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世界愛人主義同盟公約(5) (不定期連載) (人が殺された後に (2))



世界愛人主義同盟公約(5)

他人を死に至らしめた者は、死なされた者の将来を無に帰したことの責任をとるために、また、被害者遺族の感情の慰撫のために、殺人か過失致死かを問わず、殺意の有無を問わず、殺害方法の残虐さの程度も問わず、情状酌量も問わず、全員死刑に処する法案を成立させる。




...というのは、冗談です。「全員死刑に処する法案を成立させる」というのはエイプリルフールです。どきりとした方、ごめんなさい。m(__)m

当秘書課広報室の死刑関連の記事をずっと読んでくださっている方にはエイプリルフールだとわかったことを願います。

というわけで、今回の記事は「人が殺された後に (1)」の続きです。

遺族の気持ちの区切りのために死刑制度を肯定するなら、そして、遺族はみな犯人の死刑を望むということを仮定するなら、「遺族の気持ちの区切りのためならば、故意であれ過失であれ、人を死なせた者は全員死刑にする制度にすべきである」という主張がなされてもおかしくありません。そういう考えが今回の記事の出発点です。

ただ、現実には、遺族が「遺族の気持ちの区切りのためにこの犯人を死刑にせよ」と思っても、殺人犯全員が死刑になるわけではありません。裁判で願いがかなわなければ、遺族は二重に苦しめられることにはならないでしょうか、というのが現実の心配です。

その心配のことは、被害者参加裁判のことに関連して私も書きましたし、「日録(不定期)」のvox_populiさんも書いていらっしゃいます。

■「重大事件被害者の法廷参加」制度を安易に被害者側の利益と考えないほうがよいみたい。 (裁判員制度、大丈夫とは言えない気がします... (9)) (追記あり)
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-865.html

●日録(不定期)
[社会][政治] 被害者参加の刑事裁判の誤り
http://d.hatena.ne.jp/vox_populi/20090126/p1


さて、ここで、少し別の角度からも考えます。

人がおおぜい死ぬ機会といえば、なんといっても戦争です。

戦争によって、戦勝国にも敗戦国にも死者が出ます。「敗戦国」の方が死者は多いでしょうけど、戦勝国にも死者は出ます。特に、罪のない非戦闘員はおおぜい死にます。それに、時代が進めば進むほど、戦闘員よりも非戦闘員の死者の方が増えてゆくものなのです。

そのようにおおぜいの罪のない人が殺された後、私たちは何をすべきなのでしょうか。

罪のない非戦闘員市民の死者の遺族が、相手国に責任を取らせようと相手国の兵士や政府要人を殺したいと高らかに叫ぶことを私たちは支持するべきなのでしょうか。それとも、その実行を手助けすべきなのでしょうか?

現実に、たとえば、ブッシュ前米大統領の主導したイラク攻撃によって、おおぜいのイラクの非戦闘員が亡くなりました。十数万人にものぼると言われるその死者の遺族がブッシュ前大統領やラムズフェルト前国務長官や米軍のおおぜいの司令官や兵士を殺すことを、イラク人たちに勧めるべきなのでしょうか?

遺族感情を理由に死刑制度を肯定するなら、イラク人がアメリカ政府要人や司令官や兵士を殺すことも論理的には肯定しなければ筋が通りませんが、そういうことが望まれるのでしょうか。そうではないはずです。

一般論をいうなら、イラクの一般市民の死者の肉親の無念の思い、辛さ、悲しみを受け止めた上で、それをアメリカへの復讐に転化するのではなく、非軍事的な思想や平和的手段によって今後このような戦争が行われないような国際社会をつくろうとすることが望まれるのではないでしょうか。(それは、アメリカという軍事的超大国をどのように平和裏にコントロールするかという大きな課題になりますが、それについての具体策についてはここでは本題ではないので触れません。)

