を埋める。 (2) 所得税控除の見直し:控除主義から手当て主義に変える。他の先進国でやっている手当て主義は、控除も受けられない貧困層に優しい。 (3) 暫定税率の廃止・自動車課税の見直し:世界(EU)も自動車関係税とガソリン税を環境関係に衣替えして課税強化する。 2、ビジョン的解決のためには「自然増収する構造を」作る。 不況のうちに自然増収できる構造を作っておければ、景気が良くなれば自然に増収する。不況が進めば自動的に減税になる。 1990年代日本は資本所得に対する租税負担を軽くすれば資本が流入して経済が成長すると信じ、法人税を引き下げて所得税の累進税率の最高税率を引き下げてきた。その一方で消費税に重点を置いた。 しかし、消費税の問題点は経済成長があった場合に自然増収が無いことで、増収するには消費税率を上げるしかない。所得税の累進税率の場合は、国民所得が一伸びれば税率が高い上のランクに入るために税収は1.5倍に自然増収する。 1990年と2000年の一人当たり国民所得は全く同じであるが、所得税は16兆円、法人税は10兆円近く減り、合計26兆円も減少してしまった。今後11兆円増収しなければならないから消費税を12%にしなければならないと財務省・自民党・竹中平蔵一派等の均衡財政主義・富裕層大企業減税主義者から強力に主張されてきた。 だが、所得税を見直す余地が大きいからと、単に最高税率を上げるという形式面ではなく課税ベース(範囲)と税率を組み合わせる、または控除を考慮して、実質的に累進性を高める方法もある。 そして、税制を変更するためには公平な税制を構築する必要があり、そのためには「納税者番号の導入」の必要になる。個人識別番号を導入し全ての所得を補足しているスウェーデンでは、多くの国民が「こんなに所得が少ないわけが無い。もっと所得があるはずだ」といって増額修正をするそうです。 これは、スウェーデンの年金は所得とリンクした所得比例年金なので、現在の所得で将来の年金が違ってくるからだそうです。 また、ストックホルム大学の女性教授が、日本の子供手当ての議論を着て驚いていたそうです。子供がいない家庭は「子供がいる家庭のために負担などしたくない」といい、「子供のいる家庭は「貴方の老後を支えるのは私たちの子供ではないですか」と反論する。「日本国民には連帯の意識は無いのですか」と教授は質問したそうです。 「税金は担税者である国民が負担しあうもの。やさしさと悲しみを社会で分かち合うための負担が租税である」と位置づけなおすことが必要です。(これが鳩山首相の友愛精神) なお、租税特別措置とは、特定業界の減税や短期間の税負担減免のことで、国税だけでも約300項目ある。特定業界優遇や利益誘導の温床との批判があり、政府税調では期限到来の租税特別措置は原則廃止の方向である。 また、日本の所得税は非常に多くの非課税措置や控除があり、全ての課税可能な収入のうち27%しか課税されていない。抜け穴が多いといわれる米国の所得税でも課税ベースは日本のほぼ2倍だそうです。
(週刊金曜日の神野直彦氏インタビューの引用ここまで) (中略) もちろん、民主党にも新自由主義者は大勢いるのだが、政府税調専門家委員会の委員長に神野教授を選んだだけでも、自公政権よりはずっと社民主義寄りの政策が期待できるだろう。昨年11月14日付の『kojitakenの日記』で、勉強の意味も兼ねて、神野教授の著書『財政のしくみがわかる本』(岩波ジュニア新書、2007年)より抜き書きしたが、神野教授は、財政赤字の何が問題かというと、借金返済に金が使われると、国民生活や企業活動を支えるサービスができなくなって所得再分配の機能を果たせなくなることだとする。また、消費税は負担が逆進的なので、消費税増税による財政再建には、逆再分配が行われる危険があるとも書いている(同書135頁)。これらは、与謝野馨や谷垣禎一らの主張する、消費税増税による財政再建を真っ向から批判するものである。消費税については、神野教授は、福祉国家を目指すのであれば、所得税や法人税の課税ベースを上げ、環境税を導入した上で、それでも公共サービスを充実するためには足りない分を、消費税率を上げて補うという考え方のはずだ。だから順序としては消費税率引き上げはあと回しになり、次の総選挙が行われる2013年以降に消費税率を上げるという構想になるものと思われる。それだったら、4年間は消費税率を引き上げないという民主党の公約には反しないのではないだろうか。繰り返して書くが、現在の民社国連立政権の政策は、財政再建のために消費税率をすぐにでも上げるという自民党の政策とは全く異なる。ところが、マスコミがでたらめな報道をするものだから、それが正しく伝わらない。今ほどマスコミの質が低下した時代は経験したことがない。 ■福島瑞穂と菅直人に「喝」! 税制改革をもっとPRせんかいhttp://caprice.blog63.fc2.com/blog-entry-1045.html (前略)前回のエントリで言及した政府税調の専門家委委員長・神野直彦氏(関西学院大学教授)は、民主党左派のブレーンであると同時に、社民党のブレーンでもある。「財政再建厨」の藤井裕久前財務相が退任して、後任に菅直人が就任し、政府税調の専門家委委員長に神野教授に就任してもらって、ようやく民主党左派や社民党の思うような方向の税制改革に乗り出せる下地ができたというのに、マスコミの議題設定に福島瑞穂自身が乗ってどうするのだ。まず「消費税率引き上げには反対」だと表明したとは、そういう意味だ。福島瑞穂は、「誰が消費税を上げるなんて言ったんですか」と記者団の質問を一蹴した上で、政府が進めようとしている税制改革をPRするべきだった。私は何も、消費税率を引き上げよと言っているのではない。政府税調の方針だって、まず所得税・法人税の課税ベースを拡大して、所得税の累進制を実質的に高めることなどから議論が始まるはずだし、その次にくるのは環境税の導入などではないか。それは社民党の政策とも一致するはずだ。(中略)前回のエントリで、毎日新聞の神野教授へのインタビュー記事を紹介したが、この中で神野教授は、諸外国では公共サービスを豊かにするため増税するが、日本は公共サービスの縮小を含む行政の無駄を削らない限り増税できないという不思議な世論が形成されている。これは異様だ。
(神野直彦教授発言引用ここまで) と言っている。昨日の福島瑞穂のコメントは、神野教授のこの批判の対象になるように、私には思えた。環境税に関しても、社民党はもっとも熱心な推進派のはずだが、なぜかその意義を強くPRしていないように見える。この例に限らず、最近の福島瑞穂には失望させられることが多い。 菅直人も菅直人だ。「民主党としても与党3党としても『消費税の議論をやるべきではない』と言ったことはない」などと発言した。これも、間違ったことは言っていないのかもしれないが、議題を「消費税」にしたい記者団の狙いに乗ってしまうところがなんとも軽率であり、福島瑞穂と同じ失敗をやらかしている。記者団の誘いになんか乗らずに、一連の報道はマスコミのミスリーディングだと、もっと声を大にして主張すべきではないのか。こんなことでは、何のために政府税調の専門家委委員長に神野直彦教授を招いたのかわからなくなる。福島瑞穂と菅直人に代表される社民党と民主党左派に、私は「喝」を入れたい。 (中略) (sweden1901さんのコメントの引用)(前略) 私の消費税の税率アップに関するスタンスは、これまでも何度かコメントさせていただいています。kojitakenさんとほぼ同様だと思います。 所得税の累進性再強化、法人税の引き上げ、租税特別措置の抜本的見直し。 加えて、各特別会計の不用金、剰余金の無駄を省くことをまず徹底的に行うべし、というものです。 さらには、消費税増税を目論んでいる財務省その他の勢力が主張する「消費税増税のための理由」の一つが、「社会保障費の不足」なのですから、「事業主(=企業)の社会保険料負担率のアップ」も当然議論に組み入れられるべきです。 それでもなお、税収が足りないときに初めて、「低所得層に、より重い負担を強いることになる」消費税の税率アップが議論されるべきである、と考えます。 当然、欧米諸国の例に倣い、食料品、医薬品は軽減税率を適用し、低所得層への負担を減じる措置を十分に講じることが必須です。 また、消費「税率」だけがよく議論の対象となり、 「日本の消費税率は5%で、欧米より極端に低い。」と、財務省のみならず、朝日・日経など主要紙、ニュースステーションの古舘伊知郎、ZEROの村尾信尚は二言目には言っているわけですが本当にそうなのかをよく見極めないといけません。 国税・地方税を合わせた国全体の税収に占める、消費税による税収の割合は、http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/021.htm http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/101.htm この2つのページから算出すると、 ・日本14.8% ・イギリス22.3% ・フランス25.9% ・ドイツ28.8% ・アメリカ10.3% です。 ドイツを基準にするなら、日本はほぼ半分と言えるでしょうが、その他の欧米諸国全体からすれば、極端に低いわけではない。 なお、消費税に、酒税・タバコ税・ガソリン税などを加えた「消費課税」の、税収全体に対する割合となると、日本と欧米諸国の差はもっと縮まって、 ・日本29.6% ・イギリス36.1% ・フランス39.6% ・ドイツ46.6% ・アメリカ22.1% ・スウェーデン35.5% です。 もし日本の消費税率が10%あるいは12%にアップされたら、間違いなく日本は、「消費税収の、税収全体に占める割合」が一気にトップクラスになります。そんな「低所得層から搾取し、富裕層を優遇する」、トンでもない社会を受容するわけにはいきません。 2010.02.15 23:11 sweden1901
