国家軍国主義との決別記念日、輝かしく希望に満ちた8月15日にあたって

　

「軍事優先主義」、または「軍事優先思考」というキーワードをもとにいろいろ書いてきました。

8月15日は日本では一般に終戦記念日と言っていますが、私は日本の敗戦記念日と呼びます。しかし、それは屈辱の敗戦ではなく、日本人を心身ともに蹂躙（じゅうりん...アソウシのためにふりがなをふってみました）した国家軍国主義からの解放の日です。日本の国家軍国主義との決別記念日である、輝かしく希望に満ちた8月15日にあたって、軍事優先主義や軍事優先思考に二度と絡めとられないために、私を軍事優先思考に改宗させたいのか私をやりこめたいのか私に反論してくる典型的コメントへのお返事としてこの記事を書いてみました。

いつもコメントありがとうございます。

私の主張に反論したくなるということは、私の主張があなたの主張の痛いところを突いているものと受け止めています。また、私への反論として書いてくださっていることによって、また、あなたがその中で決して書こうとはしないことによって、あなたの主張の不完全な部分も私の目の前にさらしてくださっています。それらは改めて私の主張が間違っていないことへの自信となっています。

私が完全無欠の主張をしているとは思いません。私が知らないこともこの世にはたくさんあり、私が表現しきれていない部分もあります。あなたの方が知識豊富な分野もあります。それらについては引き続き勉強していきますが、あなたのコメントのおかげで私の主張の方向性が間違っていないことへの確信はますます強くなっています。

さて、軍事優先主義、軍事優先思考が小児的で自己中心的な特徴を帯びているという旨を私はここのところのいくつかの記事で書きました。それらの記事に対するあなたの反応は軍事優先主義、軍事優先思考にたつ人に典型的なもので、まさに私の仮説をさらに補強してくれていると思います。

軍備を強化しなければ侵略されるかもしれない、我が国の周囲を見よ、という言葉はあなたからだけではなく、多くの日本人から聞くことができます。しかし、ちょっとその感情を北朝鮮の立場で考えてみましょう。日本の軍事費の数百分の一の規模で経済的にも脆弱で工業化も進んでいない北朝鮮は、日本が軍備を強化すると「軍備を持たなければ侵略されるかもしれない、我が国の周囲を見よ」とまさに感じていると思われます。「日本は外敵からの侵略に備えて軍備を持ってもよいが、他国は軍備を持ってはいけない」と日本が主張するとしたら、それはまさに幼児的な自己中心性を示すものではないかと私は思うわけです。「オレがオマエを殴ることはオレの安全のために許されるが、オマエがオレを殴ることは許されない」というのは、まさに一面的で幼児的な自己中心思考ではないでしょうか。でも、分別のある大人ならば、そんな一面的なことを言う代わりに、自分が相手を殴ることもなく相手が自分を殴ることもないようにすることを目指すのではないかと思います。相手と同じような直接的反応しかできないのは幼児的だとは思わないでしょうか。

また、「xxx国が侵略してくるぞ、攻撃してきたらどうする」と、他人に対しては恐怖によって脅し、あるいは自分に対しては不安を高め、武力や軍備に頼ろうとする気持ちを人々に持たせようとすることも「ガキ」だと思わざるをえません。恐怖をあおって人々を自分の思いのままにしようとすることの誤りや危険性については、ナチス高官だったヘルマン・ゲーリングの言葉が雄弁に語っています。次の言葉です。

ヘルマン・ゲーリング（ナチスドイツの高官）
ニュルンベルク裁判での陳述：
「……もちろん、国民は戦争を望みませんよ。運がよくてもせいぜい無傷で帰ってくるぐらいしかない戦争に、貧しい農民が命を賭けようなんて思うはずがありません。一般国民は戦争を望みません。ソ連でも、イギリスでも、アメリカでも、そしてその点ではドイツでも同じことです。政策を決めるのはその国の指導者です。
そして国民はつねに指導者の言いなりになるように仕向けられます。……反対の声があろうがなかろうが、人々を政治指導者の望むようにするのは簡単です。国民にむかって、われわれは攻撃されかかっているのだと煽り、平和主義者に対しては、愛国心が欠けていると非難すればよいのです。そして国をさらなる危険にさらす。このやりかたはどんな国でも有効ですよ。」