殺されたイラク人市民の無念や悲しみに報いる道は、イラク市民にアメリカへの復讐を勧めることではなくて、これ以降は、戦争を平和裏に防止する努力をすることを、残された者たちと国際社会が行うことではないかと考えています。

死刑制度への考え方もそれとたいへんによく似ていると思うのです。

人が殺されたら殺人者を殺し返すことが死者の無念に報いる道であると考えるのではなくて、人が犯罪に走る社会的原因にさかのぼって、それらを一つ一つ取り除いていくことが死者の無念に報いる道であると社会全体で考えなければ、被害者が死んだあと加害者も死刑で殺されて終わるだけではないでしょうか。

凶悪犯罪は幸福の中から生まれるのではなくて、不幸の中から生まれます。ですから、誰もが幸福に生きられる社会を作ろうということが社会全体の方向付けならば、それがなによりも凶悪犯罪への有力な抑止力になると思うのです。そもそも、幸福に生きる権利は、幸福追求権として憲法の中に規定されているではありませんか。

それでも出現する犯罪者には刑罰は必要ですが、刑罰は犯罪者を殺し返すことに限られる必要はないと思います。犯罪者を殺し返すことで犯罪発生が防止できると考えるのは思慮が足りない、犯罪者を殺し返すことだけが遺族の無念に報いる道ではないはずだ、そう思います。

さらには、犯罪者を殺し返すことで犯罪予防になっていると信じ込む落とし穴にはまってはいけない、そう思うのです。

当面死刑制度が維持されるにしても、人が犯罪に走る社会的原因にさかのぼってそれらを一つ一つ取り除いていくことが同時に絶対必要です。誰もが他人の幸福を犠牲にすることなしに自分の幸福を追求する社会を作ろうとする社会的構想や具体的政策がなければ、犯罪の原因は残り、同じような犯罪が繰り返されるだけです。「犯罪白書から新自由主義の傷跡が見える」という記事でもそういう示唆を得ることができます。

不幸にして凶悪犯罪被害者となった人たちやその遺族たちの感情の慰撫に必要なことは惜しまずに行いましょう。ただし、死刑以外の方法で、です。そして、それと同時に、人心を荒れさせる原因となる、経済を人間より優先させる新自由主義ジャングルの掟を改めましょう。

そこで、エイプリル・フールではない、まじめな、「世界愛人主義同盟公約」、第五回です。

死刑以外の方法で犯罪被害者とその遺族を慰撫し支援する方法を社会全体で考え出すという作業を社会全体に経験してもらうこと、それを通して実際にその方法を見つけること、そして、それを政策として具体化することを目標にします。

「死刑に頼らずに犯罪被害者を救済する具体的な措置の制定と実施と、死刑廃止を同時に行うための『死刑廃止準備法案』」の実施です。

世界愛人主義同盟公約(5)

死刑以外の方法で犯罪被害者とその遺族を慰撫し支援する方法を社会全体で考え出すという作業を社会全体に経験してもらう。そのための機会(国民会議など)を設ける。ただし参加を強制してはならない。被害者、被害者遺族への救済を「死刑に頼らず」政策化するためのオープンな国民的論議を起こし、広く提案をつのる。

その作業を通して実際にその方法を見つけること、そして、それを政策として具体化する。

死刑についてすべての論点についてオープンな国民的討議を起こす機会をつくり、十分な時間をかけて討議する機会をできるだけ多く設ける。

一定期間、死刑判決と死刑執行を停止する法律を制定し、オープンな国民的討議を続ける。

無期懲役の現状を広く国民に知らせる。



まだ不十分ですが、提案します。この記事の趣旨に沿った、そのほかにアイデアを持っている人のコメントも歓迎します。



参考リンク

この記事と直接の関係はありませんが、間接的に参考にしました。メモとしてリンクしておきます。

●情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)
集団リンチは許されない〜光市母子殺人事件〜死刑は国家を予防措置実現義務から解放するものでしかない
http://blog.goo.ne.jp/tokyodo-2005/e/e618960d8a65f088c0ef0342603b3223