(sweden1901さんのコメントの引用ここまで) sweden1901さんからはもう1件コメントをいただいている。sweden1901さんに先立ってコメントいただいた「田舎税理士」さんの「非課税・不課税部門が日本の消費税制にはとても多く、実質的に見て貧困層ほどその恩恵を受け易くなっている」というコメントに対する反論である。以下紹介する。>田舎税理士さん >確かに消費税は逆進性が高いと言えますが、統計学的に見て、逆再分配等という事は殆どあり得ない。だって、非課税・不課税部門が日本の消費税制にはとても多く、実質的に見て貧困層ほどその恩恵を受け易くなっているんですから。 国税庁のweb siteにあるこのページに非課税範囲が示されています。 ホーム>税について調べる>タックスアンサー>消費税>課税取引・非課税取引>「非課税となる取引 」http://www.nta.go.jp/taxanswer/shohi/6201.htm これを簡略化したものは財務省のページ↓にあります。http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/106.htm そして消費税非課税の範囲は、欧米諸国と比較して、広いとはとても言えません。 参考↓http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/siryou/108.htm 同じページに、食料品をはじめとする軽減税率が欧米諸国で導入されていることがよく分かる欄があります。(イギリスでは食料品などはゼロ税率) それ以外の国の軽減税率はwikipedia(消費税)に載っています。 このように軽減税率を適用すれば、低所得者層に厳しい税制とは言えなくなるかもしれませんが、現在の日本の消費税は「実質的に見て貧困層ほどその恩恵を受け易くなっている」とはとても言えないのではないでしょうか。 2010.02.16 00:11 sweden1901
(sweden1901さんのコメントの引用ここまで)(引用ここまで)
ここでkojitakenさんが抜き書きしている神野直彦さんの記事は「岩波ジュニア新書」ですから、決して高度な専門書ではありません。sweden1901さんのコメントも同様です。誰にもでアクセスできる知識であり、誰にでも消化できる理論です。こういう基本的な知識を日本の一人一人の納税者や有権者が自分のものにしていって、それを政府や政党や議員やマスメディアに対する意見表明やデモやストなどの社会運動
(ブログ記事を書くことも含まれるかな) に反映させること、そして、それ以前に、そのような基本的知識を選挙での投票行動に反映させることが、「
日本国民は民主党も小沢一郎氏も自民党も乗り越えなければならない。 」ということの具体的な内容です。
kojitakenさん、政府税調専門家委員会の委員長である神野直彦氏、sweden1901さん、ありがとうございました。m(__)m
今回はkojitakenさんの記事の要点の長い引用になりました。民主党や小沢一郎氏やジミントーや、肝心なことをきちんと報じないマスメディアを私も乗り越えるために、これをもっとコンパクトにまとめたような記事をきちんと書いておかなければいけないようです。(←自分への宿題)
参考として。
■当秘書課広報室の「税制・税金」カテゴリーの記事
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-category-36.html もう一つ、資料として今回はリンクだけ。
●たかしズム ■「所得再配分」について
http://takashichan.seesaa.net/article/109576584.html ■スウェーデンの消費税と日本の消費税の違い
http://takashichan.seesaa.net/article/131111412.html ■所得税制改正について