実際、恐怖をあおって人々をパニック状態にして目的を達成しようとする手段を犯罪に応用すれば、それは「オレオレ詐欺」とか「振り込め詐欺」とか呼ばれます。そこまでいかなくとも、恐怖や不安をあおって目的を達成しようとすることはあまりほめられたことではない、という感覚はあなたにはありませんか？私は、恐怖や不安を際限なくあおって戦争を行う環境にもってゆくことは、人々の弱みに付け込むという意味で反倫理的、反道徳的だという感覚があります。ここについては「幼児的」というのとは少しちがいますが、精神の成熟した大人がやることではないです。

さらには、武器や軍備を持ったり行使したりすることによって「のみ」安全になる、というのも未熟な、言ってみれば幼児的な思考だと思います。そのことも何度もすでに書いた通りです。軍事優先主義、軍事優先思考というキーワードでのリンクから過去の記事をごらんください。

北朝鮮の軍事的行動を弁護するわけではありませんが、北朝鮮がなぜそうするのか、その行動原理を少しは日本の行動や周囲の環境の関数としても考えた方がよいと思います。日本がこう行動すれば、北朝鮮はこう行動するだろう、という考え方を持ったらどうでしょう。それ自体だって、「戦略論」です。ゲームでいえば、自分が打つ手の先の先を読むということです。あなたは囲碁や将棋やチェスやオセロなどの頭脳ゲームをやることはありますか？もしそういうゲームをやるならわかりますよね、子どもや初心者は先の先まで読まずに行き当たりばったりの手を打って負けるけど、大人や熟練者は論理的に自分が打つ手の先の先まで読むことを。

北朝鮮は狂った国だから何をするかはわからない、なんて言わないでください。そんなことを言い出した時点で、その人は知恵の無さと人間観の貧しさ、つまり幼児性をさらけだすだけですから。

また、まさに、今の北朝鮮は第二次大戦中の日本に比較できるメンタリティを持っているとは言えないでしょうか。日本は連合国から包囲されて、圧力をかけられてどうしたでしょうか。大人しくなるどころか、アジア各国やアメリカ（真珠湾）に攻撃を仕掛けたのではなかったでしょうか。

私へのやたらに攻撃的な反論者とはちがって、一見冷静に軍事優先主義を説く人もいます。しかし、そのような場合も、やはり、自己中心的にしか状況を見ることができないという特徴、自分がよければ自分の攻撃で他国にどんな犠牲が出ても無関心であるという特徴、軍備や兵器や戦略にだけのめりこむという一点集中思考は広く共通して見られることは何度でも指摘するとおりです。

私への反論が来れば来るほど、私はこんなことを考えたのです。そして、こう思います。

兵器や戦略論だけを語る「軍事オタク」と呼ばれる人たちの中から、殺される無辜の市民や兵士の心の病や苦悩まで同胞として思いをいたすことのできる現実的な「大人」が現れることを私は心から強く望んでいます、と。

また、この8月15日は、日本がアジア諸国とアジア諸民族をたいへん傷つけたことを痛切に思い返し、忘れないための日でもあります、と。

8月15日を、国家軍国主義との決別記念日、輝かしく希望に満ちた日として考えて、「軍事優先主義」や「軍事優先思考」とは決別したいと私は考え続けるでしょう、何を言われても。

今後もよろしくご愛読のほどお願いいたします。...しっかり読んで少しでも理解しようとしてくださるのなら。

築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2009-08-11　築地市場移転問題で市場を考える会などが都を提訴（コアサンプル廃棄の暴挙差し止め）
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10318769091.html

■2009-08-13　築地市場移転での提訴記者会見画像とニュース報道を勝手に訂正（対象外だから、では誤解を招きます）
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10319723932.html

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自公チュー政治に「ノー」を言った後、「その代わりに望む政策をどしどし民主党に伝えよう」ミニキャンペーン中で、そこに存在する転がるひよこ豆を食べてクリーム入りの午後のコーヒーを飲みながら、消費税と社会保障と国家予算についての知られざる真実を大脇道場で学んで、多世代交流のブログ広場の中にある世界の片隅で税制についてのニュースを読んで、労働組合ってなにするところかとか、どうしたらみんななかよく多文化・多民族・多国籍社会で「人として」情報流通を促進できるかとか言ノ葉工房の浮游空間で思考して、壊れる前に人生を美しくしたくてフランス語の練習帳や「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブに日本民主化の思いを書き綴りながら、とりあえずアブナイ日本で福田衣里子さんや保坂展人さんや志位和夫さんや糸数けいこさんや戸倉多香子さんたちの活躍を祈る、一寸の虫にも五分の魂のサイバー政治団体秘書です。
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