過失致死で殺された場合でも、遺族の苦しみは大きいです。純粋な過失なのかどうなのかという点も裁判で争われます。そういう裁判の例をクルマのスペシャリスト、ゴルゴ十三さんが紹介しています。

●よーく考えよう、クルマのことからね(世の中を)
危険運転致死傷よりも傷害致死で
http://ameblo.jp/sachiko-kikko/entry-10064805619.html

「被害者」からの深刻な意見も表明されています。

●A Tree at ease
お客さまエントリーシリーズ(2)イヴロ〜ニュさまのコメントより
http://luxemburg.exblog.jp/4247272/#4247272_1


築地市場の豊洲移転に反対して食の安全を守りたい。
●Like a rolling bean (new) 出来事録
■2009-03-23 東京都中央区長名の都知事宛要望書(連名を拒絶する東京都に与野党が怒り)
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10228994243.html

■2009-03-27 築地地上げに応じないと家賃が4倍だとすごむ地上げ屋そのままの比留間市場長都議会発言
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10231339688.html

■2009-03-29 築地の地元区議会で「豊洲の調査サンプルは捨てる」など呆れる答弁を繰り返す火事場泥棒イシハラ都政
http://ameblo.jp/garbanzo04/entry-10232414689.html


人気blogランキング(政治部門)(←よかったら押してね)に参加しながら自公チュー政治に「ノー」を言った後、「その代わりに望む政策をどしどし民主党に伝えよう」ミニキャンペーン中で、そこに存在する転がるひよこ豆を食べてクリーム入りの午後のコーヒーを飲みながら、消費税と社会保障と国家予算についての知られざる真実大脇道場で学んで、多世代交流のブログ広場の中にある世界の片隅で税制についてのニュースを読んで労働組合ってなにするところかとか、どうしたらみんななかよく多文化・多民族・多国籍社会で「人として」情報流通を促進できるかとか言ノ葉工房浮游空間で思考して、壊れる前に人生を美しくしたくてフランス語の練習帳「ユニオン」と「労働ニュース」のアーカイブに日本民主化の思いを書き綴りながら、とりあえずアブナイ日本福田衣里子さんや保坂展人さんや志位和夫さんや糸数けいこさんや戸倉多香子さんたちの活躍を祈る、一寸の虫にも五分の魂のサイバー政治団体秘書です。
国会議員やマスメディアに意見を届けるために下記を自由にご活用ください。引用、転載、転送、歓迎。
■各種国会議員名簿のポータルページ
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■官庁への意見送付先について
http://muranoserena.blog91.fc2.com/blog-entry-51.html
■新聞(全国紙、地方紙)、雑誌 読者の意見を伝える窓口(まだ整理しきれていませんが)
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■テレビ報道番組のご意見窓口リスト(「わんばらんす」さんからの転載)
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●News for the people in Japan マス・メディア 問い合わせ用 リンク集
http://www.news-pj.net/link/media.html











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Author:村野瀬 玲奈
日本の民主主義化運動のため、国会議員、行政機関、マスメディアに主権者、納税者、生活者の声を届けるお手伝いをするサイバー政治団体(笑)「世界愛人主義同盟」秘書。護憲派アマゾネス軍団労働組合所属(笑)。派遣秘書としてこちらにもときどき勤務(笑)。
この秘書課広報室備え付けの国会議員の政党別・委員会別・都道府県別などの名簿の一覧と使い方はこちら。たとえば、非正規労働を正規化せよと民主党幹部に要望の投書をするなど、ご活用ください。名簿の最終更新日は2008年1月23日。
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1981年9月17日、フランス国民議会、死刑廃止法案の審議における、法務大臣ロベール・バダンテール Robert Badinter の演説から引用)
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