http://takashichan.seesaa.net/archives/20100217-1.html 築地市場の豊洲移転に反対 して食の安全を守りたい。●Like a rolling bean (new) 出来事録 ■2010-02-11 団体数だけで移転賛成が多いと見せかける「豊洲移転賛成派」である大卸(商社)社長http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10456190831.html ■2010-02-12 築地市場移転予定地での、東京ガス工場操業施設と高濃度汚染の重ね合わせ図http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10456114531.html
そこに存在する 美しい人生と生命と生活 を守る切実な要望を
民主党 に聞かせるために、
アブナイ日本 が
壊れる前に とりあえず 何かしたいけどどうしたらいいか
kimera れない人の役に少しでもたちたくて、
イル・サンジェルマンの散歩道 の
午後のカフェ で
クリーム 味の
革命鍋 をいただいて、
虹の日記 や
フランス語の練習帳 や
「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブ や
世界の片隅で税制についてのニュースを読んで 、
消費税と社会保障と国家予算についての 『
知られざる真実 』を
大脇道場 と
言ノ葉工房 と
スーパー小論文ハイスクール と
アジア連帯講座 で
1947年教育基本法の理念に賛同して 超左翼おじさん や
カナダの日本語の先生 から学んだ後で、
労働組合ってなにするところ だろうとか、どうしたら
戸倉多香子 さんや
保坂展人 さんのために
みんななかよく スクラム を組んで
多文化・多民族・多国籍社会で「人として」 情報流通を促進 できるかとか、
雪裏の梅花 や
古い寺を多く見て 生活の中で感じた疑問や思いをあれこれ めぐらせて
日常で思った事、感じた事をつらつら好き勝手に書く 、
一寸の虫にも五分の魂 で
転がるひよこ豆のように 国会議員定数削減・比例削減に反対して きまぐれな日々 を過ごすサイバー政治団体秘書のおしごと日誌。
国会議員やマスメディアに意見を届けるために下記を自由にご活用ください。引用、転載、転送、歓迎。
■各種国会議員名簿のポータルページ
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-86.html ■官庁への意見送付先について
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-51.html ■新聞、雑誌 読者の意見を伝える窓口(未整理)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-49.html ■テレビ報道番組のご意見窓口(
「わんばらんす」 から)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-50.html ●News for the people in Japan マスメディア問い合わせ用リンク集
http://www.news-pj.net/link/media.html
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この部分がスッポリ抜け落ちてる気がします。
この施策で増税されるのは、課税事業ですよね。
今は、免税事業者から仕入れても、月風狼ウィシュマ・サンダマリさん死亡事件について、名古屋地検に起訴処分を求めます #JusticeForWishmaNo title 少なくとも業務上過失致死罪の成立は確実な事案で起訴すらしない検察の態度は理解不能ですが、これは「身内同士のかばいあい」の類のようです。
入管と検察の間では回クテシフォン経済的合理性、法的整合性、科学的妥当性、倫理的正当性、地球環境汚染への罪悪感が東電核発電所からの汚染水放出には欠けている。最後のツイートに火消しのコミュニティノートがついてるのがわかりやすいですね。原発信者の主張が新しかった試しはないのに。
東電の動きの遅さを思えば2018年すら最近でoh suchロシアによるウクライナ侵攻は悪である。すべての軍事侵略は悪である。大日本帝国によるアジア軍事侵攻も悪である。 #あらゆる戦争に反対しますルガンスク出身の少女、ファイナ・サベンコワさん(14)の叫びを聞こう事実を言うとウクライナのネオナチ政権のミロトヴォレツ「殺害リスト」に載る社会。
ちなみにカナダの記者エヴァ・バートレッもそのリストに載っている。英国の記者ヴァネ檜原転石「インボイス制度の中止を求める税理士の会」メモ (インボイス制度反対の理由、輸出大企業の還付金の件など) #インボイス増税反対 #私もインボイス増税に反対します #STOPインボイス 運動を続ける (19)本当に呆れます署名を受け取り拒否したということで、「恥知らず」、「辞めてしまえ」だけでは済まないことです。
真摯さを踏みにじるのは政治家だけでなく、ロクに報道しない業者連中にアンドリュー・バルトフェルド維新・鈴木篤志市議候補について (メモ)誕生日祝いに個人献金をねだる政治家 維新の会の音喜多駿は日本全国民にこうお願いしました。
【個人献金のお願い】 誕生日メッセージで「おめでとう、何が欲しい?」と聞かれると「こ、個人献金!」と答えTakeshi言い続ける。 #汚染水を海に流すな #汚染水の海洋投棄に反対します #汚染水の海洋放出に反対します #汚染水の海洋放出を直ちに中止せよ#汚染水の海洋放出を直ちに中止せよ汚染水の海洋放出という蛮行を行った自民党政権。
しかし自らの非を棚に上げ排外主義を煽り立てることによりまんまと功を報しています。
いま自民党政権、その補完勢力とマ閉口自民党無くして杉田水脈「議員」無し。だから、#杉田水脈の議員辞職を求めます 。そして、それなら同時に #自民党の与党辞退を求めます 。#自民党が滅びなければ日本が滅ぶ付け加えると杉田水脈は筋金入りの差別主義者です。
人種差別主義、女性差別主義などなど自民党思想そのものでしょう。
だから日本軍国主義者「安倍晋三」のお気に入りでしたし自民党の閉口「インボイス制度の中止を求める税理士の会」メモ (インボイス制度反対の理由、輸出大企業の還付金の件など) #インボイス増税反対 #私もインボイス増税に反対します #STOPインボイス 運動を続ける (19)#私もインボイス増税に反対します消費税は弱者に負担が重くのしかかる悪しき税制です。
インボイス税制とはその消費税の増税です。
世の中のことは一番弱い人を基準に考えなくてはいけないのが鉄則です。
閉口性暴力についてのメモ女性型社会は権威主義的,好戦的な父権制社会への歯止めになる。 性暴力とは少し外れてしまいますが,御容赦ください。
フォントヴローは西ヨーロッパ最大の領地を抱える修道院群でした。フォントヴローはアンジュ―,トゥレーヌ,パTakeshi自衛隊内の性暴力との五ノ井里奈さんの裁判闘争は続いている。被告人が五ノ井さんはウソをついていると裁判で証言 被告人が五ノ井さんはウソついていると思うと,裁判で証言したそうです。ウソで告発すれば誣告罪に問われるはず。そんな危険なことをするはずがありません。言うに事欠いTakeshi反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。ニーメラー>R2さん
>意義あるのか
マルティン・ニーメラーを知っていますか?
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%83%8B%E津木野宇佐儀反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。No title少子化と大学の二極化のなせる業でしょうか
「愛知大学」はかつては「地元ではそれなりの大学、でも全国レベルでは大した偏差値ではなかった」が今はそうじゃない、だから津木野宇佐儀反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。日本の軍国化はしょせん疑似問題内田樹氏の理解ある言葉
今政府は「戦争ができる国」に国家改造しているわけですけれど、これは「ほんとうに戦争をする気がある」からそうしているわけじゃなくて、「そR2反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。Re: 意義あるのか記事の趣旨とははずれていますが、軍事優先主義的な考え方とはどのようなものか端的にわかる実例のようなコメントをありがとうございます。
>そもそも日本が戦争が出来村野瀬 玲奈軍事力強化をしないと攻撃されるかもしれないと心配の皆さん。攻撃的軍事力保有が日本を安全にしない理由を簡単に説明します。Re: No title>北朝鮮が怖いのはミサイルとテロぐらいで正攻法で
来られて怖いなんて誰も言ってない。
「正攻法」って具体的に何かよくわかりませんが、ミサイルが怖いなら怖いんじゃ村野瀬 玲奈反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。意義あるのか反戦デモっつっても日本が他国の軍事的脅威に
なると思っているのかな。
そもそも日本が戦争が出来ると思っている者が
いるのが驚く。
まず間違いないのが日本が他国に戦R2軍事力強化をしないと攻撃されるかもしれないと心配の皆さん。攻撃的軍事力保有が日本を安全にしない理由を簡単に説明します。No title北朝鮮が怖いのはミサイルとテロぐらいで正攻法で
来られて怖いなんて誰も言ってない。
そんな長者番付よりも信用ならないデータだけ
では事実が見えない。
自衛隊は多くR2自民党無くして杉田水脈「議員」無し。だから、#杉田水脈の議員辞職を求めます 。そして、それなら同時に #自民党の与党辞退を求めます 。#自民党が滅びなければ日本が滅ぶ杉田水脈「女性はいくらでもうそをつけますから」★1970年代前半の時期に米国のニューヨーク市で、性犯罪分析特別班を設置し、女性の警察官を被害者の面接に当たらせたところ、同市における強姦罪の虚偽告発率は2%であり、檜原転石反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。白バラの祈り>Takeshiさん
戦後、ドイツではショル兄妹を顕彰するために学校の名前に「ショル兄妹記念」と名付けられていたりしますよね。
そして、それが書籍や映画になり、広く語る津木野宇佐儀反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。白バラ事件を思い起こさせる。 ミュンヘン大学でショル兄妹たちは反戦ビラを巻きちらしました。大学の用務員がビラを拾ってナチス当局に届け出ました。ショル兄妹たちは民族裁判所で「国家反逆罪」に問Takeshi言い続ける。 #汚染水を海に流すな #汚染水の海洋投棄に反対します #汚染水の海洋放出に反対します #汚染水の海洋放出を直ちに中止せよソロモン諸島の首相が日本の汚染水海洋投棄を非難 国連総会において,ソロモン諸島のマナセ・ソガバレ首相が日本の汚染水の海洋投棄を非難しました。IAEAの処理水をめぐる報告書についても,不十分だとしたうえで,「原発Takeshi反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。No title 反戦デモに参加したことで学生が懲戒を受けるだけでもすさまじいのに、一番重い退学処分とは・・・。愛知大学は一体何を考えているのか。これが容認されれば萎縮効果は甚クテシフォン維新・鈴木篤志市議候補について (メモ)維新の会の池上卓は公設秘書として2人の市議を採用 維新の会の池上卓議員(大阪10区)は,公設秘書として現職の高塚市議2人を採用していたとのこと。国会議員の秘書に関しては法改正で兼職が禁止され,例外的に兼職届が出Takeshi反戦デモに参加した学生を退学処分にする愛知大学は異常すぎる。No titleそのうち「焚書」とか起こりそうで、冗談じゃなく怖いです。
まさに「新しい戦前」…津木野宇佐儀現行の健康保険証の圧勝、マイナ保険証の惨敗。 #現行の健康保険証を残してください #保険証廃止はありえない #サントリー不買運動No title新浪と成田が格差拡大を正当化する対談をプレジデントオンラインでほざいています。
まあ、救いようのないバカばっかりです。アンドリュー・バルトフェルド弁護士ドットコムタイムズに #維新 の橋下徹を登場させるのはおかしいのではないか。No titleいかにもそれっぽい名称を名乗った(所謂弁護士連合会とは無縁の)営利目的の組織じゃないですか。何せ株式会社ですからね。
ここの発するニュースなんかを見ててずーっと別人28号言い続ける。 #汚染水を海に流すな #汚染水の海洋投棄に反対します #汚染水の海洋放出に反対します #汚染水の海洋放出を直ちに中止せよ二重基準の適用問題No. 1919 福島の核廃棄物:ロシアを非難し、日本を承認
投稿日時: 2023年9月20日
Fukushima’s nuclear waste:Stigmatising Russia, approving Japan
by Richard Cullen
h檜原転石日本人集団が起こした残虐な事件の例(メモ)Wer aber vor der Vergangenheit die Augen verschließt, wird blind für die Gegenwart.「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」
何度でも引用されるヴァイツゼッカー元ドイツ大統領の言葉ですが、日本ではもっともっと使われるべき言葉ですよね。
付け足津木野宇佐儀英霊には感謝してはならない。英霊には謝罪しなければならない。英霊は讃えられ,傷痍軍人は侮辱・差別された。 わたしがとても幼いとき,神社で祭があると,神社の階段下に軍帽をかぶり,白い服を着て腕や足のない傷痍軍人が恵みの金を求めている姿を見たことがあります。実際に見たTakeshi